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陶酔のショコラを、再び。


この冬いちばん、ぐっと冷え込んだ朝。

始業式を迎えた兄弟は、朝からさっそくなんやかんや騒いだあげく、ようやく家を出る。
長男が、いってきます、と玄関のドアを開けて一歩踏み出し、さむっ!!と思わず後ずさってドアを閉めたほどの寒さだった。

私はそれから、よーいドン、で久々のしんと静まった部屋の掃除を開始し(特にこたつ周辺…)、布団カバーやシーツをはがして2回目の洗濯する。


ここ最近、嫌な夢をよく見るのです。
今日なんて、ハッと夜中に目が覚めたら全身汗びっしょりで、夢の内容よりそのことにびっくりして怖くなる。
あまりにひどくて冷たくて、そのままパジャマを着替えるほどだった。

朝起きてもなんだかいつもの流れがうまくいかない。
焦りとイライラとで気持ちが沈んでいきそうになったところを、なんとか深く、何度も、呼吸を繰り返すことで持ち直す。

そうだ、いちいち囚われて意味を考えていてはだめ、大丈夫、と言い聞かせながら。




そう。
だって今日は、映画館に「ショコラ」を見に行くと決めていたから。

9時半から2時間ほど、まさに子どもたちがお昼に帰ってくるのにジャスト間に合う時間帯での上映だなんて、幸運。


ギリギリに映画館に到着したけれど、なんと私ひとり、完全に貸し切り…。

1日1回、2週間ほどの貴重な上映なのに…
やはりリアルタイムで宣伝されている映画でもなければ、朝も早い時間だし、田舎だし…こんなにはりきって見に来る人、いないのかな…


見終えたときには、あー、なんてもったいない…!みんな見に来て!と叫びたい気持ちだった。



うまく書けないので書くことをこのまま放棄したいくらい、最高でした。
(ごめんなさい、ほぼ放棄します。)


ストーリーも細部にわたるまですばらしく、ショコラトリーの中とそこで繰り広げられる主人公ヴィアンヌと人々とのやりとりには終始うっとり。
(2001年に公開された映画なので、つまり23年ぶりに映画館で見たことになる。)

偶然なのだけれど、あ、これ…昨日も触れた「かもめ食堂」とそっくり…と思いながら映像を見る。
(「かもめ食堂」は「ショコラ」の影響を受けてるのかも、と思う。)


登場人物もみんなそれぞれ魅力的なのだけれど、とにかく、ジョニー・デップの美しさと言ったら…!
彼がギターで奏でるあの曲が聴こえてきたとき、この映画を再び映画館で見るよろこびに、震える。



終わってあわてて帰り、子どもたちとお昼ごはんを食べて、そのまま23年前に買ったパンフレットを読みふける。
これを残しておいて本当によかった。

もちろん、チョコレートをごそごそ出してきて食べないわけにはいかない。
あぁ、久しぶりに、あんなショコラトリーのキラキラしたチョコレートが食べたい…。

とろけるように贅沢な映画鑑賞でした。

1月 やりたいこと
◇映画館で「ショコラ」を見る。

着々と。


皆さまも、お近くで上映されていたら、ぜひ。



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