emako2007

地方からつらつらと考えたこと、感じたことを発信する予定です。 映画はNetflix、a…

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地方からつらつらと考えたこと、感じたことを発信する予定です。 映画はNetflix、amazonプライム、u-nextたまに劇場で観て発信します。 本は気が向いたまま、読んだものを備忘録代わりに記録していきます。  ※あまり見返さずに投稿するので、誤字脱字はご容赦ください。

最近の記事

紫雲出山の桜と永遠と1日

随分と久しぶりの投稿となります。 見返してみると昨年のGWの「ピカソ展」以来となるのでおよそ1年ぶりくらいでしょうか。その間、私生活でいろいろあったもので気持ちがNOTEに向かず、すっかりご無沙汰してしまいました。 今日は前から計画していた紫雲出山の桜を見に行ってきました。 知らない人のために簡単に説明すると香川県の三豊市詫間にある海岸近くの紫雲出山という山(標高300Mくらい)の山頂に桜が咲き乱れている絶景スポットです。(秩父ヶ浜も近いです。) 朝早くに起きて準備をし、

    • ピカソとその時代展/ベルクグリューン美術館展

      少し前にはなるが、今年のGWの期間に大阪の国立国際美術館で開催されていた「ピカソとその時代」展に行ってきたので、その感想について少し書いていこうと思う。 この展示会はベルリン国立ベルクグリューン美術館に貯蔵されているピカソ、クレー、マティス、ジャコメッティという20世紀を代表する4人の巨匠を中心とする展示会でした。はっきり言ってピカソ以外はよく知らない芸術家ですが、同じ時代に生きて、お互いに刺激しあった芸術家なのだろうと想像します。たいして知識もありませんが、感じたままに感

      • 映画「トニー滝谷」について〜雨の日に〜

        GWの帰省から帰る電車の中でその映画を見た。 事前にiPadもダウンロードしていたのだ。移動時間を利用して見るために。 音楽「坂本龍一」。つい最近亡くなった偉大な音楽家がこの映画の音楽を担当している。そのこともあって検索で引っかかったので、雨の降る悪天候の中、移動の電車の中でイヤホンで耳を塞いで 鑑賞した。 2004年の映画。監督は市川準。CM制作から監督になった方だけあって、映像がとにかく詩的で美しい。出演はイッセー尾形と宮沢りえ、そして原作は村上春樹である。 ストー

        • 映画『シン・仮面ライダー』〜中年マーケット〜

          私がまだ小学生の頃、正直、仮面ライダー1号、2号は仮面ライダー本の中で知る過去の存在でした。はっきり見た記憶があるのは仮面ライダースーパーワンとかスカイライダーくらいからだろうか。再放送で仮面ライダーアマゾンを見た記憶もあるが、それも斬新な設定だったから記憶に残っている程度である。だから、仮面ライダーに思い入れが強い世代ではない。 一方でなぜか中学に入って、仮面ライダーブラックが放映された時にはビデオに録画してまでして見ていた。なぜなら、中学の運動会で仮装をしなくてはならな

        紫雲出山の桜と永遠と1日

          『舞妓さんちのまかないさん』〜自分の居場所〜

          誰の言葉だった忘れてしまったが、『若者ほど保守的である』という言葉がある。その人曰く、「若い人は自分の優先順位がはっきりと定まっていなため、イメージを守ろうとする。かっこいいとか流行っているとか。そのため、何事も満遍なくやろうとする。一方で年を取って大人になると優先順位がはっきりとしてくる。家族が大事、仕事が大事、趣味が大事。それゆえその他のことに頓着せず、他人の目も気にならない」 この言葉に出会った時は、そうかもしれないと漠然と理解していた。家族のためには自分の身なりや趣

          『舞妓さんちのまかないさん』〜自分の居場所〜

          ある判決と『ケイコ目を澄まして』について

          2月27日、大阪地裁である判決が下った。5年前の聴覚障害者(安優香さん当時11歳)の重機による死亡事故に対する判決である。 裁判の争点になったのは、安優香さんの逸失利益について、健常者と同じ労働者の平均賃金で算出するか、障害者として算出するかという点であった。 大阪地裁の武田ミカ裁判長(女性)は安優香さんの逸失利益は健常者の85%とする判決を下した。そして『障害が労働能力を制限し得る事実である事自体は否定できない。一方で安優香さんは学年相応の学力や学習への意欲もあり、慣れた

          ある判決と『ケイコ目を澄まして』について

          映画評「THE FIRST SLAM DUNK」

          それは私がまだ小学生の頃なので、今から40年以上も前のことである。当時の私は足が早く、田舎の小学校で生徒数が数十人の小さな学校では、負け知らずであった。毎年の運動会での徒競走では必ず1位を取っていて、毎年、そのことを期待されていたのである。 周りからは「今年も○○ちゃんが1番だね、頑張って」と声を掛けられ、期待されていることとは裏腹に、当の本人は運動会が来るのが嫌で嫌で 仕方がなかったのである。 中学に進学したある日、運動部の顧問を長く勤めた経験のある先生が校長として私の

          映画評「THE FIRST SLAM DUNK」

          映画評「いとみち」〜圧巻の演奏〜

          オール青森ロケ、鬼才横浜聡子監督、「市政の人々」を描いた最高傑作。こんなタレコミで、しかも2021年キネマ旬報第9位。観ないわけにはいかず、早速観てみましたの感想を報告します。 1.あらすじ 青森県の高校に通う相馬いとは、民俗学者でシングルファザーの父と津軽三味線の名手である祖母との3人暮らし。強烈な津軽弁がコンプレックスとなり、人付き合いが苦手となっていたいとは、いつの間にか心を閉ざすようになり、得意の三味線からもすっかり遠ざかっていた。そんな自分を変えようと、意を決し

