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【ネタバレあり】Netflixの全裸監督を2周しながら感想実況散文1万5000字

画像出典:全裸監督Netflix公式サムネイルより

これはチラシの裏です。noteの裏ですらない。

Netflixの独占配信ドラマ「全裸監督」を見て、なんでここまでこの作品が好きなんだろう?なんでああだこうだ感想書きたくなるんだろう?と思いながら2周目を見直して、その時の実況も含めていろいろ書き留めた感想文です。

あらゆるコメント、引用RTによる議論は全く求めていませんし、反応しませんのでご了承ください。「全裸監督が好きなら見てみて欲しい映像作品」の紹介はすごくありがたいです。それは確認する。

同時に、この文章の一部を切り取ってご自身の主張を通すための材料にすることも、断固として「やめてくれ」という意思です。

全て、私個人の感想です。
また、多分にネタバレと下ネタを含んでいますので、未見の方もご遠慮ください。あらすじは書いていないので、各位やっていきましょう。

この全裸監督実況感想を書いている人について

・私はNetflix信者です。
・私はDJをしています。
・私はアンダーグラウンドなイベントなども、少し関わりがあります。
・私はエロ表現については、肯定というかそういうの大好きです。
・私は女性です。

全裸監督の感想文を書いた動機について

あまりにも感想が止まらず、Twitterで書くとクソ長スレッドになりそうでnoteに書いた。
各話の感想や芸コマな気づきを頭の中だけでとどめておくと、鑑賞時に感じたことを忘れていきそうな気がしたのでメモりたかった。

全裸監督のよかったポイント
私は、作品全体を通して(5話までは)良くなかったことを探す方が難しかった。以降シーズン1の好きなところを挙げていきます。

S1-1話の感想

OPの演出大好き。色合いとかエフェクトの感じが、さらざんまいのEDに近いな、とも感じた。全裸監督ロゴのモザイクデザインも好き。キービジュアル見たとき素直にかっこいい、と思った。
映画でもドラマでも、作品のテーマが分かるロゴデザインはとても好き。でも80年代AVって、モザイクじゃなくデカめの白ボカシだったような気がするんですけどそれは、となっている。

ヤクザ夫妻の家シーンを見ていて2周目で気づいたのが、ミニゴルフがある部屋の隣の部屋に、赤いSM用の椅子がある部屋が見えたこと。M字開脚で拘束してどうのこうのやるやつです。
※あれ本当にSM用かな?と思って調べてみたところ、同じやつっぽいものがありました。「宇宙遊泳3」という商品名で、お値段38まんえん(白目)。
あと、ここから村西とヤクザの商談(?)が始まる前の門。「猛犬散歩中(記憶おぼろげ)」の看板があるのに、犬がいる様子というか気配が全くない。
思うに、このパートは「ヤクザの旦那を尻に敷く妻つよい」的な分かりやすいユーモアかと思ったのだけど、この椅子と「散歩中」の看板で解釈が私の中で変わった。
つまり、ここで描かれている「散歩中の犬」とはヤクザの旦那のことなのでは?という深読みです。
えーとこの旦那、オラついているように見えてるけどMで、妻がSなのでは?尻に敷かれるとかそういう騒ぎではない可能性を見てしまった。
でもヤカンとメロンのSEで、おこになってる妻の演出も好き。あそこただの「あんた!何やってんの!」だけではない空気も含んでいると思うんだよなあ。あの後SMやってると思う。
ところでこのヤクザこと吉田鋼太郎さん、見たことあるなあとは思ってたけれど、おっさんずラブの部長役なのね???おっさんずラブ見なきゃ……。

板尾創路演じる小野さん(悪いやつで最高)に一目置かれて以降、流れるようなセールストークをかます山田孝之こと村西が、マジで人誑しだなあと思った。村西の会話があまりにも流暢でこれ聞いているだけで私はアガる。
この時点で、今後AV監督になってから知られる有名なセリフが散りばめられ、最初のシーケンスでは相手にされなかった団地内(と思われる)集会所にて、催眠商法のように人を集めて教材を買わせる流れも最高。
カルトにハマる気持ちがちょっと分かったような気がした。

あと、1話はセックスシーンの抑制ぶりがしんどい。密かにやっている割に、全然お互い気持ち良くなさそうだと思った。
からの浮気発覚シーン。ここの覗き見がめちゃくちゃエロい。山田孝之は江戸川乱歩のそういう方面映像化したら、やばい演技できる役者だと思った。「屋根裏の散歩者」とか「人間椅子」とか。
からの、「あんたじゃずっとイケなかった」という、嫁のしんどみが凄い。おい間男しれっと逃げるな。

一方で、1話-2話は窃視としてのエロはあるけど、山田孝之演じる村西がすでにすげえ怖い。私は妻、母こずえ、娘からの「自分はバカにされてる」という気持ちを感じた。
ところで、回想シーンの雨じゃんじゃか降りすぎてね?

