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占い、お好きですか

わたしは大好きです。でも「あなたは~な人ですね」って言うのを聞いて、えーそうかな?そうかな?そうかも?なんていうのを楽しみたいだけなので、いいことだけ聞きたいと思っているタイプだ。星座占いも見たりするけど、最近は「太陽星座でぴんと来ない場合は月星座で、お仕事運は火星星座で…」などなど言われているので、ちょっと悪いことを聞いても、自分には関係ない部分かも、というスルースキルがますます冴えている。以前友だちが占いに行ったらひたすらアドバイスを書き留めるので忙しいよ、と言っていたので、きちんとした人は何事にも真剣だ…と感心した。

アメリカにも占い師はたくさんいるようだが、「サイキック」と書いてあるので、サイキックかあ…と思い見てもらったことはない。わたしの中のサイキックのイメージは、CIAの捜査に協力したり、怒った時にお皿を飛ばしたりする人(偏見)。

大学生の時、なかなか就職が決まらなかったので、いわゆるXXの母に手相を見てもらったことがある。掌をちょんちょん触りながらものすごく早口の小さい声で何か言っていた。ほとんど聞き取れなかったが、あの頃は弱気で「すみません、もう一回言ってください」と言えなかった。かろうじて聞こえた「就職はそのうち決まるから」は、まあ当たった。でもほんとは「ここの線がこうだからこう」という説明が聞きたかった。

父の葬儀のために帰国した時、駅にいた占い師さんに見てもらった。サイコロと生年月日で占う方だったが、いきなり「珍しい。お葬式の目が出てるねえ」と言われた。これにはぶわっと鳥肌が立った。ただ、その後の金運については「お金、欲しいねえ」家族の相性にについては「人間が一緒にいれば、色々あるでしょう。文句を言うほどじゃないよ」と至極当たり前のことを言われたので、ちょっと物足りなかった。

インド占星術や四柱推命でもあまりびっくりするようなことは言われなかったので、平凡ながらまあまあの人生を歩めるということなのだろうと安心している。ただ、夫に関しては「あとちょっとずれたら敵でしたね」と言われた。前世でできなかった修行をこの世で達成するために夫婦となるため生まれてきたということだったが、「ギリギリ敵じゃない」と言われたことで、ちょっとむかついても「ギリギリの相性だからまあしゃあないな」と諦めることができるようになった。占い、意外なところで役に立っているのである。


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