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愛の期限

人っていつだって孤独。

わたし自身、ハッピーラッキーキラキラ女じゃない。
暗い蟻地獄のようなもので。

結婚願望とかはない。倫理観がどうという話を置いておけば、わたしはきっと愛人という立ち位置が一番向いている。性格的に。

特技の一つだと思う。蟻地獄に落とすことが。性格が悪いことなんて自分が一番よくわかっている。ただ、それ以外の恋愛の方法を知らない。

お金持ちの男性と結婚したとしても、一緒に苦労をしようだなんて到底思えない。立場や収入が落ちるとすぐ別れるだろう。
 
クズのような男性と結婚したらその人がまともな仕事に就いた瞬間におもんない人間になったな、なんて言って別れるだろう。


だって人には命の期限があるから。別れの時は必ず来るから。驚くことに愛し合っている夫婦にも別れは来るのだ。永遠なんてないことはよく知っている。長年連れ添った相手に取り残された後の孤独はしばしば人を壊す。


人は変わるし。わたしだって変わる。大小は人それぞれあるだろう。愛だって変わるし恋だって変わる。その変化に美しさを感じる。

変わらない愛というのはとても美しいと思うが、そんなものは存在しない。あるとすれば、それは依存であり怠惰である。

常に変化を受け入れながら死ぬまで愛し続けあえる。そんなパートナーに出会えたならそれは奇跡に近い。情でもなく妥協でもなく、ただただひとりしかいないとそう心から思える相手ならば。


わたしは特に自分のことが大好きだ。とても愛している。
自分の変化が好きだし、その様は美しいと思っている。
全ての別れがわたしを作っているし、全ての悲しみがわたしを作っている。

明るく楽しいものがわたしを作っているのではない。失くしたもの、置いてきたもの。刹那な感情や儚い景色が作っている。わたしの心が動く時、それは美しい言葉や表情や行動に出会った時。


次に結婚するときは、心を動かせてくる人と。


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