S1-2話の感想

2話のノーパン喫茶ロケ地はたぶんTRUMP ROOM。画像検索する限りは合っていると確認できた。

キャッシュはつよい。

書店にて「死ぬまでこの店でローンを抱えるのか、私と一緒にエロで世の中を変えるのか、どちらにしますか?」から漂う、スティーブ・ジョブスみ。そんな高尚な話でしたっけ???となるので、ギャグなオマージュとしてよかった。
書店シーンの「新作出ました!」のコミケ感もよかった。古のオタクコーデを見られてよい。
ビニ本にバター/マーガリン塗るときのSEは、分かっててやってると思う。

キャバレーのロケ地は、たぶん鶯谷のキネマ倶楽部なんだけど、結構セットで中身変わっている印象。ピッタリなロケ地だと思った。
石橋凌演じる池沢のセリフ「ジャズは自由と秩序のバランスが良い」は、ほんとそっち方面ならではの美学と怖さのあるセリフでよかった。

玉山鉄二演じる川田のやべー奴っぷりが最高。あと編集会社にいたゲイのカメラマンすごい好き。
ここの、「SM様式全くわかんない人たちが、手探りにSM模索する感じ」がバンド始めたて感あってすごい好き。そこでダメになっちゃってシコってる川田も好き。あれがアドリブと聞いて驚愕。役者魂だ……。
川田の「ずっと待っていました」という真摯なセリフと、トシの「俺が先輩だからな」のクソマウント三下ムーブ大好き。かわいい。

池沢が梅宮辰夫に見えてくる。ここの料理シーンが、2周目で見直すと全然美味しそうに見えなくなった。そこが良い。

國村隼演じる古谷さん登場!!!影濃い目の演出だったので一瞬しか見えなくて、しばらく後ろ向いてからの國村さんかーー!!!ってなった。この時点で既に「トシ絶対ころす」の目をする古谷さん最高です。

ラジオのチャンネル取り合うトシと川田のやりとり好き。ロケンロー対テクノポップ?
例 の 絵 本 。 こぐまのウーファ……私もお札の絵本、超欲しい。

惠美のシャワーシーンは、何回見ても素晴らしい演技。というか演技に思えないのが凄い。私はガチに限りなく近いと思った。

一番悪いやつこと、リリー・フランキー演じる武井が登場するシーケンス大好き。「凶悪」の先生ばりにハマってて最高。そして1ミリも目が笑ってない村西最高。

S1-3話の感想

村西が転がり込んだ部屋でやってるゲームの元ネタが謎。ゼビウス?アケコンの元ネタもなんだろう?ゲーム映像は当時にしたら高解像度だとは思うけれど、まあそれはそれで面白いのでよかった。

↑こちらです。

80年代〜!どころか古典〜!な、とても安い転がり同居劇がよかった。安っぽくて最高。ここをちゃんとしちゃうと、逆にダメだと思う。雑な描き方なのが良い。だからこそS1 6-8話の、安っぽさとリアリティのバランスが悪いのはどうして……となる。

結婚式二次会パーティーは余興マイケルで逃げ方がジャッキーチェンなのがよかった。そこにも80年代ぶっこむの!?という細かさ。

武井に同行している刑事の菊池役の人が、めちゃくちゃDJ PooLSharKさんっぽい。顔とかガタイとかもろもろが。エキストラに出てたんですか?てなった。
彼は越境ダンスホールというパーティを開催しているので、そんなに似ているの?となった人は顔を確かめに(同時に良い音楽も聞きに)遊び行ってみてください!

村西の母こずえの、「お前の金がないと生きていけない」というさもしいというか小狡い面会パート。ここでさらに人間不信が募る村西の表情がよかった。

池沢の、めんどくさい美術オタク感が良い。VHSベータ戦争なー。

そして例の駅弁爆誕になる、小料理屋のシーン。ベッタベタな展開で一緒にお酒飲んでこたつ入る流れが、あまりにもベタすぎて最高だった。例のシーンは2周して2回笑ってしまうのだけど、どうしても女将の「ありがとう」と言う流れで泣いてしまう。
映写機持ってるのすごいな!?と思ったけど、それは当時の公務員がめちゃ稼いでいたから、という話を聞いた。これは一種のブルーフィルムなのかな?と思ったのだけど、80年代にそういうのがあったかは分からない。
こたつ〜駅弁〜フィルム映写のシーンまでの流れ、私は山本直樹みがすごいと思った。
ここで村西は何を思ったんだろう?私の中ではセックスの映像がカネになる、かつ美しいやり取り、と思ったのだろうか、という解釈はしているんだけど、人間不信になってるシーケンスと合わせると、かなりやばい心情描写ではないかと思った。

