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6月16日金曜日 世界でいちばんかわいい

下の子が昼寝しているあいだにやらなきゃいけないことがたくさんあるんだけど、どうしても少し横にならないと動けない。そのあいだに子が起きてしまうこともあって、がーん、なにもできなかった、となる。いつもそんな感じだから、せめて横になりながら出来ることをしようと思って、ものすごく久しぶりに日記を書く。

下の子が生まれて半年が経った。早い。上の子が生まれたときは、一日一日が途方もなく長くて、諸先輩方から「赤ちゃんの時期なんてあっという間よ~」と言われるたびに苛立ち、「私はこんなに一日が長かったことを絶対に忘れない」と誓っていたんだけど、下の子は本当にあっという間で拍子抜け。

上の子が生まれてから育休が明けるまでの1年は、ずっと子と二人きりだった。休日は夫がたくさん見てくれていたので、実際にはそんなことはないんだけど、平日はほとんど顔を合わせないくらい仕事で忙しくしていたから、子と二人の時間がずっとつづいた。月曜日が明けて火曜日になったころ、あれ24時間ワンオペって24時間で終わらないじゃん、と気がついた。

それでも、上の子は夜6時間くらいまとまって寝てくれたので、周りと比べたら楽なんだろうなぁと思っていた。あまり昼寝はしない子だったけど、夜眠れるというのは大きかった。

そうしたら、5年ぶりに生んだ下の子は、夜9時間くらい寝ている。初めに病院から帰ってきた日は、さすがに夜中に起きて、上の子が泣き声で起きてしまってどうにもならなかったので、2日目から下の子の寝かしつけは夫の担当になった。別々の部屋で寝て、深夜に泣くと交代して授乳していたんだけど、気がついたら朝まで起きなくなって、深夜の交代がなくなった。だから、0歳児に、夜おやすみと言って離れて、朝におはようと言う。毎日に、ちゃんと終わりがあってはじまりがある。

そして昼間も寝る。たまに自分で勝手に寝て、そのまま1時間起きなかったりする。上の子は、抱っこで寝かしつけという過程を経ずに寝ることはなかったので、生きものの個体差を見せつけられている。下の子が生まれてから、寝かしつけの本とかインターネットの情報とかを一切見ていない。

ただ、最近は寝返りを打ちはじめて、睡眠も浅くなってきた感じがするので、これから夜泣きがはじまるのではないかと怖い。昼寝も短く浅くなってきていて、大変なのはこれからという予感がする。日中は、こちらの姿が少しでも見えなくなると、すごい剣幕で泣き叫ぶようになってきた。ついこの前生まれたばかりなのに、淋しいとか怖いとかいう感情がインストールされていたもよう。トイレに行ったら泣く、ごはんを作りに行ったら泣く、洗濯物を取りに行ったら泣く、オムツを捨てに行ったら泣く、宅配便を取りに行ったら泣く。さすがにそんなに泣かれるとつらい。泣かないで。ここ一週間は、朝のうちに、リビングに飲みものもおやつもパソコンも何もかもを持ってきて、子の視界の中でできる限りのことを済ませようと努力している。これ、ずり這いとかはいはいとかできるようになったら、どこまでも追いかけてくるのかなあ。

子の昼寝の時間が減ってきて、私の自由時間も減ってきたので、家事を終えるので精一杯になりつつある。私はいま、大学の通信課程に在籍していて、コツコツ単位を取るべく勉強しているんだけど、レポートが書けない。テストはどうにかなると思うけど、平日に集中してものを考えることが難しくて、どうやってもレポートの考察が書けない。休日の数時間が唯一のひとり時間なので、なんとかそこで仕上げるしかない。

子がふたりになると、どうやっても自由時間は限られる。最近の風潮として、「うまくいっている家庭は父親が協力的」で、「うまくいっていない家庭は父親が協力的じゃない」みたいな雰囲気があるけど、残念ながら、父親ひとりの参加ですべてが解決するほど家庭は単純なものじゃない。父親はスーパーマンじゃない。母親と同じ重要な当事者で、母親と同じひとりの人間というだけ。我が家も、子がこんなに寝るのに、結構ぎりぎりだと感じることがある。それ、育休中に大学生なんかやってるからだよと言われるかもしれないけど、それは違う。わたしが自分の気持ちと時間を100%家庭に向けたら、もれなく家庭を崩壊させる自信があります。タスクを減らせば減らしただけ楽になるというのは、仕事には当てはまるかもしれないけれど、人生には当てはまらない。

子がフニフニ言っている。起きそう。起きないで。もう少し休みたい。それにしても、世界でいちばんかわいいな。今朝、この子を抱っこひもにいれて、上の子と手をつないで保育園に行く道すがら、上の子が真顔でだんごむしを探すのを見ながら、まったく同じことを思った。世界でいちばんかわいい。我が家には、世界でいちばんかわいい子がふたりもいる。


今日読みたいと思った本

読みたいと思う本も、どんどん流れていってしまうので、ここに書く。Twitterで、下の記事が流れてきたので。朴沙羅さんの書評なのでとても読みたいんだけど、最近どうも長い文章が読めず、書評すら読み終えられないくせに、読みたい。



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