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ざっくり!源氏物語~なんでやるのさ、の巻。

普段Instagramで「ざっくり!源氏物語」を連載しています。これは源氏を読んで「なんとなくああらすじ」が追えて「この登場人物ってこんな感じの人」ってことがわかって「当時はこんなふうな文化だったんだ!」みたいな感じのことが伝わる。ということを目標にしてるんですけれど、これを加筆修正しながらnoteの方にまとめていく、というものです。
ですから、普段私のInstagramを見ているよ!という奇特な人たちはおんなじことが二回書かれていたりするので、あれですけど、まとまってみると見やすいかな、ということで…

源氏物語、覚えてます?

ご存じの通り「いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひけるなかに、いとやむごとなき際きわにはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。」で始まる平安時代の名作長編小説ですね。

時の帝と寵愛を受けた更衣との間に生まれた輝くように美しく、才能にも恵まれ、「光る君」と呼ばれた皇子、光源氏が主人公。光源氏は成人した十代の前半から数々の女性と浮名を流し、父親の寵愛を盾に政治的にも力を発揮するけれど、帝にはなれない。最後は源氏の子どもや孫の時代まで書かれます。源氏の人生を通して、当時の風俗や恋愛事情、(貴族の)社会事情なんかも。
作者の紫式部は中宮である藤原道長の娘、彰子に仕えていた女房です。源氏物語の一番面白いところとしては、源氏は当時の女性をえがいた作品であるところ。読む人の誰もが登場人物の誰かに共感をしたり、憤ったりできるんですよね。
私が気に入っているのは源氏の養女である玉鬘に通う黒髭の中将って人がいるんですけど、玉鬘のところに通うのに北の方が衣装に香りをたきしめておいて、と言われてやってあげるんだけれども、いそいそと出かける夫に対してブチ切れたあげくに香炉(あつい炭入り)を投げつけるとこですよ。
いつの時代も変わらない笑

源氏の受容


江戸時代、源氏物語を全54帖を源氏棚と言われる本棚に一式しつらえて嫁入り道具としていました。源氏を読んでいることは最低限の教養であったわけです。
女性たちは源氏の登場人物の誰かには自分をなぞらえられるし、あれこれおしゃべりも出来る。その上、源氏の場面をテーマにした飾り…棚や硯箱や文箱などなども多く作られました。
秋草に黒く塗られた鳥居が見えたらそれは源氏と六条御息所が別れた場面、「賢木」の巻をえがいています。
麦わらがあれば「ルフィ」となるくらい普通だったんだと思われます。

だから、中学高校の古典の授業、いわゆる下二段活用とか、なんだかわけかかんない単語がいっぱい出てくるとか、そういう部分をとりはずして、ぜひ楽しく読んでいただきたい…
というのもだいたいみんな古典は嫌いだった、っていうんだもん。役に立たないしって言うじゃない。
そんなことない!こんな面白いんだよ!
歴史とか文化とか文学って楽しいんだよお~~
というためにやってます。
ということで、新連載「ざっくり源氏物語」よろしくお願いします。



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