惠美のデッサンシーケンス、いたずらではすまないアレも山本直樹の「ぽつん」に近いなと感じた。性への好奇心が強すぎて、周囲も含めその好奇心が何よりも先に行きまくっている感じはすごいよかった。
ああいうことはやったことないし今後もやらないんだけど、あれをやるメンタルは分かる。
デッサンの顔が雑に、他はすべてしっかり書いている感じもよかった。以降の「私は父親を知らない(顔がわからない)」を描く感じで、すごい好きな演出。
そこからの「ごめんなさい」を言う、惠美の目力がすごいよかった。私としては、ここでもう加代と袂を分かつ未来を見ているようにすら思えた。

改めて、川田のやべえエロ好きの表情出していて最高。融資の商談時に、「あなたも結局はそういうの好きじゃないですか」という落とし方が好き

順子さんいいなあ、でも、ガイドブック等で書かれている表現はあまり納得していなくて、彼女は女性に限定せず、人にやさしいポジションという解釈。
しかしながら、ここがどうしても「ドラマにおける装置として必要なロール」に見えちゃうのが、後述する良くないポイントでもある。伊藤さん自体の演技はめっちゃ良かった。

村西「お前らのクソ映画と俺のエロビデオがあったら、みんな俺のエロビデオ手に取るんだよ」。これはパンチライン。私はAV鑑賞に勝てるようなDJできるかな?と胸に手を当てるなどした。

甲子園のラストは、ラストで欲望を求める人が天使にコロコロされる、という流れがよかった。タイトル名思い出せなくて申し訳ないのだけど、「現実と妄想の区別がつかなくなるAV作品」的なシナリオを感じた。
一方で打ち上げシーンがとてつもなく重い。奈緒子さんがAVに出る心情と、その後に展開される仕打ちのえげつなさが、この回から伏線貼ってる。
「人に褒められることが少なかった」という奈緒子さんと、その後のことを思うと私はとてもつらい。
8話に救いが(ちょっとかもしれないけど)あってよかった。

豚足打ち上げシーンとステーキハウスシーンの対比が良い。雑だけど食う必要があるから食う。と、現在の富を誇示するために食う。のコントラスト。

S1-4話の感想

※このエピソードは、ただの厄介オタク感想になります。

ピエール瀧演じる和田〜〜〜〜〜〜!!!!!!Netflixありがとう!!!!
やったーーーーDead or Alive-You Spin Me Round (Like a Record)だーーーー!!!!!!!この曲大好き!!!!!

マハラジャとは書いているけれど、ロケ場所は分からない。完全新規セットなのかどこの箱使っているのか。あとディスコが名目上オールできなくなった(風営法)はこの時期の前だっけ?と分かんなくなってる。ディスコの黒服から感じる安全地帯みの細けえな感もよかった。

80年代のディスコについては、Hagazineの「1984年、歌舞伎町のディスコを舞台に中高生たちが起こした“幻”のムーブメント── Back To The 80’s 東亜|中村保夫」が緻密に回顧されているので、読んでみて欲しい。東洋経済Ver.でもOK

村西組がポセイドン企画のAV見て、「女優のガワは良いかもしんねえけど、俺たちはやりたいことやってやるぞ!」のメラメラとした競合分析凄い好き。

古谷さん!!!!もう、この「今また歌舞伎町に返り咲いたけど、まだまだこれからやで」感が最高!!!

みくのオール明けでめっちゃ疲れた感じが最高。オール明けは雑な行動しかできなくなるので、重要書類を持ち歩くのはよくない。

村西組のガレージにて。このお蕎麦と、ポテトサラダとトマトと漬物ごっちゃにしたもの食いてえ……。こういう雑な飯食いてえ。

VIPルーム内とドア出てからとで音量が違う、そういうところ凄い好き。

みくのAV撮影シーン、「さみしい2人のコントラスト」で死んだ。
側から見るとアホすぎるのに、S1-2話のエピソード踏まえるともうめっちゃしんどかった。いいシチュエーション。
本番の判断は自分だったらどうなのか、当てられすぎてたぶんやってしまうのではないか。作る側の気迫に押される、ということと現実を考えると、かなり地獄なシーンなんだけれど、フィクションということでギリギリOKの感情。
ここにはクソパワハラ要素も含まれると思っていて、そこから逃れられない感じを描写しているのがよかった。圧力かける側には順子さんも含まれていて、全員みくの敵では?という解釈をしている。
こういう部分もドラマに落とし込んでいるのはよかった。私は美談だけを見たいわけではない。

惠美の行動がエッチすぎる。本当に素晴らしい。ここも山本直樹み感じる。「覚悟のない欲望ってつまらないと思うわ」。最高。

みくの本番、私はとんでもなくエッチだと思った。後藤の「失礼します」は最高の敬意。泣く。私は、女性を最大限にリスペクトした上でのセックスシーンだと感じた。すごい好き。

和田さん〜〜〜〜!!!!

