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なぜ日本の学校でITが普及しないか(親御さんとの交流編)

日本の学校関係のITは遅れている

Twitterで日本の学校関係にかかわるITが遅れている.ということが私の周囲で話題になっていました.
特に学校と親御さんのコミュニケーション(遅刻欠席の連絡など)が電話しか使えないことへの不満が多そうそうです.また,他国ではテキスト(SMS)など文字での連絡が可能ということで利便性の差を強く感じさせる状況でした.

でも待ってほしい.それらは日本に住むあなたたちが(暗に)望んだ世界だということを理解しているでしょうか?
以後個人的な肌感覚での話なので興味がある人は一時情報など含めて調べてくれると嬉しいです(笑

なぜ電話しか使えないのか?

結論から書くと信頼できる利便性の高い連絡方法がそれしかないからです.
多くの国で使えると書かれているメールがなぜ使えないのだろうか?
それはキャリアメール(@docomo.ne.jpとか)が大きく絡んできています.

キャリアメールとそれに関係する問題

最近はかなり情報する人が少なくなってきたキャリアメール.これのもっとも使われていた理由は「携帯同士以外のメールは除外しやすい」ということではないでしょうか?
Gmailなど含めてほとんどのメールを受けられないようにしていた方はかなり多いのではないでしょうか?
そしてそれらの利用はまだ撲滅されたとは言えない程度に使われているようです.
これがどういう問題になるのか?

* 親御さんから学校側へのメールは正常に送信できる
* 学校側から親御さんへのメールは正常に送信できない

ということです.見知った話だとオンラインショッピング.これにキャリアメールを使うとひどいことになります.

* 注文を受けたというメールが届かない(携帯系のメールアドレス,送信元じゃないのではじかれる)
* 消費者から店舗側へ問い合わせメールを送ると正常にメールは送信できる.それに対しての返信(逆ルート)は同様の理由で届かない

結果「あの店舗マジクソ」になるわけです.これが学校でも同様なことが発生することは十分考えられます.「あの学校(先生)マジクソ

それでは先生方も個人携帯などを使えばいいのでは?ということも考えられますが,資産の公私混同はたびたび問題になる火種の一つでそう簡単にはいかないでしょう.
先生ひとりひとりにキャリアメールのアドレス(キャリアへの関係者人数分の法人一括契約)を貸与するやり方もありますがコストアップにつながります.そうなるとまた火種が一つ増えるでしょう.

LINEを使えばいいんじゃね?

と考える方も多いと思います.LINEは日本で最も普及しているメッセージングツールの一つです.しかしLINEの大きな問題の一つに「あなた誰?」というのがあります.「みっちーとかよっちゃんとか誰やねん」ということです.
そう.LINEは本名で使っていない人が相当多いため,学校側から連絡をするにも相手が見つけられない可能性が高くなります.学校側で都度名前の変更も手段の一つですが,LINEはぶっちゃけ人的エラーになりやすく間違えた時の修正がしづらい(IDのようなものがアプリから表示できないので正誤の確認が相当難しい)です.

結論

キャリアメールとLINEが普及している(していた)日本.これらが潜在的に抱える問題があるからこそ学校側はそう簡単に「はいそれ採用」とはいかないでしょう.

つまり,これらを前提で学校にそれを使え(あるいはそれも連絡方法に追加しろ)というのはさらに学校側へ負担を強いることになるというわけです.ただでさえストレスフルといわれる教育環境こんな面倒くさい問題を抱えた連絡手段を追加したいですか?知らんけど(苦笑

余談

この写真はニュージーランドで私の息子たちが行っていた学校の先生から届いたメールの一例です.全部で38メールアドレスがToに含まれていました.ニュージーランドではこういうことをやっても特に問題にならないようですが日本では軽くニュースになるレベルです.しかも親御さんから全員返信でメールがのっかってきたりしていました.この気楽さのレベルも埋まらないと学校との連絡でメールの常用は難しいでしょうね…


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