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ゲーム大会

兄たちがまだ家にいた頃
お正月といえば家族7人でのゲーム大会が恒例だった。
親からお金をもらって7人分のお菓子を買って来て
1位から7位までの順位をつけるのだ。
もちろん1位は普段食べたくても食べられないお菓子。
7位は覚えてない。
トランプで勝負するのが常だ。
神経衰弱の時は、真剣にじゃんけんで場所を決める。
誰が父の横になるかが勝つための秘訣だ。
今思うと父はとても優しい人だったからわざとカードを間違えてめくっていたのだろう。
多分そうだ。
父の後の順番になると必ずと言っていいいほどカードが合った。
私は父の後になることを望んで座っていた。
じゃんけんはそれは真剣だ。
10歳離れていようが8歳離れていようが6歳離れていようが3歳離れていようが
容赦はない。
私は神経衰弱が大好きだった。
あとはババ抜きも盛り上がった。
そして7並べ。
性格がもろに出るゲームである。
3人の兄たちの戦略が光る。
大抵は私はすぐにリタイアだ。
出したいカードを出せずに止められるからだ。
それぞれのゲームの順位をしっかり記録して総合順位を決める。
1位になればもちろん普段食べられないお菓子が食べられる。
最下位は、いつも父だった。
そして母が最後から2番目。
あとは真剣勝負の5人だ。
兄3人が熾烈な戦いを繰り広げる。
私と姉は、その時々の運で上の順位に行くぐらいだ。
今でも愛おしいお正月の思い出である。

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