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「一期一会」に思いを馳せる。あなたは何を・誰を思い出しますか?

みなさんこんにちは!さつきさんからバトンを受け取りましたmomoです。

コロナ禍で人との交流に大きな制限ができていますが、そんな世の中になる前・後を問わず、これまでの人生でたった1回の出会いでも忘れられない体験てお持ちではないですか?
たとえそれが人生に大きな影響があった! わけではなくても。

あの時あの場所で偶然出会っただけなのにいまだに思い出す、縁が続いているわけでないけどとても印象に残っている同級生がいる、忘れられない人・モノなど、この機会にそんなお話を聴けたらいいなという思いがわき上がりました。
そこでエラマライターズがたいせつな「一期一会」について語ってくれました!

momoの忘れ得ぬ人「東京ディズニーリゾートでの一番幸せな記憶」

まずはわたしmomoから。
2015年にディズニーリゾートラインで出会った「あの子」。5分もないくらいの関わりでしたが、宝物のような一期一会です。穏やかでとてもあたたかい時間を与えてもらいました。

その日、ディズニーリゾートラインに乗車し運良く座席にも座れ友人とおしゃべりしていたのですが一駅過ぎた頃、右腕に違和感を覚えました。私たちが座ったタイミングでは右隣は空席でしたし錯覚かなと思うくらいの感覚だったのですが気になり振り返ってみると……

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3〜4歳くらいの女の子がわたしの右腕を利用して(ディズニーのキャラクターだと思われる)猫の小さなぬいぐるみで遊んでいたのです。
(わたしにはなじみのないキャラクターでしたが調べてみると、ジェラトーニというキャラクターでした)

その光景に一瞬驚きましたが「えっ!? かわいすぎ……尊い……」という感情でいっぱいになりました。

少しおとなしそうなおっとりとした様子でその子のかわいさとぬいぐるみの雰囲気がマッチしていたのも印象的でした。

そんなキュンとする出来事以外にもこの子が与えてくれたものがありました。
わたしはそれまでのいろんな経験から「自分は人が近づきにくい雰囲気なんだろうな」と考えていました。そんなわたしにも関わらずこの子が腕を遊び場にしようと抵抗なく思ったこと・大事なぬいぐるみを他人の大人に接触させることを気にしなかったこと、これらの行動を思うとひそかにじ〜んとしてしまったんです。

「あの子」の記憶にはきっと残っていないと思いますが、ふとした瞬間にこの日のことがよみがえってくるくらいにわたしにとっては印象深く、とてもあたたかい幸せな気持ちをもらった一期一会でした。

あいすかの忘れ得ぬ人「飛行機の中で出会ったお客様、みかん畑のおじいちゃんとおばあちゃん」

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こんにちは、あいすかです。
わたしにとって、一期一会は、まさに前職(飛行機の客室乗務員)での合言葉でした。
フライト毎のお客様との出会い。自分たちにとっては毎回乗務している仕事であっても、
お客様にとっては、さまざまな旅のストーリーをお持ちです。

ビジネスマンのように乗りなれたお客様もいれば、
何十年と生きてきて、飛行機に乗ってヨーロッパへ行くことが初めて、
という方もいらっしゃいます。

もう、かれこれ15年くらい前、フランス行きの機内での話が忘れられません。
機内食が終わり、サービスがちょっと落ち着いた頃、70歳くらいのおじいさんに声をかけていただきました。
「いそがしいなか、話しかけてごめんよ。お姉さんは(わたし)わしの孫によぉー似とるんよ。飛行機はこわくないんかい?すごいなあ、わしは、飛行機はじめてなんじゃ。
畑があるけんのぉ‥・・。」
ちょっと瀬戸内なまりのおじいちゃん。
みかん畑を経営されていて、島から出ることがなかったそうです。
しかも、ヨーロッパ旅行も初めて。
実は、今回の旅行、ずっと一緒に畑を手伝ってくれている奥さんへのプレゼントだったのです。
若いころ、フランスに行ってみたい、と奥さんが言っていたことをずっと覚えていて、
でも、畑があって行けなくて、、。
息子さんが畑を引き継いでくれて、少し、ラクになったから、、と。
そんな素敵なご夫妻を、わたしが担当させてもらえて、とっても幸せな想いになったことをいまでも覚えています。

