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芸備線・木次線などの維持活性化案

【記事購入者様へのお詫び】

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というよりは
「自分なりの考え方を皆様にお伝えしたい」
という想いのほうが大きいです。それならば有料にするのはおかしいのではと感じていました。今後は余程商品性のある情報などの理由で有料にした方が良いという事でない限り無料で記事投稿します。

2023年2月5日日曜日

【記事本文】

しばらく記事投稿を控えようと思っていましたが喫緊の課題のため芸備線・木次線を始めとするJRローカル線の維持活性化策について考えたことを申し上げます。他の路線にも応用が効くと考えますのでローカル鉄道線の維持活性化のご参考になることを願い投稿します。

JR芸備線・木次線などの維持活性化案


  1・まずは市販の時刻表を用意し路線全体のダイヤを俯瞰してほしい

全体的に言えるが、特に備後落合~木次線方面・新見方面を乗り通せる便数が極端に少ないことがわかる

  2・対策として

真っ先に、
途中で乗り換えあっても良いので「その路線全線全区間を乗り通せる便」を増発(芸備線・木次線以外の路線でも言える)。増発に必要な運行費用を自治体側から出資する(「クラウドファンディング」「ふるさと納税」なども含め一般住民や全国からの寄付を募るのもあり)

  3・次に、以下の路線を対象にした乗り放題乗車券を企画・販売

可部線・芸備線・福塩線・木次線・境線・姫新線・津山線・吉備線・因美線・伯備線の全線と、山陰本線宍道~伯耆大山間・山陽本線広島~横川間(可部線直通区間)
※売り上げなどの観点で新幹線は利用不可と想定しました。対象区間内在来線の指定席・特急などは対象の料金券を別途購入すれば利用可。

販売方法・料金設定は
みどりの窓口など駅有人窓口・JR西日本インターネット予約販売で併売。1人利用も可能に。「こども」は半額、複数人利用は人数分購入。通年販売有効(ただし、JRの営業戦略において、全体の売上を増やす意図であれば販売日を限定するのも可)。
広島・島根・岡山・鳥取県内駅発着する乗車券・特急券類乗車券と同時購入の際にセット割引する販売方法も良い。または、他の企画乗車券との同時購入の際にセット割引価格で販売するのも良い。

※「こども」料金を除き、属性問わず誰でも同じ金額で購入できることが望ましい。
また、属性による差別をしない。例えば女性限定で販売したり安くしたりするような方法は厳禁!!それをしてしまうと販売機会や好感度を無くすほか社会的な矛盾も拡大する。

この乗り放題乗車券の企画提案における最大の意図は
鉄軌道網は自身でお互いに補い合う相互補完を行なっている性質を鉄道事業者や一般住民・乗客を含めた関係各者に理解してもらうこと
(幹線←→支線・特急←→普通・新幹線←→在来線)
※企画乗車券の性質上、新幹線はやむを得ず利用対象から除外したが、新幹線と在来線もお互いに補い合っている。

このように、真っ先に便数増便への資金援助・ローカル線乗り放題券の取り組みをして利用客を取り戻す下地を創る。その上で、

  さらに取り組めたら望ましいこと

【1】
車載型ICカード改札も含め、ICカード利用可能路線最大限に増やし、ICカードのポイント付与などによる回数券サービスや、客が任意に指定した区間での1日乗車券サービス(一日あたり一定金額利用に達したらそれ以降は運賃を引き去らない形)

【2】
線路や周辺の整備で速度向上を!
→JR西日本の「ローカル線」は主に崖があって見通しが悪く落石等の危険性がある箇所では極端に速度を落としている、それは体感的にも鉄道の価値を毀損している。線路・駅舎等の修繕に加え、線路周辺の土木構造物の修繕に投資する

【3】
ローカル線などにも設備投資が出来るよう、基本の普通運賃や定期券の割引率の見直しによる収入増と、それを元手に便数増加・速達化などの基礎的サービスの充実と改善。
併せて乗客や国民に公共交通運賃補助する形の補助金制度(「公共交通クーポン」「交通バウチャー」)。
また、JRを今の株式会社の形で続ける場合、株主優待の方法工夫で住民からの出資と鉄道利用を促す

