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好きな小説

今まで読んだ中で好きな小説について言及してみたい。多分、その時の気分で変わるもんであろうけど。なんだろう、小説っていいですよね。こういうものはベストテンがいいのかな。

子供の時読んで好きだなって思った最初の小説は、シャーロック・ホームズの「パスカビル家の犬」古典すぎるけど。それからイギリスの推理小説が好きになった。
色々と読んだけど、AAミルンの「赤い館の秘密」とかが印象に残っている。暗いんですよね。そして、同じダートムアを舞台にした「赤毛のレッドメイン家」悪女が刑事を魅惑する場面が美しい。
ジェレミィ・ブレッドのホームズのドラマが更新されてないとこ見ると、本場でも読まれてなさそうだけど。刑事者のバディってここが原点かなって思う。社会のはみ出しものの異能の人とそれを助けるお人好し。
人を観察することの大切さと人間っておもろいなって教えてもらった気がする

ロシアの小説の「アンナ・カレーニナ」。女性の弱いとこをとことんついた小説で怖かった。女性が自我に目醒め、そして敗れ去っていく。
作者のトルストイって女の敵だと思うけど、しかし、よくわかってる。
子供を産んでからの方が身にしみた。母親ってなんぞやて思う小説。
トルストイの女たちは、戦争と平和のナターシャといい、カチューシャといい生々しくて生命力にあふれている。

橋本治「巡礼」ゴミ屋敷に住む男の人生を描いたもの。かつて、家ってよほどの大家でない限りモノが少なかったですよ。今は百円ショップのものが溢れてるほど、貧乏って感覚じゃないか。それはひとりでは持て余すから。
戦後の社会が集団から個に移って行く過程が怖い。電車で働きに行く人がほとんどいなかったとかあたり前にご近所が世界だったのが、お互いに比べて競争がきつくなる。
妻が家族の同居をしない隣人にあこがれるが、主人公はそれを拒み離婚される。結婚が制度でお互いの愛情は共同作業で育まれる時代は終わった。
主人公と同世代の夫の母なんかは両方の両親に騙されて同居したって言ってました。家族の為に働くのがまだまだ当たり前。それが経済で格差がでてしまってた。うちも両親が父の兄弟を大学にやってました。でも、一昔前と違い感謝はされない。要領が悪いやつ扱い。
お互いの対立が膨らむ過程がどこにもあったように思います。自分の過去を研究した小説になりました。

橋本治と同世代の村上春樹。最高傑作は「ねじまき鳥クロニクル」だと思う。二人は同じように実は日本の古典を背景に持っている。歌舞伎に精通して下町の文化を背景に持った橋本治。
両親が国語教師で僧侶の家系だった村上春樹。日本語の達人。村上は封建的な家庭に反発してアメリカかぶれになったみたいだけど、彼の語学的な能力には関係していると思う。
歴史小説家の司馬遼太郎がいつかは日本のだめなとことしてノモンハン事件を描いてみたいと言ってたけど、この人によって達成されたんだなって思った。
村上春樹は自分は政治的な人間だと言っているけど、父世代が秘めた記憶にこだわりがある作家さんだと思う。
妻が失踪してで始まる小説なんだけど、それが、おどろおどろしい戦争の記憶の継承者の妻の兄に繋がっていく。一番に印象に残っているのはロシア人にノモンハンの空井戸に閉じ込められた人の話だ。それが異世界に繋がっていく。なんか、ゼルダとかの本格的なRPGゲームの世界みたい。文章が映像となって飛び出していく。私はゲームできませんが。
彼が映像的な小説「テス」が好きなんもわかる。
こういう世界はそのあたり継承されたんじゃないかと思う。
カズオ・イシグロあたりもファンタジーっぽいよね。

今、小説を読む必要あるのかな。廃れてもしょうがないかなって思っている
でも、自分の記録に残します。

うん、この文章続きます。


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