おじいちゃんのお話をうかがった後、しばらくして奥様に、
「すてきな旦那様ですね」って耳打ちしたら、
「いやあ、毎日ケンカしてますから(笑)。何十年も連れ添ってれば、いろいろあるけど、一緒になってよかったわ。退屈だけはせんけんね。(しないからね)」

奥様のその一言が、とても、深くて、じーんとしたことを覚えています。

そのフライトから2週間後、会社に私宛に大きな段ボール箱が届きました。
なんと、ご夫妻が、自分たちの畑のみかんを大量に送ってくださったのです。

箱の中には、手紙が添えてありました。
「フランス旅行中も、いつものように夫婦喧嘩は絶えなかったけど(笑)、
一生忘れない旅になりました。飛行機でのあなたの出会いに感謝します。」

わたしは上司や後輩たちと一緒に、うれし泣きしながら、愛情のこもったお二人のみかんをお腹がはちきれるまで、美味しくいただきました。

いけかよの忘れ得ぬ瞬間「K'NAAN in Summer Sonic Osaka 2010!」

「一期一会」っていろいろあると思うのですが、フェス好きライブ好きのいけかよにとっては、ライブはいつもいつも「もうこれが最後かもしれない」「もうこの曲はこの先一生聴けないかもしれない」という一期一会にあふれています。
とりわけ海外アーティストが好きなので、よけいにそうなんですよね。いろんな人が(コロナ関係なく)なかなか日本には来てくれなくなっちゃったし…(号泣)

さらに、昨年からの禍による“フェスロス”で、思い出すのは過去の輝かしい瞬間ばかり。
フジロックやサマソニなどのフェスには、単独公演はなく、フェスでしかお目にかかれない(しかもその後二度と来ないかもしれない)アーティストがたくさんラインナップされるので、まさに一期一会の宝庫。
サマソニには10回以上参加してきて、ベストアクトはたくさんあるんですけど、一番印象に残っている一期一会なライブは2010年、サマソニで見たK’NAAN(ケイナーン)!ソマリア出身、カナダで活動するラッパーです。
会場に入ったのは多分11:00くらい、すでに彼のライブははじまっていて、聴こえた瞬間「なにこれめっちゃええやん!」

いきなり踊りまくったのを覚えています。K’NAANが上下とも白い服着てたんも覚えてる。(アダム・レヴィーンはさすがに来てなかった)
そして最後の曲はこれ。

そう、記憶にある方もいらっしゃるかと思うのですが、この「Wavin' Flag」は2010年FIFAワールドカップのテーマソングで、オフィシャルサポーターのコカ・コーラのCMソングとしてTVでも流れてたやつです!
AIとのコラボも話題になって、当日ステージにはAIも出てきたんだよなーーー。

ライブ終了後も客席では「ニッポン!ニッポン!」コールがやまなかったのは言うまでもなく。
その後はしばらくずっとK’NAAN聴いてたのも言うまでもなく。

はああ。輝かしい瞬間やったな……。
そんな思い出をしがみながら、またライブでアガる日を心待ちにしておるのです。

どさんこ大学生RUNAの忘れ得ぬ感謝「愛犬との出会い」

私の「一期一会」は、愛犬との出会いです。
動物が大好きな私は、いつも動物図鑑を見ている子どもでした。

字が書けないうちから、サンタさんや誕生日に毎年、「わんちゃんがおうちにきますように!」とお願いしていました。しかし、いつも届くのは犬のぬいぐるみ……それでも諦めずお願いしていましたが……

あるクリスマスの日、「なんでいつも生きているわんちゃんは来てくれないの?」と一日中大泣きし、学校に行けず、親を困らせました。

その姿を見た家族は、とうとう根負けし、知り合いの子犬を見に行くことにしました。
そこには、お母さん犬とたくさんの子犬たちがいて、犬と暮らしたいと願っていた私にとっては、夢の国のようでした。

