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新しい、そしてはじまりの一本。


7月。
いつのまにか、セミが鳴いている。


昨日の夕方は外にいて寒いくらいだったのに、今日は朝からギラギラしていた。 

そんな降ったり晴れたり、進んだり戻ったりを繰り返しているので、なかなか夏だ!とならないのだけれど…。
手帳とにらめっこしながら8月の予定を確認していると、夏も終わりかぁ、と謎の先取り気分にもなったりして、可笑しい。


今日は朝から、小学校と家を行ったり来たり。
校庭の草取りをした勢いで、我が庭の草取りもする。
雨のあとの草の勢いには、もうついていけない。

でもうれしいことに、花壇のハーブたちも、わさわさと大きくなっている。
お気に入りは、ミクロメリアフルティコーサ、という偶然見かけて買ったもの。
涼しげなうすい緑色の小さな葉をたくさんつけて、爽やかに揺れている。




今日のおやつ。

先日お客さんからいただいた栗ぜんざい。
いつ食べよう、と冷蔵庫で冷やしていたものを、あんこ男子の長男に見つかり、半分こ。


作り置いていたコーヒーゼリーもひとつ残っていたので、私はシロップの代わりにあんこをのせてみた。
うん、合うよね。
ほろ苦コーヒーゼリーと、甘いあんこ。


あ、ちなみに、写真の中の不釣り合いな長いスプーン。
最近欲しくて買った、カイボイスンのラテスプーンです。
本当は、高さのあるグラスなどで混ぜるのに使う、あれ。
パフェとかも食べたいね。


カイボイスン、それなりのお値段はするのだけど、やっぱり持ってみると、あらためて惚れ惚れする。
ステンレスなのだけど、するりとなめらかで、やわらかい。
ただシンプルなだけじゃない、優雅さ。


我が家のカトラリーはカイボイスンのものが多いのだけど、思えば最初の出会いは、もう20年近く前のこと。


20代はじめの頃、こんな暮らしがしたいね、こんなものを将来もちたいね、なんて憧れをよく話していた友人がいた。(もちろん、今でも大切な)


そんなある日、神戸のあるお店で、ふたりなぜかひとつのスープスプーンに惚れ込んで、そうだ、おそろいで一本ずつ買ったんだった。

それが、カイボイスンだった。
あとでその名前を知ったのだけど。


一番左が、はじまりのスープスプーン。
今のものと、柄の先の丸みが微妙に違う。


もうずっといつも使っていて、気にかけることすらなかったのだけど、久しぶりの新入りに、なんだかいろいろ思い出してしまう。
スープスプーンを買った、あの頃のこと。


あらためて、眺める。
やっぱり、いい。
たぶんこの先、ずっと使う。




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