          映画評「いとみち」〜圧巻の演奏〜

          第96回キネマ旬報ベストテン〜2022年〜 

          映画好きには楽しみな時期がやってきました。 そう、キネマ旬報ベストテンの季節です。 今回でなんと96回、もう少しで100回ですよ。 世界一古くて、由緒あるベストテンではないかと思います。(アメリカのアカデミー賞よりも歴史が古いのです。) しかも、映画鑑賞のプロたちが50名以上で投票して決めるので、選ばれる作品の質が高いこと。(読者選出ベストテンもあるのですが、これもかなり高いレベル) 私も学生時代に『映文研』に所属していたことがあるだけに、キネ旬のベストテンが発表される時

          第96回キネマ旬報ベストテン〜2022年〜 

          書評「目の見えない白鳥さんとアートを見にいく」〜ダイバーシティとは〜

          40歳を超えた辺りからだろうか?アートへの関心が高まってきたのは。 なぜだろう?若い時は「何が面白いんだろう?」と全くその楽しさがわからなかったのに。 きっかけは6年前の瀬戸芸に行った頃からだろうか。そもそも、それ自体も特に興味が惹かれてのことではなく、「近くでやっているし、暇だし行ってみるか」程度のノリだったように思う。でも1日過ごして『面白かったなあ』と心から思ったことを記憶している。 別に何の知識も教養もなくても、あるがままを楽しむ、『なんだろう』と考えて面白がるこ

          書評「目の見えない白鳥さんとアートを見にいく」〜ダイバーシティとは〜

          映画レビュー「横道世之介」~成長とは~

          私は田舎で高校まで暮らし、そのまま隣の県のこれまた田舎の国立大学に進学した。それもかれこれ30年くらい前のことである。大学に進学して、初めて一人暮らしを始めたわけだが、それまで知らなかった(必要なかった?)「生活」や「責任」「自己決定」など、とにかく今までどれだけ周りに甘えて、任せて、頼って生きてきたのかと言うことを切実に実感したことを覚えている。 それは今までそれで生きてこられた環境が、強制的に変わったことで、望む望まないに関わらず、新しい世界に押し出されてしまったのである

          映画レビュー「横道世之介」~成長とは~

          絶対優位の戦略で生きよう

          さて、今回は私がよく利用している『ボイシー』の中から、面白いと感じたお話をさせていただきます。皆さんはボイシーって聞いたことありますか? 多種多様なジャンルのパーソナリティーがおよそ10分間という短い時間の中で、感じたことや考えたことを話すショートバージョンのラジオのようなものです。 先日、山口周さん(著作家、経営コンサルタント)の方の放送を聞いていて『なるほどな』と考えさせられたので、その内容についてお話しさせていただききます。 『ゲーム理論』って皆さん知っているでしょ

          絶対優位の戦略で生きよう

          瀬戸芸2022〜豊島編その3〜

          いよいよ瀬戸芸豊島編も今回で最後となります。 豊島のメインは豊島美術館でしたが、その他にも楽しいアー作品があったので 紹介していきます。 1.西本喜美子写真展 西本喜美子さんは93歳写真家で、その経歴もすごい。幼い時はブラジルに両親と移住し、帰国後美容学校に通い、美容院を始める。弟さんが競輪選手になったことがきっかけで、ご自身も競輪学校に通い、A級ライセンスを取得。22歳で女子競輪選手になる。27歳で今のご主人と結婚後、引退。その後子育てに奮闘し、72歳でお子さんの影響で

          瀬戸芸2022〜豊島編その3〜

          映画『1秒先の彼女』〜埋もれた大切な記憶〜

          あれは確か、私がまだ6歳か7歳くらいの頃だろう。私は田舎に生まれたため、近くには小さな商店がようやく1店舗あるような場所だった。暑い夜に父親、母親、兄、姉で誰ともなく『アイスを食べよう』と言って、誰か代表者を決めてその近くの商店に全員分のアイスを買いに行くのが、当時のなんとなくの習わしで、暑い夜の楽しみでもあった。本当に今から40年も昔の話である。まだ、父親も母親も若く元気で、この時間が永遠に続くくのだろうと漠然と感じていた昔、昔の何気ない記憶である。 誰にでも普段は忘れて

          映画『1秒先の彼女』〜埋もれた大切な記憶〜

          豊田社長退任〜自己を客観視できるか〜

          昨日、14年間世界のトップ自動車会社であるトヨタの社長である豊田章男氏が退任することが発表された。2009年のリーマンショック後で大赤字からのスタート、その後の大きなリコール問題、東日本大震災など本人曰く『平穏無事な年は無かった』という激動の時代を、大会社を率いて最終的に世界一の自動車会社に甦らせ、22年3月期に最高益を達成させたまま、自ら退任の道を選ぶこととなった。 本人の退任のスピーチをこの後に記載しておくが、まだ本人は66歳という若さであり、決して他の日本の経営者と比

          豊田社長退任〜自己を客観視できるか〜

          瀬戸芸放浪記2022 〜豊島編その2〜

          昨年にはなりますが、3年に1度開催される『瀬戸芸2022』に行ってきました。 今回は前回に引き続き、豊島編のパート2です。 特に瀬戸芸に関連するわけではありませんが、豊島にある豊島美術館に行った ことを中心に書いていこうと多います。とにかくこの豊島美術館が最高だった ので、この興奮を共有したくレポートしていきます。 『豊島美術館』  豊島美術館へは、港から少し移動しなければなりません。少しと言いましたが、ほぼ島を横断するくらいの移動です。途中にも瀬戸芸のアート作品がいくつ

          瀬戸芸放浪記2022 〜豊島編その2〜