武井と菊池の容赦ない「親に話した」が本当にこわい。一つ言うなら、みくの、どうあがいても絶望な状況は、顛末含めて徹底的に描いて欲しかった。
ここは本当に良くない。
また、そこからの「俺たちは止まれない」も、本当に良くないセリフ。村西組、一人の人間沈めたのに感情が薄いと思った。なのでシーズン2では地獄に期待。

S1-5話の感想

※このエピソードは何回見ても展開に呑まれるので、細かいことが書けません。

古谷さんこわい

惠美が母に、「この人生きてるんですか?」と詰め寄るシーン大好き。好きなように生きような!

惠美が倉庫で見切れているシーケンス大好き。ここでまずは飯食おうと言う、村西最高。同じ釜の飯〜〜〜!

惠美の「安心させて」に大号泣。フィクションなのに、個人的にはここまでセックス描いてくれてありがとう以上の感情がない。すごい。ここのやりとりはAVでも見たことなかった。めちゃくちゃエッチでめちゃくちゃ泣いてしまう。

黒木香爆誕ではあるのだけど、あくまでもこれは(フィクションとして名付けられた役割名における)惠美の物語かなと。
あと、「指は3本までにしなさい、身体に毒だ。」というパートがありますが、あの「女の欲」を描けてるのはまじですごいし、分かりみしかない。ていうか実際いるもん。私は自身にも対外的な形でもあれを見たことがある。

S1-6話の感想

※ここは脚本雑だな、と思っています。

ハワイの嫌なところ描いてて最高。ただの楽園ではないと思う自分の解釈が合致した。こういうの描けるんだからAVの方もね???シーズン2では頼んだぞ。

打ち上げパーティのターンテーブルがSL1200 MK3で、この時代の機材が何かをきちんと見ている感じでよかった。ミキサーはVestax?

ジミーが、翻訳できるのに内容を雑に一部すっ飛ばす感じが、イライラさせてくれてよかった。ちゃんと英語学ぼうという気持ちになった。

6話のポルノスターことアリソンが、テンプレオブテンプレな「意見をハッキリ言うアメリカ女性像」なのが、なんかつまんなかった。
確かに80年代日本から見たアメリカ女性というイメージでは正しいようには見えるのだけど、ジミーの怪しさとグリーンカードのやり取りがめちゃくちゃいい感じに描けてたから、もうちょいアレンジできたような気はする。
ハワイという楽園のイメージを壊す要素として、ジミーのやり取りは大事。

アリソンとマネージャーのやり取りもそうした「裏」の描き方かな、とは思う。
だとすると「日本のAVはクソレベル」発言が、物凄い負け惜しみ(自分も欧米ポルノ業界では落ち目になりつつある?)に聞こえる気もするけれど、どうなんだろう。
それもまたポルノは欧米の方が強い、という80年代の幻想を出しつつ壊すための要素なんだろうか。でもちょっと弱いなあ。

S1-7話の感想

冒頭の池沢、古谷、武井のやりとりが最高。ジャズのギリギリ感がマッチしていてよかった。

古谷「サツに脅されるとゾクゾクしてくるよ」
武井「だったらもっとゾクゾクさせてやろうか?」
このやり取り、好きすぎる。

ハワイで適用された法律が、何に基づいているのかが気になる。ガイドブックだと旅券法違反については触れていた。
が、年数が増えまくるのは知ってるけど、古い人種差別な法律とはどれを指すのか?川田に具体的な名称を言わせてもよかったような。

ここの選曲が合っていない、という指摘を見かけて。うん、確かに合っていない。最初は「エイミー・ワインハウスの音やん渋いなあ」ぐらいにしか思っていなかったのだけど、この曲「Back to Black」の歌詞読んで全然噛み合ってないやん!となった。
Back to Blackの歌詞はざっくり言うと男女の別れで、しかも別れた男は元カノとヨリを戻してアタシは一人闇の中に戻る、という解釈をしているのだけど、これ「(刑務所の)闇の中」しか合ってないです。指摘されていたブログ主に感謝します。でも私、8話での使い方は好きです……。

どんな曲だったらもっと噛み合うかなあと考えてみて、利用許諾や金額をガン無視した上で、私はTalking Headsの「Once In A Lifetime」か「Psycho Killer」とかどうだろう、と思った。80年代の曲だし。

前者は「どうしてこうなった?やばい、大変なことになったぞ!」という村西チームの感情に、後者は「なんで逮捕されなきゃならねえんだ、俺をハメたあいつら許さねえ。」的な、村西のサイコな感情に合いそうなんだよな。
「Once In A Lifetime」は不穏なイントロも合うと思う。

「Psycho Killer」は、なんとウクレレVer.があるらしい。マジかよハワイの刑務所シーンだしバッチリじゃん。この曲を紹介されていたブログに感謝です。

AV撮影現場のロケ地、下北沢のThreeでは?と思ったけど、あのガラス窓はWedge時代だったような。どこなんでしょう。サンドバッグぽい何かがめっちゃTENGAっぽい色なんだけどあれもなんだろう。

トシ、どうして。。。

惠美の不敵な笑い方がまじでパネエ。池沢の肩に手の置き方やばいな。

奈緒子さんかわいい。からの、どうして。。。となるのがしんどい。

和田さん〜〜〜〜〜!!!!

