受験生活に関するQAまとめ

最近、某予備校のYoutube社会人司法試験合格者のインタビュー企画のインタビュアーとして参加させて頂きました。

(注:3/14時点でまだ動画はアップされておりません)

せっかくなので当時用意したカンペ(想定問答集)の主要部分をこの場で公開します。

実際に本記事のとおりにインタビューが進んだわけではないですが、社会人をしながら予備試験や司法試験の合格を目指している人にとって少しでも参考になればと思っております。

ただ、当該企画がある程度予備校の色に染まっている内容があったり、また諸事情により本記事を削除することもありますので、その点はご承知おきください。

Q:司法試験を受験しようと思ったきっかけ

・民間企業の法務部門に勤めているが、この間一貫して感じていたのは、国内外で様々なビジネスが立ち上がり変化の激しい社会だからこそ、確固たるリーガルマインドを武器にしていきていくのが必要だと考えるようになった
・実際に弁護士の方々と仕事をする過程で、専門性を身につけた上で、特定の企業のみでなく幅広いクライアントにリーガルサービスを提供したいと考えるようになった
・特に最近はコロナ禍との関連で感じたのが、社会の変化が激しい時にこそ専門家の存在が頼られると感じた(医療従事者だけでなく法律家も同じ)

Q:学習の進め方で気を付けたこと

・特に予備校の基本テキスト(注:テキスト名は非公開とします)を用いて、AやB+ランク相当の基本的事項(定義、条文の趣旨、基本的な論証)を繰り返し理解して、暗記することに努めた
・論文の過去問を繰り返し解くことで、早い段階でアウトプットを意識した勉強を心掛けるようにした(インプットとアウトプットは車の両輪と同じで、いずれが欠けても実力は伸びないので、バランスよく行き来した)
・短答については、過去問集の問題を繰り返し解くことで、合格時点で8割以上解ける状態にした
・基本書や学術書を読み込む等、手を広げることは避け、予備校のテキストや過去問に集中するようにした
・肢別本といった1周するのに時間のかかる教材に手を出してひたすら量で攻めるのは得策ではない
・予備短答→予備論文→予備口述→本試験というイベント毎のインターバルを踏まえ、戦略的に消化すべき項目をこなしていく(短答から論文まで1か月ないため短答の1か月前までには論文の型をある程度確立しておく)

Q:1週間に何時間くらい勉強したか

・仕事繁忙状況その他休日の予定にもよるが、平日は3時間くらい(通勤時にインプット、帰宅後にアウトプット重点を置いた勉強)で、休日は8時間くらい(アウトプットに重点を置いた勉強にしたが、実際は6時間も集中できなかったかも)
・上記のとおり休日等のまとまった時間は答練等の実践演習に当てて、平日の勉強のマイルストーンにした
・可能であれば試験日直前に有休をもらえる環境が望ましい

Q:仕事面で活かせること

・論文の演習を通して身につけた論理的思考(特に三段論法や趣旨から考える癖)は、依頼部門と案件を処理する際の思考プロセスとして応用できる。
・民法の考え方は、複雑な事案を法務的に解決するため、商法の知識はコーポレートやM&Aといった問題を解決するために役立つが、意外にも行政法の演習を通じて法的解決能力が高まると考えた

Q:仕事との両立する上で工夫したこと

・可処分時間、最低限やるべき項目、完了させる時期を予め決めておく
・前述のとおり無駄に手を広げず、アウトプットを疎かにしないことが重要
・スキマ時間も有効活用する(苦手分野や抜け落ちていた基本的事項については、論ナビ余白部分に書き込んだり、Wordファイルにまとめたりして、満員電車等でも復習できる状態を作っていた)
・もっとも、定期的に適度な休息がないと長く持たない
・仕事との両立であっても「やればできる」と信じ込む
・予備短答→予備論文→予備口述→本試験というイベント毎のインターバルを踏まえ、戦略的に消化すべき項目をこなしていく(短答から論文まで1か月ないため短答の1か月前までには論文の型をある程度確立しておく)

Q:コロナ禍での勉強

・会食等は避けるようにしたが通勤時や職場での感染リスクに怯えながら生活していた
・普段の生活も含め、特に模試会場では人との会話を避けたり、マスクを着用するよう心掛けた
・本試験が1回延期となって自分が受験生であることを忘れたりする等、モチベを保つのに苦労はしたが、結果的に解いた過去問の回数が増えて社会人には有利だったように感じた
・特に本試験の受験生はマスクをつけたまま2時間答案を書く練習をした方が良い

Q:予備試験において問われること

・まずはAランクやB+に相当する基本的事項が問われていると考えた方がよく、その部分を守れば合格できる
・設問や事実関係をよく読み、該当する条文を挙げて要件に事案を当てはめる(とにかく必要な事実を抽出する)と共に、基本的な論点を抽出する
・応用的論点については、最低限悩みを見せればよい(できれば三段論法を立てて論じる)
(注:過去記事「予備試験論文受験時にどんな状態であるべきか」もご参照)

Q:WEB受講を選択した理由

・予備校の校舎に通える時間は限られているので、答練や模試以外は自宅や移動中に受講できる等、柔軟に対応できるため
・再生速度を早くしたり、繰り返し聞くチャンスもあるため

Q:モチベーションはどうやって保ったか

・将来の自分の姿を想像したり、勉強仲間の頑張り等を見て、勉強を諦めないようにしていた
・もっとも、モチベーションは長く続くものではないと感じており、毎日アクションを継続することで(はみがきの様に)ルーティン化するよう心掛けていた

Q:合格した理由

・上記「仕事と両立する上で工夫したこと」参照
・前述のとおり最低限やるべきことを明確にし、本番までにやり遂げたこと
・具体的には、過去問を通じて基本的事項を理解すると共に、特に論文の対応能力を身体で覚えるよう心掛けていたこと
・設問や事実関係をよく読み、重要な事実は必ず拾って法的議論に結びつけるようにしていたことが大きい

Q:どういった弁護士になりたいか

・クライアントの立場に共感し、法令遵守やリスクを踏まえながらもクライアントを最適な方向に導くため柔軟に対応できる弁護士を目指したい
・今までの社会人で培ってきた知見を踏まえ、知財・IT系に強くなっていきたい

以上となります。
インタビューの内容についてご不明な点がある場合、又は実際に公開されたインタビューを閲覧したい場合は個別にご連絡お願いします。

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