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Guitar1028

今回の「その日の歌」はくるりの"Pearl river"。引き続き「月」の歌ということで。
くるりに「月」の歌ってあったかなと脳内検索をかけたんだけど、「三日月」とこの曲くらいしか出なかった。そして「三日月」は(こういうまったり穏やかな感じ?をくるりっぽいって感じる人もいるとは思うんだけど)私の好みの方向とは違うので"Pearl river"にした。

今回はひたすら音の低さに苦戦を強いられた。一番低いのが「ド♯」で、これは本当に出ればラッキー的な音域。何度も何度も出し直しをした。あとは「ファ♯」辺りの、まあ出るには出るように戻ってきつつあるんだけど、快適ゾーンへのリーチあるいはその逆など心的に息をつける箇所もなく辺りが連続するときつい音域の連続も多い、というか基本的には旋律の中心がそこにあるので、それが非常にしんどかった。。

この曲はちょっと不思議。理論的なことをきちんと勉強していないからずれている可能性も大きいけど、私のイメージでは歌の旋律からはちょっと日本とか中国とかのアジアっぽい感じ(クラシックにもこういう展開が無いわけではないけど)、対してベースのつけ方からはちょっと西洋っぽい感じを受ける。
歌詞もなかなかに幻想的。私は例の絶対音感の弊害で(脳が「メロディーの音階」に意識を集中させるせいで)「歌詞」を聞き取る力が弱くて、「真珠の川」の部分を「三途の川」だと思ってずっと聞いていたことに今回歌詞を改めて読んで実は気付いたんだけど("a"と"i"なんてかなり遠いのにどういうことって自分でも思うよ、しかも真珠の川=pearl riverでタイトルじゃん、、)、いずれにせよサウンドも相まって生死の淵や色々超越したところ、涅槃の周りを揺蕩うようなイメージが浮かぶ。
曲の後半は歌も楽器も消え、ひたすら水の音や鳥の声が録音されている。そこも良い。

「月の世に願いました あてどない旅の終わりを」
「悲しみは流れゆく あたたかい涙の海へ」

こんな風に穏やかだったらいいなとぼんやり思った、深い秋の月の夜。


栗の季節。栗羊羹、去年より10%くらい値上がりしていた。
私は虎にはならない。私は鳥。

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