釈放金集めがご都合コンボだよなあとは思っている。なので惠美が黒木香として爆誕するんだけど、ここはカタルシスは薄い。でも、人間として愛している、の発言はとても真摯。

惠美と加代のバチバチにやりあうシーン、すごい好き。加代がどこまでも自分と旦那しか見ていないところが最低すぎて最高。ここの惠美の絶望している目が最高。「お母さんのごはんもっと食べたかった」がしんどすぎる。

歌舞伎町に売春窟あったんだ??とはなっている。

古谷さんほんとうにこええ。藤村刺す前後は、完全にコクソンの國村さん。

刑務所でたぶんあると思われている例のアナル。正直がっつり掘られるところ見たかった。ここも描くとセックスの闇側面さらに出たのでは。

和田さん〜〜〜〜〜!!!!ここからの惠美が「黒木香」というキャラクターを獲得した瞬間はすげえ好き。川田の真摯な演技もすげえ好き。川田は経営者としてプレゼンスキルあるしいいよね……。

「新刊出ました〜」的なアレ。惠美の顔がなんでここまで変化するのか、森田さん本当に凄い女優。

和田さん〜〜〜〜!かっこいい〜〜〜!!!

当時のドル円レート125円設定になるけど合ってる??80年代もうちょい円安だと思ってた。と思ってたらやっぱり1986年だと168円ぐらいなので考証、てなった。一応調べてみたら、1988年だと128円ぐらいまでレート変わった模様

トシの所業というか動機からの結果がエグすぎて、純粋に村西帰国を喜べない。そういうクソいところもちゃんと描いているのがよかった。

とは言え、7話がなんか乗り切れないのは、たぶんトシが本当に酷すぎることをしている自覚の薄さにあると私は思う。
マスターテープ流したことに対する重さがないし、本当にやべえ世界見たときの恐怖、それから藤原の死体見て、という心の揺れが少なく見えたからかも。これはもう演出か時間の尺の問題な気はする。

たとえば、トシが泣きながら藤原の臓物かっ捌いてるシーンあったら、非道なことをした重さと、トシ自身が感じる恐怖が伝わったんじゃないか、という素人考えがあります。
端正な顔立ちのトシが、泣きながら藤原の血に塗れて臓物捌くようなシーン、見たくないですか?私は見たかった。
かつ、そんなシーンが仮にあったとして、死体処理の臓物扱うSEがビニ本のあれと全く同じ音を混ぜてたりしたら、文句無しに最高と言ってた気がする。

トシこと満島さんの演技は悪くないはずなのに、國村さんが凄みがありすぎて、脅える演技が追いついてないように見えた。脅えが足りない、という指摘自体がヤバいかもしれないけれど、私はそう感じた。
國村さんの怖さは、繰り返しになりますがコクソンのときと同じで、國村さんが本気で古谷という役に向き合っておられるように見えました。

もう一つ別作品を参照すると、人間の醜悪さを表す映画として、「葛城事件」は私の中で大傑作だと思っています。この作品はひたすら後味悪いし鑑賞に多大なカロリー使うんだけど、不快さに全振り徹底していたという意味で傑作だと思う。

一方、全裸監督はポップに寄せたいという方針は伝わるものの、エグいところは徹底的に描いた方が、笑えないけど笑える、笑えるけど笑えねえ、という矛盾を表現できていればさらに良かったと思った。

あと、村西組メンバーが村西のこと信頼し過ぎてるよなあと思った。事実はむしろこうだったのかもしれないけれど、ドラマとして見ると軽い。事実が常にフィクションより重い空気であると限らないのでは?と私は思う。
順子さん、ほんと良い役なんだけど、過去や生活が見えない(三田村は見えた)ので、舞台装置として動かし過ぎてる嫌いはある。シーズン2で闇の側面出して欲しい。

S1-8話の感想

※この回は一言でまとめると全体的に普通のドラマ感が強いとは思う。

惠美のタレント変貌っぷりがよい。女はアナーキ(穴あき)ズム……。

山盛り大量の雑なご飯、うまそう……。

2周してもトシのシャブ堕ち雑だな、と思った。

ここのディスコロケ地はわからなかったけど、ロゴが一瞬写ってたので調べたら「Club Diana」という銀座のクラブみたい。
サイト見たらフロアがまんまだった。ここはもう80年代ディスコではなく、ジュリアナトゥーキョー!な時代の変遷もあってナイスですね。

