The KILLING of a SACRED DEER⭐️⭐️⭐️(5最高)
邦題「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」
スティーブン(コリンファレル)
**心臓外科医で豪邸に4人家族で暮らしている。結婚して16年になる。 一家が住んでいるのは、アメリカのオハイオ州シンシナティ。 **
アナ(ニコール・キッドマン)
スティーブンの妻で眼科医
マーティン(バリー・コーガン)
スティーブンの元患者
キム
ボブ
ヨルゴス・ランティモス監督
前作「ロブスター」はアカデミー賞脚本賞にノミネート
あらすじ
ギリシャの鬼才ヨルゴス・ランティモス監督が、幸せな家庭が1人の少年を迎え入れたことで崩壊していく様子を描き、第70回カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞したサスペンススリラー。郊外の豪邸で暮らす心臓外科医スティーブンは、美しい妻や可愛い子どもたちに囲まれ順風満帆な人生を歩んでいるように見えた。しかし謎の少年マーティンを自宅に招き入れたことをきっかけに、子どもたちが突然歩けなくなったり目から血を流したりと、奇妙な出来事が続発する。やがてスティーブンは、容赦ない選択を迫られ……。ある理由から少年に追い詰められていく主人公スティーブンを「ロブスター」でもランティモス監督と組んだコリン・ファレル、スティーブンの妻をニコール・キッドマン、謎の少年マーティンを「ダンケルク」のバリー・コーガンがそれぞれ演じる。
感想
うーん難しい笑。無音と爆音のオーケストラが映画を引き立ている。
医者で変態だからなのか指舐め、手コキ、全身麻酔プレイとなかなか強烈なシーンも結構ある。
ストーリ的にはマーティンの父親がスティーブンの飲酒による医療ミスで死んだことに対する復讐劇。家族のうち誰か1人を殺さなければ
1. 手足がマヒする
2. 食べることを拒否する
3. 目から出血する
4. 死ぬ
という4つのことが段階的に起こっていく。恐らく、スティーブンがマーティンの母親と結婚していれば何も起こらなかっただろう。マーティンからすると、母親と結婚するか、自分の家族を殺すか選べということなのだろう。穴を埋めるか、穴を作るか。目には目を的な考えだ。
誰かが死なないと元の生活には戻らないとわかってからの家族の行動はおもしろかったですね。息子はあれだけ言い訳していたのに髪を切り、妻はスティーブを誘惑したりとスティーブに媚を売りまくる。スティーブもスティーブで学校の先生にどっちの子供が優秀か聞くっていうね(笑)。人間の嫌な部分が描かれている。
この映画では妻は息子にやさしく、スティーブは娘にやさしい事がよくわかる。結局、子供とはいっても異性なんですよね。そして、スティーブのロシアンルーレット銃弾を受けたのは息子。故意か偶然かはわからないが、これで妻の愛情はスティーブに大きく戻っていく可能性がある。これは映画のモチーフとなった神話とは逆になっている。
この映画はギリシャ神話の「アウリスのイピネゲイア」に沿って描かれているらしく、この神話では神さまの聖なる鹿を殺してしまった父が娘を生贄に差し出すことで自分の罪を償うという内容だそう。そう考えると、マーティンは神様だったのかもしれない。
監督前作の「ロブスター」も見てみよう。
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