よなかくん
よなかくんの国民健康保険を支払うための有料マガジンです。試験。
毎週月曜更新エッセイ…日記? カツセさんの連載「カツセマサヒコと月曜の退屈」を(勝手に)引き継いで始まった連載です。
「よなかくんと月曜の理屈」ピックアップ記事。
鬱の波は突然やってくる。今回の場合、正しくは突然やってきたのではなく朝からそわそわと感じていたその波を無理やりねじ伏せていたのが、夜になって噴出したのだ。僕は、理性が少々強いから。 それは、急にあたたかくなったせいかもしれないし、体重が増えていたせいかもしれないし、薬が切れたせいかもしれない。九割方、おそらくきっと薬のせい。
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実家の小さな車一つ分の荷物だけを持って静岡に来た。増えた物はほとんどない。ハンモックと、折り畳み机と、耳に開いたピアス穴くらい(正月の親族の集まりで年下のいとこたちは羨ましそうに僕の耳をじっくり観察した。親族の中にそういう人、つまり、定職に就かず、フラフラしていて耳に穴が開いている、実に典型的な人間というのは僕しかいない)。だから帰る時も同じように帰るのだと思っていた。 夏休み、連休、年末年始は仕事が終わったその日に実家に帰った。実家が好きだし、アパートに一人でいると落ち
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ある老人の話をしよう。