何時間か一緒に遊んだ後、突然、知り合いに「どの子が好き?」と聞かれました。

ぴょんぴょん跳ねたり、ずっと走りまわったり、遊んでいてもすぐいなくなったり……元気いっぱいな子が多い中、違う雰囲気を持つ子が心に留まりました。

その子は私の母とずっと前から知り合いかのように、ずっと抱っこされていたんです。私のところに来た時も、ずっと抱っこさせてくれました。抱っこするときの重みに、安心してくれている気持ちを感じ、私も安心して、あたたかさを感じました。

なぜか、もう私の家族の一員のように、私の家族の誰かに安心しきって抱かれている「その子が大好き!」その時そう言った子が、今や我が家の大切な家族になりました。

私の腕の中で抱っこされている愛犬との一期一会に大感謝!

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ひらふくの忘れ得ぬ思い出「インドネシアのおばあちゃん。もう届かない段ボール」

こんにちは!ひらふくです。
一期一会を考える時、わたしはいつも少しの後悔を思い出します。

それは大学生の頃。
わたしは自分探しの旅として海外ボランティアをしながら各国を巡っていました。ある時たどり着いたのはインドネシアです。地方で2週間のボランティアを終え、翌日出国するため首都ジャカルタにやってきました。

ジャカルタは大都会で道路は猛スピードの車で埋めつくされていました。しかも1車線に2台が横並びに走るなどルール無用です。
盗難事件も多く民家の窓には鉄格子が。住民も夜はあまり出歩かないと聞きました。そんな中、わたしは無知ゆえの楽観さで「なんとかなるさ」とホテルもないまま夕方を迎えることになったのです。

どんどん暗くなる街、点滅しはじめるピンクのネオン、大声で叫ぶバイクの若者たち。まだWifiも普及しておらず手に握った海外用携帯の電波は1本しか立っていません。
さすがにわたしも心細くなってきた時でした。

「スラマッ ソレ(こんばんは)」

民家の前に立った細い小柄なおばあちゃん。身振りと簡単な英語で「どこに行くの?」「ホテルないの?」「うちに泊まりなさいよ」と瞬く間に家に入れてくれました。さらには、近くの日本語学校に連れていってくれインドネシアの女の子とカタコトの日本語で交流も。遠い国の人が日本を好きでいてくれることに胸が熱くなりました。

翌朝起きるとおばあちゃんは空港までの送迎を知り合いに頼んでくれていました。

「空港は遠いからこの人に連れてってもらいなさい。またね。がんばって」

わたしはバイクの背に乗り、何度も振り返りながらおばあちゃんが小さくなっていくのを見ました。おばあちゃんは家の前に立ってずっと見送っていました。

帰国後には、お礼を贈ろうと日本のお菓子やお茶を買って下手なインドネシア語で手紙を書きました。それを段ボールいっぱいに詰め、いざ住所を!と思ったのですが、どこを探しても住所を書いた紙が出てきません。

段ボールと手紙

「絶対お礼を送るから!」とおばあちゃんに書いてもらった紙。ノートの切れ端に書いてもらったのを絶対に大事にしまっていたはずなのに。
わたしは一杯に詰まった段ボールの前で呆然とうつむいていました。

もう二度と送れない段ボールとお礼の気持ち。わたしにとって「一期一会」は、二度と会わないだろう日本人の若者に親切にしてくれたおばあちゃんです。
あんなふうに一期一会の出会いに優しくできる人になりたいです。

「一期一会」、感情もさまざま

間接的でもそれぞれの出来事から、幸せ・喜び・楽しさ・愛・優しさ・にがさを体感しました。あなたの「一期一会」にはどんな感情がともないますか?

これまでもこれからも、大事にしたいと思える瞬間があると思います。
その瞬間を、そのとき感じたことをすくい取っていくことで人生の豊かさの幅も広がるのではないかとあらためて感じました。

Text & Edit by nakagawa momo(フリーライター)

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