キスシーンがエロい……。私は森田望智のことが役者として本当に好きになった。

シャンパンはヴーヴ・クリコですかね。池沢と村西のやり取りは、完全に大手レコードレーベル対インディーバンドの構図でふふってなる。

悪い古谷さんと池沢の呑みシーン好き。

村西の流れるような会話やっぱり好き

制作過程の対比すごい好き。池沢の偏執的なこだわりが、かえって女優も男優も軽視した商売道具の目線、という解釈を私はしている。

ファーンタスティック!!!

真顔でフ○ラはさすがに草

和田さん〜〜〜〜!!!ピエール瀧を観られる時点でありがたい。

「本気じゃないと潰しがいがありませんよ」。良い。

S1-8話とこれまでの惠美はもう完全に別人。空気が違う。なのに時折見せる寂しい表情がめっちゃ学生のときの惠美で、すごい。

奈緒子さん……。ここの村西の表情めちゃくちゃ良い。

悪い古谷さんに追いつけないトシ、良い。トシが7話と比べてめちゃくちゃ良い表情なので、満島さん素晴らしい役者なんだな、てのが分かる。でもなーシャブ堕ちがなー、なんか雑なんだよなー。

村西のトシへの別れの言葉、本当重い。分かってるから許せない、はほんまそれ。カップルの別れ話っぽさが出ていて、トシは実質ヒロイン……?となった。

村西というか山田孝之の包容力、マジ高いとなった。たとえ方が難しいんだけど、インセプションのレオナルド・ディカプリオみたいなハマり役してると思う。憑依型役者の凄みがあると感じた。

ここでBack to Blackはまだ分かる。だからこそ7話では、んん?となる。複数回同じ曲使うのは危険球だなと。Passengerもやぞ。Passenger自体を使うのはめっちゃ良いと思った。

村西と惠美のクリスマスシーン、なんだかとても好き。何か作品やパーティ作ってる人にはすごい刺さるやり取り。村西が、自分で自分のことをゲテモノと把握しているのもすごいよなあ。この人聖人では全くないけど完全な悪人でもない。人間よな、と感じる。

お待たせいたしました。お待たせしすぎたかもしれません。最高。

村西のS.P.E.C.I.A.L.(Falloutというゲームのスキル振りです)、E(Endurance)もI(Interigence)も高いんだけどC(Charisma)が限界突破してると思う。Lは正直清濁併せ飲むめちゃくちゃなLuckだと思う。

トシ、逮捕。池沢、逮捕。ここから武井さんの「村西は俺の獲物」感最高。警察やってる理由がポルノよりも快感、という真性サディストな言動も最高。

古谷さんと武井の会話シーン、大人過ぎて最高。

和田さん〜〜〜〜!「人生って、ナイスですね。」

ゴムのCM、まあ確かに時代変わったよな、からの奈緒子さん!!!シーズン2は三田村と一緒になって幸せになって欲しい……。三田村の先見性は後のTMAなどに繋がる路線なのだろうか?分からん。

トシへ手向ける舎弟の「兄貴、お勤めご苦労さまです」!!!もう戻れない。ここで古谷さんからタバコもらうシーン、トシが完全に古谷さんと対等になった演技がすごい。満島さんパねえ。

池沢……自死かあ……シーズン2ではもう見れないのは寂しい。

「空からエロが降ってくる」。これ事実ベースにするとしたら、完全にシーズン2は金銭的な意味で地獄な気がする。

村西と惠美の最後のやり取りもほんと最高。まだ何もしてないのにもうエロい。ゴージャスですね。ビューティフル!

以下、個別に言いたいことを言っていく感想の羅列です。

全裸監督はピエール瀧が普通に出ていて最高

これは本当にでかい。彼が適役だし自粛する意味がないから配信した、という判断であって欲しいなあという願望もあるのですが、真実はNetflixの法務と制作の闇の中。ガイドブックでは一切触れられていないのも不気味ではありますが、それがよかった。

一方で「麻雀放浪記2020」は観てないから、本当にごめんなさい。麻雀の基礎ルールまじわかんなくて、リファレンスが「ムダヅモ無き改革」ぐらいの人間なので……。

全裸監督の飯食うシーンは最高

シーズン1通して観た感想として、エロさもそうだけど食欲も大事ね、という感情。私は村西サイドの飯がうまそうに見えて仕方なくて、5話の惠美が文字通り「同じ釜の飯を食う」を体現していて泣く。

