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review is a diary

新譜のディスク・レビューのような感じで音楽に関するテキストを書きます。最低週1本くらいのペースで更新していけたらと思っています。noteにインタビューを沢山公開した月は更新少ない… もっと読む
ディスク・レビューのような感じで音楽に関するテキストを書いてます。更新は最低週一回。長いものはほぼ… もっと詳しく
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はじめに : diary is a review

noteで有料定額マガジンをやることにしました。 音楽評論家として日々たくさん仕事をしているのですが、ウェブ媒体に載るインタビューや長めのテキストの執筆はかなりやっている一方で、紙の音楽雑誌の仕事をほぼしていないせいか、ディスク・レビューというものをほとんどやらなくなってしまいました。それもあって、日々たくさん音楽を聴いてて、いいと感じたものもたくさんあるんですけど、「これ良かったよ」「これはこんな文脈で聴いたらいいよ」みたいなことを短めのテキストでアウトプットする機会が少

21世紀のオルガン・ジャズ入門 with Playlist

オルガンジャズは80-90年代にイギリスでのジャズ・ダンス系のムーブメントでグルーヴィーなソウルジャズのひとつとして、またはヒップホップのサンプリングソースとしても再評価されたが、実はジャズの文脈でも少しずつ進化している。 その辺りは『Jazz The New Chapter 4』という本でもやったのだが、その後、コリー・ヘンリーがどんどんすごいことになっていたり、デルヴォン・ラマーみたいな人が出てきたりで面白くなってきたので、ここらで一度簡単に入門編をまとめておこうと思う

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review is a diary:Shabaka - Perceive Its Beauty, Acknowledge Its Grace(9,500字)

シャバカ・ハッチングの『Perceive Its Beauty, Acknowledge Its Grace』を聴いた。

Column is a diary:キース・ジャレットのスタンダーズを聴いて(5,800字)

仕事のための資料としてキース・ジャレットのスタンダーズをまとめて聴いていた。

日記:2024 0409(4,500字)

日記です。

interview Jun Iida - Evergreen:日系アメリカ人トランぺッターとNujabesとの出会い(2,900字)

新譜をチェックしていたら、このアートワークが目に飛び込んできた。 和服の若者がトランペットを持っている写真なのだが、なんとなく写真の感じも含めて日本で作ったアートワークじゃない予感がした。そこで、はっと思い出した。「あ、この人、会ったことあるな…」 僕はイイダ・ジュンさんと東京で会っていた。オーブリー・ジョンソンというジャズ・ヴォーカリストが日本に来た時に彼女たちと食事をしたのだが、その時に彼女の友人のひとりとしてその場にいたのがイイダさんだった。 普通に「はじめまして

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interview ULYSSES OWENS Jr:僕がやるべきは"ユニークな声を持った人々"を助けること(1,0000字)

名ドラマーのユリシス・オーウェンスJrが新たなグループ《Generation Y》を結成し、『A New Beat』を発表した。音楽的にはビバップ/ハードバップを基調にしたオーセンティックなジャズの現代版なのだが、僕はこのアルバムを聴いてものすごくテンションが上がった。すごく興奮した。 その理由はこのバンドのメンバーにある。クレジットを見るとそれなりのジャズ好きでもおそらく聞いたことがないだろう名前がずらっと並ぶ。それは当然で、多くのメンバーがまだ音源をリリースしていない、

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Column is a diary:TBN TRIO(大林武司、ベン・ウィリアムス、ネイト・スミス)をWWWXで観た(2,100字)

TBN Trio(大林武司、ベン・ウィリアムス、ネイト・スミス)素晴らしかった。

column is a diary:スナーキー・パピーをビルボード東京で観た(2,800字)

パンデミック後久々のスナーキー・パピーでした。グラミー賞の常連になって、今や海外ではアリーナクラスの規模でライブをやるバンドになったので、ビルボードみたいな規模でみられる日本公演は実はかなり貴重なんです。 2022年の『Empire Central』での曲が多めで過去の曲を交えながら、全ステージで選曲を変えていたとのこと。やっぱり複数回観るべきだったなと後悔…

interview Taylor Eigsti:『Daylight At Midnight』からグラミー受賞、『Plot Armor』まで

21世紀以降のジャズを振り返って、特に印象的なアルバムをリストアップしていくとしたらテイラー・アイグスティ『Daylight At Midnight』は必ず入るだろう。 ルーファス・ウェインライト、ニック・ドレイク、エリオット・スミス、イモジェン・ヒープ、コールドプレイ、ミュートマスのカヴァーを含むこのアルバムにはジャズがより自由になり、どんどんハイブリッドになっていった2010年代のムードが完ぺきに収められている。ブラッド・メルドーがレディオヘッドやニック・ドレイクをピア

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interview AMARO FREITAS"Y'Y":先住民族について話し、それをポリリズムを使って表現することは私の使命

2023年のFESTIVAL FRUEZINHOでの来日公演で多くのリスナーを驚かせたアマーロ・フレイタス。あの日のパフォーマンスはこれまでアマーロのアルバムを聴いてきた人にとってはそれなりに驚きのあるものだったのではなかろうか。いくつかの曲で彼はプリペアドピアノを駆使して、自身の音をループさせ、時にピアノを打楽器のように使いビートを組み立て、時にピアノから神秘的な響きを鳴らし、不思議な世界を作り上げていた。今思えばあれは2024年の新作『Y’Y』のサウンドを先出ししたような

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review is a diary:Norah Jones - Visions(4,300字)

ノラ・ジョーンズの新作『Visions』がすばらしい。

column is a diary:カマール・ウィリアムスをwww xで観た(3,800字)

カマール・ウィリアムスの来日公演を見た。 前日には青山Baroomでソロピアノ公演があり、この日はバンド編成だった。

Column is a diary:ユセフ・デイズをブルーノート東京で観た(5,700字)

UKのジャズドラマー、ユセフ・デイズの来日公演を観た。