●ボーイフレンドの助け
H不動産のM氏からの電話があったので、私はうちの敷地の裏手門外にある「1平方メートルの土地問題」に、いよいよ取りかかれるのだと、ニコニコし始めた。この狭い土地が、亡きO氏の所有のままになっているため、私宅で彼から買った65坪ほどの裏庭は「原野」の部類とされ、畑にしていた。ところが、M氏は「この問題から手を引きます」と冒頭から言い始めた。
「書類を調べて見たら、あなたにはその1平方メートルの土地を買う資格はありませんね」
「えっ、そんなはずはありません。一昨年の夫の死後、土地