対比として池沢が飯作るシークエンスあるのだけれど、こちらはすごい空虚。あっちの家で素晴らしいステーキ料理やビーフストロガノフ(なのか?なんだあの煮込み?)食うより、倉庫で雑に焼き鳥やポテトサラダを突つき合うほうが、どうしようもなくお腹減る。

全裸監督は5話が至高

私の感想としては、実話でありつつ、フィクションでエンタメな形に昇華した全裸監督という「作品」で、黒木香「役」による欲望の発露にいたく共感と理解と納得をしてしまった。5話は3回観て3回泣いたので、まあそういう感性の人間やね私、という感覚。

なんでこんなに泣けるセックスなのかなあ、と何度も何度も考えてみて、村西は妻の浮気で、惠美は親の隠し事によって、「信頼、または繋がりのある人間に裏切られた」と感じる人同士だからこそ、通じるものがあったのかもしれない、という推測に至った。
そう考えてみると、私は人と人が体で通じ合う瞬間を、演技でここまで描けるのすげえなあ、と涙を禁じ得ない。

一方で、ここにカタルシス全振りしちゃったがゆえに、6話以降は賢者モード気味に自分は鑑賞しているかもな、とは感じている。

※2019/9/4追記:「どん底-成り上がり-大手との対決-素行の悪い仲間の裏切り」というストーリーラインが、今思うとすごく「ゲット・ダウン」ぽい。Netflixこういうストーリーライン好きなのかな?私も大好きです。

全裸監督は役者の熱量が高いと感じた

全裸監督、何が良いって男女とか芸歴とかそういうの一切隔りなく、俳優陣一同全力で演技やっていくぞ!の熱がたまらなく好き。

特に悪い人サイドが本当にいい味出していると思っていて、瀧もリリーも國村さんも石橋も、全力で悪いやつをやる気しか感じない。

なので、脚本ももっともっともーーっと悪い描き方して欲しかった。もっとドス黒さ出しても良いんですよ!?シーズン2ではどす黒い展開待ってます!!!

全裸監督プロモもろもろについて

正直に言うとプロモは良い部分と悪い部分半々かなと感じている。
良い部分としては、ビニ本風自販機の設置が筆頭に挙がるのですが、プロモーションツイート見た瞬間にFavして、当日夜に自販機行ってゲットしてインスタあげたぐらいに、私はチョロい人間だった。
ビニ本自販機の本物は見たことなかったので、あれがどれだけ実際のに近いかはわからないけれど、ちょっとドキドキしたし手に入れたときに高揚感があった。
一連の体験をフェイクと言われる気持ちもわかるけれど、だとしてリアルもどうだったかわからないので、フェイク体験だけでも触れることができてよかったと思う派。

あと、プロモーションツイートでnoteの記事配信したのも、すごい好き。配信スケジュールが絶妙すぎる。現時点でのnoteの使い方も(光属性寄りだけど)うまいなあと思っている。

一方で、キャッチコピーとNetflix内でのプロモは、かなり気になるところがある。

まず、良い方で言うと「人間まる出し」はどこに解釈を見出すかで、クソコピーにも名コピーにもなるかと。ここでまる出しになっているのは間違いなく惠美なんだけど、それ以外は村西とおるサイド「以外の」サブキャラがめちゃくちゃ欲望と狡猾さが出ていたと思う。

キャラ的には「池沢、古谷、武井>>惠美>みく>和田>こずえ、加代>小野さん>1話のヤクザ」という順番に、人間まる出しではないかと。
ん?つまり、全裸監督のやべえ部分はアウトレイジ+凶悪だった……?

当の村西は全く心のブリーフ脱いでなくて、こいつ絶対人前で心は脱がないな、という底知れないこわさがあった。フィクションだから見ていられるけれど、現実でかち合うとしたら確実に呑まれるので怖すぎる。

同時に村西サイドのスタッフもいい人に描きすぎているきらいがあって、この人たちも一皮むけばあるいは?となりきれないのはどうなんかなあと言う感想です。

「コンプライアンス〜」というコピーは元の意味が「法令遵守」なので、これは誤用をあえてやるとしても滑ったかな、と。フリースタイルダンジョン方面の用法でコンプラ(自主規制のニュアンス)発言したかったのは分かるけど、現実でコンプライアンス守るからフィクションでコンプライアンスをガン無視の世界観作れることを訴えるには、無用な矛盾を孕んでしまわないか?となっている。

Netflix内でのPRはペアレンタルコントロール的にどうなん?というのはある。なのだけど、18才未満で交通事故的に会うエロってそれはそれで重要なポイントかも、とも思うのであんまり言わない。

2019/9/12追記:
プロモで完全に見逃していたのですが、ナビダイヤル開設してたんすね……。

↑これはTogetterのPRまとめです。

流石に8月中旬プロモだし、もうダイヤル聞けないかな〜と思ってかけてみたら繋がりました(9/12時点)。内容は「Netflixへの加入をタイミング・料金・他の動画配信サービスも使ってる」の三択で、どれを選んでも圧がすごい。完全に1話のセールストークのノリでした。こういうのは気合い入ってるプロモですごく好き。

