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ポプラの綿毛

ポプラの綿毛

    街中も郊外も、フワフワと綿毛が舞っている。雪のようでもあって、雪のように純白ではない。雪は水分を含んでいるので、よほどの奇妙な風でも吹かない限り、長い時間空中に雪が舞うことはない。

ポプラの綿毛は、いつまでもいつまでも、フワリフワリと舞っている。

毎年5月から6月は、ポプラの綿毛が舞う情景は札幌の風物詩のようらしい。
雌雄あるポプラですが、綿毛が舞うのは雌。
花が咲き、実がなり、その実が弾けて綿毛が飛び出す。
沢山、沢山、ポプラが根付きますようにと綿毛は風に舞うのだろう。

今年は、飛散している綿毛の量が多い。

札幌の樹というと、イメージ的にポプラ、白樺、ライラックを思い浮かべますが、
ポプラは立ち姿が美しいので街路樹としているところも多く、植樹したのですね。
そして、街路樹は雄ばかり。雄のポプラの姿はスッと背筋を伸ばしたような凛々しい風情があります。

まさかに、
雌の綿毛が、まるで雪のように、または霧のように、狂ったように舞うなどとは、植樹した段階では想像しなかったのではと思います。

堆積した綿毛の掃除も大変で、
ポプラの綿毛が飛ぶ時期には、花粉アレルギーがある人達は大変です。

大人になってからのアレルギーは治らないとも云われていますが、先月半ばあたりから、私はくしゃみ、鼻水に悩まされ、先月末あたりから、眼が痛痒く、プワーンと腫れた感じになり、市販の目薬をあれやこれやと買ってみて、使ってみて、悪化するだけで。
視力すら落ちたような感じでしたが、
母がもしかしたら、ポプラの綿毛が運ぶ花粉のアレルギーが原因かもしれないと言い。

それはあたっていたようです。
ポプラの綿毛のアレルギーというより、ふわりふわりと空中を舞いながら、綿毛の中にいろいろな花の花粉を巻き込みながら、浮遊しているポプラですから。

一筋縄でありません。

目薬もアレルギー性のものを使うと、ごろごろ、痛痒さが軽減しました。

でも、今しばらくは、綿毛の乱舞は続くようですから、
油断できません。
くしゅん、くしゅんとくしゃみ、その次には鼻水です。
腫れた眼。

容貌が変わってしまいます。

車の中から見ても、ポプラの綿毛は霧のようでもあり、また見方によっては必死感があります。
子孫を増やせ、もっともっと増やせと、綿毛は、ふわりふわりと空気の色さえ変えて乱舞しています。

霧がかかった感じにも見えて、札幌の初夏の風物詩を楽しむのもアレルギー無しの方々にはオススメです。