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日記:2024年4月17日 晴れ

・昨夜は久しぶりに激しい雷雨だった、らしい。らしいというのは、イヤホンをして過集中だったために雨音や落雷などの輪郭しか認識していなかったためだ。まして今朝はすっかりと晴れ渡り、地面もほとんど乾いていたので痕跡すら乏しい。そんな訳で認識の埒外ではあるものの、昨日の天候には「のち大雨」と付け加えておく。世間話としても天気の話題ほどくだらないものはないので恐縮の至りだが、日記は日記だし後日内容を弄るというのもどうかと思うので、せめてこうして本日の文字数稼ぎに貢献していただく。

・本日の業務はここ数日の積み重ねがボディーブローじみて、ようやく形となりつつあるのを実感できて良かった。実際そんなに大した偉業でもないのだが、達成感とか自己肯定感みたいなものは基本的に無いよりはあった方がいいので、ここは大目に見積もっておく。ただ終わったら終わったで燃え尽きとは別に、新たなタスクを自分で探す必要が生じるため、そこはかとなく憂鬱の方が勝るかも。

・いやー、暑すぎる。ほんとに今4月? 初夏の陽気とかでは説明が付かない。つい2週間も遡ったら毛布出して寝てたのに、今日とかは堪えられずに窓を開けた。気持ちとしては既に冷房が恋しいくらいだ。うへぇ〜……動いてないのに暑いよ〜……(おじさん並の感想)

・「コードギアス」熱が密かに再燃中。それというのもシリーズ最新作「奪還のロゼ」公開に向けたプロモーションとして「コードギアス 反逆のルルーシュ」が毎日YouTubeで無料配信されているのが目に入るためで、まんまと向こうの思惑に乗せられている。しかし22時公開の癖して1話あたり24時間限定とは、このご時世としては些か以上に不親切と言わざるを得ない。いかに今さら「コードギアス」を履修してないオタクなどこの世には存在しない前提だとしても……。

・ただでさえ若さを損ないつつあるので今以上に感性が鈍化、劣化することを恐れてひと昔前のアニメを見返す事はなるべく避けている。が、それでもやはり名作は名作なので、こうした機会にはついつい再走してしまう。特にこの「コードギアス 反逆のルルーシュ」は当時なりにライブ感が志向された粗削りの作風で非常に実況し甲斐があり、第2期にあたる「R2」とも放映当時の掲示板は大いに盛り上がったものだ。最近は「スパロボ」でも常連の部類に入るだけあって、世間一般にはロボットアニメとして認知されており、ジャンルそのものを敬遠する方々にはやや取っ付きづらい印象を持たれることの多い本作だが、あくまでもロボット要素は作品に華を添えるエッセンスに過ぎない。本筋はあくまでもタイトルの通り、強大な帝国を相手にルルーシュが、どんな相手にでも一度きりの命令を行使できる超常の力「ギアス」を用いて反逆する様を描いたピカレスクロマンである。

・ご丁寧にも公式から切り抜き動画が出ているので、未見の方にはぜひ雰囲気を味わってほしい。「どんな相手にでも命令を強制できる」という夢のような力はただそれだけでも魅力的であるが、それ以上にルルーシュ本人が様々な謀略に富んだ戦略家として、この能力を最大限に活用して成り上がっていくので見ていて非常に胸が空くというものだ。勿論いい事ずくめという訳でもなく、この能力を得たが故に起きた悲劇や業のようなものも作品が進むにつれて描かれるため、ドラえもんのひみつ道具じみてどこか寓話的でもある。

・さて、そんな「コードギアス」であるがその後も一応はシリーズ展開もされている。されてはいるのだが……どうにも振るわない。ただ、他のパッとしないシリーズ作品に比べるとその理由は実に明白だ。確かに“コード”も“ギアス”も作中で重大な意味を持つファクターではあるのだが、それより何より福山潤演じる主人公、ルルーシュの一挙手一投足が面白すぎて、魅力がそちらに大きく片寄っているのである。流石、あまりのハマり役に中の人共々ついたあだ名が「ルル山」なだけはある。これは個人的な感想ではあるが、きっとほかの視聴者に聞いても大同小異で概ね似たような事を言うだろう。主語になるのがルルーシュかオレンジ(ジェレミア)かの違いでしかない。つまるところあまりに身も蓋もないが、真に面白いのは「コードギアス」ではなく「反逆のルルーシュ」の方なのである。

・先の劇場版「復活のルルーシュ」も今後の展開を続ける上でそうした需要に抗えずに興ったものだろうと思うが、彼の物語はTVシリーズの時点でこの上なく綺麗に締まった事もあってなんとも蛇足感が否めなかった。一応、作中唯一にして最大とも言える積み残しを拾った形ではあったが、如何せん一度死を受け入れてしまったキャラクターのやる事とは畢竟、手緩くなるものなので、ルル山の十八番とも言える悪逆非道の命令・作戦といったものが軒並み鳴りを潜めていて寂しさが残った。勝ち誇った盤面での高笑いを、枢木スザクというド級のイレギュラーにまったく覆されて狼狽えるのが彼最大の魅力であったから……。


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