2019/9/12追記2:
プロモツイートとして流れてきたのですが、クロストークYoutubeもめちゃくちゃ良かった。個人的な感想とシンクロする箇所もいくつかあり、「書いてよかった」と勝手に共感する部分もあり。結構ラジカルなコメントも多くて、そういうのが聞けてよかった。これも#5まであってコンテンツとしてすでにでかいのはつよい。

トシの三下感がすごい。

「裏では人間なんて、こんなもんなんだよ。」ごもっとも。
からの三下ムーブはもはや可愛い。
からの、7-8話の転落ぶりは、どうして……となる。
改めて、満島さんの演技力がパない。

小雪演じる母親、加代が死ぬほど気持ち悪くて矛盾していて怖い。

小雪がめちゃくちゃいい役者なのを、まさか全裸監督で思い知ることになるとは。

「(私は過去に男関係で失敗したけれど)そこから得た失敗"だけ"を伝えて未来のあなたがいれば、(ワンチャン自分が正妻になれるし)清く正しく生きる」を押し付けられているのがすごい。

ここがあるから5話の叫びにも似た惠美のセックスシーンで、3回見て3回泣いたんだと思う。周回してみて「ふざけるんじゃねえよ」の気持ちとそこからの爆発の落差で泣いているんだと思う。

小雪は漫画「西洋骨董洋菓子店」のドラマ版「アンティーク」でドラマ改変オリキャラで出たのを今でも覚えているレベルで、小雪の演技はどうか?というか、そういうキャスティングはどうなの??という気持ちが私の中では消えていません。

だけれど、私は全裸監督における小雪演じる加代の、とんでもなく心が醜悪な演技をやりきったことに敬意を表します。これは素晴らしいハマり役。
ぜひ今後も、見た目は美しくて心が醜い人を演じきって欲しい。

全裸監督、ここはしょうがないかなポイント

6話以降の展開が拙速。脚本書く時間がめっちゃあるとしても、ここからは本当に悩んで悩んで、なんとかエンタメになる落とし所にしたんだな、というのが感じられる。

シーズン2決まったのはめちゃくちゃ嬉しいんだけど、以降の流れを思うとひたすら重い展開になりそうで、こわい。

トータルでは全裸監督シーズン1まじで良かったんだけど、シーズン2の顛末をどうするかで、作品全体の評価は変わるかもしれない。シーズン2も村西アゲなら、たぶんクソ作品と言う。繰り返すけれど、美談が見たいわけではない。

おそらく、終盤にかけて池沢:暗黒メガコーポ、村西:インディー界隈の(アンチ)ヒーロー、な構図に落とし込み過ぎたのが良くなかったのだろうか。でも1週目だとめちゃくちゃ勢い感じて、それに呑まれるのよ。私はキルラキルのような、ツッコミどころも多いけど勢いで全部見させる脚本だなあと感じた。
仮に全員武井さんや古谷さんみたいな底知れなさでやるとしたら、凄みがさらに増した気がする。でもそうなるとポップさが無になり。

なんと言うか本当に難しいのだけれど、全裸監督はエロの描写が分かりみしかないガチさの割に、グロさがない(血や臓物を出せという意味ではない)。エロスとタナトスのコントラスト、シーズン2では頼むよ!

その上で私は、正しい正しくないで作品を観る見ないの判断ができない人間なのだな、という分かりもあった。作品として面白いかどうか、しかない。

ここまで感想文を長く書くとは思ってなかったんだけど、やっぱり5話が良すぎてその震えが収まらない。
山田孝之と森田美望は本当に素晴らしい役者だと思っている。

この書きなぐりについて

私としては、全裸監督がとにかく如何に面白かったか?という感想しか書きたくなかった。

Netflixで性にがっつり向き合っているドラマとしては「セックス・エデュケーション」が想起されるのだけど、両者は全く違う見立てとストーリーライン。私は何回でも「セックス・エデュケーションも全裸監督も、両方作品として配信されてるのって、素晴らしい」と言っていきたい。両方最高。

一点、改めてスタンスを書くとすれば、私はこの作品に関するニュースを一通り目にしていますが、最終的なジャッジは司法に委ねる、という考えです。言及しないことと、関心が無いことはイコールにならないと思うのです。

ツッコミどころはありつつも、私は全裸監督(シーズン1)という作品が傑作という感情が揺らぎません。これはニュースではなくドキュメンタリーでもなくモキュメンタリーでもなく、フィクションです。だから素晴らしい。

改めて、全裸監督に携わった人の作品を今後も観たいな、と思う。
全裸監督あと2週ぐらいは観たい。

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