【4】
公共交通機関の運営自体を民間営利企業と同列に扱い考える制度やあり方価値観の見直し
→より公共財として見なしていく制度的・財源的あり方の模索と実現

【5】
道の駅や路線バスターミナル等も鉄軌道駅と結節
→交通機関全体の接続性を高める

このように、交通機関としての品質を高める取り組みに重点を置く。観光誘致や各種企画列車・周遊列車などの運転・各種維持活性化企画は、本来はその後の段階で行うべきことかもしれない(とはいえ実際に各種の取り組みや企画などで活動していらっしゃる方々には頭が上がりません)

 【記事本文】

遠方に住んでいますがJR西日本の鉄道路線も今の2本の鉄レールによる鉄道で維持活用されてほしいと願っています。そのために考えたことを申し上げます。


  1・真っ先にみどりの窓口に置かれているような市販されている紙の時刻表を用意して読んでほしい

紙の時刻表は路線全体を俯瞰するような視点を得られますし、巻頭に路線図が載っていて路線もう全体像も把握しやすいです。一方、インターネット時刻検索はサイトによりますが、運賃と併せ距離も出るサービスも有り、利用距離や運賃を素早く知りたいときに使いやすいです。両方を使い分けることが大事です。
そうして路線やダイヤを俯瞰していくと、特に芸備線備後落合から木次線方面と新見方面へは便数が少ないうえに接続が悪く、鉄道路線を通して乗車できる便数が実質一日に1~2往復程度しかないことに気づくはずです。統計上の乗車人数等も極端に少ないのはここに大きな原因があると考えられます。
私は列車周遊旅行をしますが、備後落合駅を経由する路線区間を利用したくても極端に不便なため乗車を諦めざるを得ない場面が多くありました。
鉄軌道は遠方に居る者にとっても遠方訪問の際に重宝します。地元利用が少なくなってしまっても遠方訪問者の交通手段としての意義があります。

  2・喫緊に行うべき対策(列車増便のための費用負担)

列車旅行を続けている者としても、一日当たりの便数が多いに越したことはありません。ですが、いきなり高頻度の便数を増便するのは現状では意識面でも財源面でも難しい要素があると思われます。まずはできれば最低でも一日6往復程度「全路線全区間を通して乗車できる便数」を確保されてほしいです。
これでも相当少ないのですが、次の列車が3時間以内であればなんとか周遊旅行でも使えそうです。(もちろん列車間隔は短いに越したことはありません。次の列車は2時間後・1時間後・30分後…と多い方が良い)。6往復に増やした後も少しずつ便数を増やしていく。次の列車が6時間後とか10時間後とかになると使えなくなってしまいます。
「増便に必要な費用負担」であれば、「路線全体の費用負担」よりも財政的な負担は少なくて済むと考えます。増便費用を自治体等で出資することは出来ないものでしょうか。 クラウドファンディング や ふるさと納税 などの寄付活動を活用するのも良いと思います。

  3・中国・山陰地方のローカル線乗り放題企画乗車券の発売

増便を図ったあとは、遠方から来る乗客も想定した乗り放題型乗車券の販売をするとよいと考えます。
その最大の意図は
鉄軌道網は自身でお互いに補い合う相互補完を行なっているという性質を鉄道事業者や一般住民・乗客を含めた関係各者に理解してもらうことにあります。
(幹線←→支線・特急←→普通・新幹線←→在来線)
※企画乗車券の性質上、新幹線はやむを得ず利用対象から除外していますが、新幹線と在来線もお互いに補い合っています。

