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キケンな号泣映画

先日、新国立劇場で、オペラ『ホフマン物語』を鑑賞していたときのことです。

第4幕の、全然悲しくない場面で、涙が止まらなくなってしまいました。

舞台では、ヴェネチアの高級娼婦と客たちが妖しく戯れ、甘く耽美的な旋律が流れるなか、二人の女性歌手が美しい歌声を披露しています。

その曲は、カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したイタリア映画『ライフ・イズ・ビューティフル』(La Vita e bella)で使われた「舟歌」でした。

目の前で享楽的な場面が演じられているのに、頭の中では強制収容所での切ないシーンが再生され、静かな客席でひとり号泣。

以降、オペラのストーリーが頭に入ってこなくなりました。

今後は、オペラを観る前に、号泣映画で曲が使われているかどうかを確認する必要がありそうです。

ちなみに、キケンな爆笑映画も存在。『テルマエ・ロマエ』です。

この映画を見てからは、オペラ『アイーダ』を鑑賞中、何度もルシウス(阿部寛さん)の姿が脳内再生され、悲劇が喜劇にチェンジ。笑いをこらえるのに苦労します。

#映画にまつわる思い出

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