マッチングアプリで爆速恋愛した話③はじめてのマッチング
【前回までのあらすじ】
孤独に耐えかねてマッチングアプリに登録した私。プロフィール作成を終えるとさっそく大量のいいねが待ち受けていた。
***
大量のいいねを眺め、「この人たちは私のどこがいいと思ったんだろう。」となんだか感慨に耽ってしまった。
たった数枚の写真と、あくまで自称のプロフィール。この少ない材料で選ばれることは少し虚しかったのだ。
とは言え、そんなことは言ってられない。アプリ恋活とはそういうものだ。まぁ、きっかけなんてなんだっていい。ここからお互いを知っていけばいいのだ。
さぁ、今度は私が「選ぶ」側だ。
それぞれのプロフィールに目を通し(←大変だった)、何人かの男性とマッチングした。
特に気を惹かれたのは、2歳年下の純也さん。
誠実そうな雰囲気が、警戒心高い私を安心させ、心地よくメッセージを続けられた。
純也さんとやりとりを始めて2日目。つまりマッチングアプリを始めて2日目。なんと早速会う約束ができた。
爆速恋愛のはじまりである。
約束の日までの間も、メッセージのやり取りは順調に続いた。
メッセージのやり取りが苦手な私にとっては、それだけで彼が特別に思えるのだった。
ある日、電話で話してみることになった。
メッセージと変わらず誠実そうで、落ち着きがある彼。その頃にはすっかり警戒心が溶けていた。
話の流れで私が好きなタイプを尋ねると、純也さんは「相手が笑ってくれると嬉しい」と答えた。
その答えが、効いた。
「よく笑う人がタイプ」とか、「笑顔が素敵な人」という答え方があるなかで、「笑ってくれると嬉しい」という奥ゆかしさを感じる表現をするところにグッときたのだ。
その日から、純也さんの返信を待ち侘びるようになった。あんなにメッセージが苦手だったのに、たった10分間の返信待ちをソワソワしながら過ごすようになった。
完全に、恋だった。
そしてようやく迎えた初対面の日。
彼に好きになってもらいたい!という気持ちに染まりきった私は、バッチバチに身なりを整えて待ち合わせ場所に向かった。
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