【書評】弁護士になった「その先」のこと

法務在籍時に読んでおきたかったかもと感じた書籍【第5弾】です!


【概要】弁護士が知っておくべき仕事の進め方・事務所の運営の仕方等のノウハウを学ぶ
【難易度】★
【法務役立ち度】★★★★

前記のとおり,若手弁護士向けに書かれた仕事の心構え的な内容が大半を占めますが,記載内容の7割程度は法務(というか仕事全般)のそれに通じる部分があると思います。

法務関連で汎用性の高いテーマとしては,

・スケジュールの立て方,仕事の段取りの組み方
・関係者との連絡の取り方
・秘書(庶務の方々)にどういう仕事を依頼するか
・事件記録等のファイリングの仕方
・法律相談等における法令調査の仕方
・起案の仕方
・その他ビジネス・マナー

上記については,(資格の有無関係なく)いかなる仕事でも当てはまる部分は多いと思います。

時間を切り売りする弁護士にとって、仕事の優先順位(重たい仕事を起点にする)が重要なのは当たり前ですが,自分自身会社員やってた時に反省点も多いです…

特に法令調査のパートについては,調査の観点や手法のみならず,具体的なリソース(資料・データベース等)がアクセス先として紹介されているので,実務役立ち度が高いです。

弁護士のみに通じるテーマとしては,

営業のかけ方,顧客との報酬の決め方
・案件受任時に何をどう処理するか(コンフリクトチェック等)
・法廷の前・法廷ですべきこと
・弁護士としてやってはいけないこと
・事務所の運営の仕方

特に弁護士としての営業の仕方について,執筆・講演会の際に潜在顧客に響くようにするためのノウハウにも触れていて興味深いです。

企業の法務部門にいると色々な弁護士と接することが多いと思いますが,事務所弁護士の「手の内を知る」という意味でも,本書を読む価値があるのではないかと思いました。

いずれにしろ、日々勉強を怠らないことは大事だなぁと思いました(小並感)・・・

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