【書評】会社員(法務)の時に読んでおきかった書籍

※ 今回は #裏legalAC の企画で投稿させて頂く記事となります。
ぼっち法務 さんからバドンを頂きました!

LegalACは「裏」も含めて3回目の投稿となります。

そもそも私が何者かというと、以下の登場人物欄に示したPちゃんの記載通りであります笑

【登場人物】
Pちゃん:現在は司法修習生。修習開始まで会社員として法務の経験あり。
Q先生:Pちゃんより修習期が結構上の弁護士。

0.はじめに

P: 先生,こんにちは!

Q: こんにちは!司法修習は充実していますか?

P: ・・・

Q: あら,楽しくないの?

P: 修習生に課せられた専念義務と守秘義務があるため,この場で詳細を伝えることは難しいです・・・笑

Q: それは言い訳みたいだわ。私はすごい楽しかったよ。

P: それは先生が飲み会等で色々な人と触れ合う機会があったじゃないでしょうか。僕らはコロナ禍で色々と制限付きの修習ではあります・・・

Q: まぁそうだけど,修習中の時間も色々と学びになることが多かったわ。

P: それを言われると,私はあまり出来の良くない修習生なのかもしれませんね,笑

Q: それはともかく,今日はどうしたの?

P: あの~,修習ではテキストとして「白表紙」(司法研修所から送付される冊子群)を使うことが多いですが,むしろそれと関係ない本を読みたくなることが多くて・・・

Q: あら,またコミックとか雑誌とかじゃない?

P: いえ,実務寄りの本です笑。今回は法務アドベントということもあり、修習をきっかけに読んでみた法律関連書籍のうち、法務部門にいた時に読んでおいてもよかったな〜,と思う書籍を紹介したいと思ってます。

Q: それは良い試みね!プロの法務の方々に受ける内容になっているのかな?

P: ヒェッ!・・・内容については保証免責させてください・・・

Q: 何冊くらいあるの?

P: 全部で6冊ありますが,このブログにベタ打ちすると分量が多くなってしまうので,個別の書評は本ブログ別記事のリンクを貼る形式とさせてください。本記事では大まかな解説にとどめておきます。


1.「企業法務のための 民事訴訟の実務解説」

P: まずはこれ!

Q: 民事訴訟の実務の全体像について,訴訟提起前~第1回口頭弁論期日~続行期日~証拠調べ…と言った感じで,手続の大まかな流れに沿って分かりやすく説明されている本ね。

P: 企業法務経験者だけでなく司法修習生からも非常に評価が高いんですよ~

Q: 確かにそうね,修習中にふと民事手続や関連書面で疑問に感じたことが既に言及されていることも多いんじゃないかしら・・・

P: 訴訟を抱えている企業の法務担当者が民事手続の全体像をつかんだり,詳細な手続について辞書代わりにつかうのも良いかと思います。

2.「完全講義 民事裁判実務の基礎【入門編】(第2版)」及び「ステップアップ事実認定(第2版)」

P: 次は,民事裁判修習で重要になる「要件事実」と「事実認定」に関する書籍2冊です。

Q: 「要件事実」とは,ある法律効果の発生が認められるために立証しなければならない必要最小限の事実といわれる一方,「事実認定」とは,当事者が主張した事実について証拠に基づいて真偽を判断していく過程といってもよいわね。

P: 特に要件事実については,法務に携わる方は基本的な知識を身につけておいた方が良いのではないかと思いました。

Q: それなら,特に1冊目の書籍は,要件事実と事実認定の基本的事項を学ぶのによいかもしれないね。

3.「システム開発紛争ハンドブック」

P: 本書は,プロジェクトのフェーズ毎に項目が分けられ,各々の紛争トラブルの原因,類型,解決に至るまでの考え方について豊富な裁判例を踏まえて説明されております。

Q: システム開発等のSIer系の紛争はもちろん、業務委託にまつわる紛争・トラブルで有用そうね!法務部門(主にIT系)でよく直面する基本的な「あるある」的な問題はばっちりカバーされてるわ。

P: 僕も法務で紛争対応している時にしっかり読んでおきたかったです〜

4.「企業の営業損害の算定 -裁判例と会計実務を踏まえて-」

P: 弁護修習で損害賠償請求事件を担当することになった時に役立った書籍です。

Q: 紛争類型毎に営業損害等の算定方法が会計の基本知識や裁判例を踏まえて説明されているのね。

P: 実際に法務部門にいると数字に疎くなりがちであり,依頼部門からリスクの度合いを尋ねられた時に定量的な指標を示しずらい場面もあります。

Q: 本書は,こうした悩みに対する示唆を与えてくれるかもね!

5.「弁護士になった「その先」のこと」

P: 若手弁護士向けに書かれた仕事のお作法的な本ですが、法務での仕事の進め方、ひいては仕事全般に通じる部分も多いです。

Q: 自分の普段の仕事を振り返る機会にもなりそうだね。

P: 法務の方々としては、依頼した弁護士の「手の内を知る」という意味でも読む価値はあると思います。

∞.おわりに

P: 他にも以下の書籍の紹介をしたかったのですが、積読状態のままタイムアップということで、機会のある時に書かせてください。

・「起案添削教室」
・「法的交渉の技法と実践―問題解決の考え方と事件へのアプローチ」
・「リーガル・ネゴシエーション 」

Q: 次は,増井邦繁先生にバトンをわたしますね。よろしくお願いします!

P: お読みいただいてありがとうございました!






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?