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『CO-WRITEペーパー版』をインナーブランディングに活用するために考えたこと

1月の初旬に新年の挨拶もかねて、お世話になっている皆様に広報から『CO-WRITEペーパー版』を送らせて頂きました。お客さんとの打ち合わせの際に「見ましたよ~」と聞くとよかったなあと思っています。

GRI社員自身が発信するブログなども昨年リニューアルし、アートサイエンスという大きなテーマはあるものの、将来的にはイノベーション系情報発信メディアとしての成長を視野にいれつつ、現在は社員の提案力も養う、あわよくば仕事にも繋がれば、という副次的な効果を期待できるものとして運営を行っています。

一方『CO-WRITEペーパー版』のほうでは、いまなぜ印刷物なのかと時代に逆行しているようにも感じますが、冊子にはメッセージや考えを横道反れることなく、筋道たててストーリーを伝える力があります。
印刷物は無くなると言われて何年も経つのに、いまだ活躍しているのはそういうところかもしれませんが、『CO-WRITE』をペーパー版とネット版と分けて役割を考えるのも、そういうところにあると考えています。

誰に向けたものかを考える

GRIは月1度の社員全員が一同に集まるコラボカイギというものがありますが、コロナの影響もあり社員でも月1度しか顔を合わさないこともめずらしくありません。
どんな仕事しているのか、何を考え、何を目指しているか、どんな人柄か、誰のために働いているのか、自分は誰なんだ、一体なんなんだ、等など。コロナで人との関係が築きにくい環境になっていることから、社員同士のコミュニケーションのためにもペーパー版を活用できないかという試みでもあります。

目的とターゲットは、厳密にはもっと細かく分解された情報で積み上げた結果みえてくるものですが、ざっくりいうと社内外の近い関係者(社員、またはその家族、そしてお客さま、パートナー)とのコミュニケーション促進、エンゲージメント向上というところになります。『CO-WRITEペーパー版』はオープン社内報に近いイメージでしょうか。

ブランド(会社)への愛着というものは、単純に言えば好きか嫌いかという点で、様々な局面において行動の基準になりうるからです。

何を伝えるかを考える

オープン社内報ですから、会社のミッション、ビジョン、バリューの浸透、共有などが役割として求められるかと思います。

GRIの企業スローガンである「データで新たな事業を開発していくカンパニー」「本気でイノベーションを実現する会社」の理解は大前提として、理念にある人材像とあわせて、これらを包括するような一本の筋道、つまり冊子のコンセプトを決めるところから考えます。

GRI理念(行動指針) 
できないことをできるようにする
世の中の変化を受け入れる
夢とプランと行動を示す

GRI:経営理念 https://gri.jp/company/philosophy

構成や内容については、事業開発・イノベーションを推進するワードとして、偶然の発見を個人や組織の能力として捉えることもできる「発見 - セレンディピティ」というワードを、一本の筋道として考えようということはすぐに決まりました。
筋道という意味では、コンテンツを考える上でも大切なのですが、目的のコミュニケーション促進・エンゲージメント向上を考える場合、それらの伝え方(デザイン)も大きく左右すると考えてます。

なんやかんや、人を中心に関係を難しい風にいろいろ想像した図

つまり、『CO-WRITEペーパー版』とかがきっかけでまわりを巻き込んで、コラボレーション誘発して、なんか発見しておもしろいことになって、すごいのうまれたらいいねというのがゴールのイメージです。

伝え方を考える

会社が社員に求めることの価値・意味の伝え方についての課題があると、様々な局面で本質からずれてしまうことがあります。つまり伝え方でモチベーションも変わるし、価値・意味の感じ方も変わるということです。

ひとつの考え方としてTomo(トータルモチベーション)指数というものがあります。詳しくは検索すれば採点方法なども出てきます。チームのパフォーマンスは以下の6つの指標で決まるという考え方です。

直接的動機
1.楽しさ:仕事が楽しい
2.目的:社会的な意義、価値を感じる
3.可能性:自分の将来にプラスになる
間接的動機

4.感情的圧力:周囲の感情に押されている
5.経済圧力:給料のため
6.惰性:なんとなく続けている

マッキンゼー流最高の社風のつくり方参考

直接的動機が強いほどパフォーマンスを引き上げ、間接的動機が強いとパフォーマンスを下げるという考え方のようです。Tomo(トータルモチベーション)指数の詳細はこちらの書籍か、下記のサイトで。

現在はコロナもありコミュニケーションが難しいところもありますが、上記の6つの指標については、関係の構築(おたがいに興味・関心が持てること)も大いに関係すると考えています。これを言うと昭和的と思われるかもしれませんが、リアルなコミュニケーションや、素の自分が出るような雑談、飲み会、ランチなどの機会もそういう手段のひとつなのかなあ、、とも考えています。

なので、その役目に印刷物のオープン社内報というのはよい媒体と考えてまして、お客さんから「見ましたよ〜」なんていわれると、普段伝えられない自分たちに少し興味もってくれたかな?と手応えも感じるわけです。

伝え方としては雑談や談笑、素というような空気感のある、「自ら楽しんでいる」ことが伝わるようなデザインを方向性として考えるとどうかいうことでしょうか。要は好きなことを楽しんでいる人の話を聞くのは、こちらまで楽しくなり、そういうときにこそ自分も突き動かされるからです。

構成とデザイン、印刷まで

ネタは社内から取ってこれるものは一通り並べたうえで、各ネタのボリューム、流れを考えざっくりと台割を作るところからスタートしました。

それをもとに各ページの企画にあわせて広報主導で各担当に原稿、素材依頼を行い、ある程度あがってきた段階でざっくりページ構成を組んでみました。この段階で興味を引くようなタイトルやコピーも一緒に考えます。

ラフ:とりあえず並べてみる

表紙のデザインはCHIKUWA氏です。手書きで幾何学的風な冬っぽい柄を書いてもらいました。画像ではわかりにくいですが、再生紙を使うことで温かみがある雰囲気になっています。
デザインは私が担当しました。読みやすさというところはあまり考慮してません。むしろ熱量が伝わるものを意識するために、わざとハレーションを起こしていたり、背景の方が強かったり、表情豊かで動きのある写真を選定したり、わざと埋もれるようなレイアウトもあれば、映画パロディ、手書きイラスト、マンガ風など、いろいろ盛り込みました。(盛り込めばよいということではない)

大門シン・オフィスページの原稿は自分が担当

今後の課題

一番の問題は社員のみんなはリモートが多いから、これを手にしてくれたかな問題はあります。PDFで読んでくれていることを信じて、、。次号は6月?予定ですが、こんどはもう少し社員にスポットあてたページもほしいかなあと思いました。


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