詩) 道を歩く
道を歩く
アスファルトの亀裂が続いている
それを境界にした片勾配
空までが傾いているような
辿っていこうか
まだ日は高い
こういう傷には親しい
錆びたガードレールが続いている
それを境界にした草むら
道がゆるやかに曲がっていく
辿っていこうか
まだ日は高い
こういういびつさには親しい
滅び行くものとしての時間
それが歩いてゆく
僕より先に
辿っていこうか
まだ日は高い
こういう速度には親しい
物理的広がりとしての“世界”
それを拒む者たち―――
既に都市は遥か彼方後ろになっている
歩こうか
まだ日は高い
こういう1日には親しい
(2005.3.8)
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