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祖母の言葉「もう、男でも女でもねえ」

■泣くより笑え

普通のことだけど、祖母が言うと、
とてつもなく元気が出る言葉があった。

お金がない、うちの大人は働かない、
とびーびー嘆いてると
「泣くより笑え」。

涙を流していたわけではないけど、
ひとまず笑えばいい。

笑うと楽しくなる、
という(ちびまる子ちゃんのおばあちゃんも言っていた!)考え。

そう言われると、嘆いたり、泣いたりするのが
バカらしく思えた。

■子宮がない=男でも女でもない

あと、インパクトがあったのが
「もう男でも女でもねえけな」
これだった。

あるとき、祖母のアゴから長いヒゲが生えていた。
口周りのうぶ毛もふんわり濃くなっていた。

間近で見ると目立った。

そこで、当時高校生だった私は
「ばあば、ヒゲ伸びてきたぞ」と言ってみた。

直後に返ってきたのが
「エミさん、ばあはな、そりゃヒゲくらい生えるわな。
80年も生きちょんのやけ。
わしはもう、男でも女でもねえけな」。


祖母(梅子、当時80歳くらい)は
30代で子宮を全摘出していた。

子宮がない=男でも女でもない

ということらしいが、約30年くらい前、
祖母にこう言われるとなんだか壮大だった。

もはや、性という次元も超えているため、
小さいことには気にしない。

伸びてきたヒゲもすんなり受け入れる!

体は小さくても心はデカい!

ニュートラルな考えは、知らない間に
祖母から教わっていたのかもしれない。



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