もし販売の実現が図られる際は、単独でその企画乗車券を使ってもらうのも良いし、中国・山陰地方に来てくれた方が更に中国・山陰地方のローカル線も利用してもらうことで「鉄道網全体で売上を増やす」という営業戦略を共有するのです。ここにも全国津々浦々の鉄道網を張り巡らせる意義があります。
赤字だからなどと言って「ローカル線」を廃止すればするほど鉄道や交通機関全体の需要を無くしますので。行ける場所が限られるから移動する機会や場所もなくなるし、その地域への関心も持ちにくくなる。
鉄道は(バスなど)ほかの交通機関と違い、遠方にいても認識しやすく訪問しやすいという本質的性質を持っています。ここを無視した考え方が安易な廃止論になってしまう。

<企画乗車券販売設定の想定>

仮名称

「中国・山陰地方 地方交通線乗り放題きっぷ(一部幹線含む)」

[ 販売設定等 ]
・1人でも利用可能(2人以上が条件の企画乗車券が多く1人だと使えないことも多い)
→「子ども」は半額、複数人は人数分購入

・通年販売・有効(ただし、JRの営業戦略上、全体の売り上げを増やす観点であれば販売・有効除外日を設定するのもあり。主に年末年始・連休などが除外日に?)

・駅窓口販売、JRインターネット予約販売での併売に加え、列車内の運転士または車掌からの購入も。
→たとえインターネットを使う(若い)世代であっても多種多様なサイト登録が煩わしいので、インターネット会員はよほどの「お得様」でないと登録してもらえない。初心者や利用頻度の低い客層の需要を取りこぼさないよう駅窓口でも販売する。
ただし、インターネット予約購入者には窓口販売事務負担軽減の対価として、窓口購入より多少安く販売するとインターネット予約利用促進策にもなる。
列車内運転士または車掌からの購入の場合、運転などへの負担を最小限になるよう金額設定などを簡略化。釣り銭が発生しにくい金額にするほか同時購入特典もなしで販売券種を簡潔にする。

[ 利用範囲 ]
可部線・芸備線・福塩線・木次線・境線・姫新線・津山線・吉備線・因美線・伯備線の全線と、山陰本線宍道~伯耆大山間・山陽本線広島~横川間(可部線直通区間)

芸備線_木次線_JR西日本

※売り上げなどの観点で新幹線は利用不可と想定しました。対象区間内在来線の指定席・特急などは対象の料金券を別途購入すれば利用可。

[ 料金設定例 ]
窓口販売金額・インターネット予約販売金額で値段差。ネット予約を安くしてネット利用促進策
1日有効券に加え2日有効券も用意
単独購入も可能だが特急・新幹線等の乗車券類と同時購入の場合は「セット割引」として単独購入より安くする

木次線廃止を防ぐ

※上記営業販売方法のほか、駅窓口で購入の場合、可能ならば例えば13時以降の購入で若干安く販売する手法もあって良いと思う。大井川鐵道では午後から企画乗車券を安く販売する方法も採っていた。

芸備線廃止を防ぐ

↑1日有効券において13時以降購入の場合に料金を安くして販売する際の想定例です。

※なお、「こども」料金を除き、属性問わず誰でも同じ金額で購入できることが望ましい。
また、属性による差別をしない。例えば女性限定で販売したり安くしたりするような方法は厳禁!!それをしてしまうと販売機会や好感度を無くすほか社会的な矛盾も拡大する。

乗り放題型乗車券の運賃と乗車人数の分配と計算方法の詳細は不明です。推測でしかありませんが、乗り放題対象の路線全てに一定の基準や計算方法で運賃収入と乗車券販売上での乗車人員を分配して計上していると考えられます。したがって、中国地方ローカル線を対象にした乗り放題乗車券を設定して乗車人数が少ない区間にも間接的に売上や乗車人数が及ぶようにする狙いもあります。

今申し上げた増便と乗り放題企画乗車券販売に加え、
ほかにも

  鉄道の営業面での各種利用促進策や鉄道インフラ整備策

これを講じられると望ましいです。個人的にあれば良いと思うのは以下の5つです。

【1】「車載型ICカード改札」も含め、在来線全線全区間でICカード利用可能にする
路線網ゆえにソフトフェアやプログラム等の問題で難しい場合は、どこかの区間で「ICカードエリア」を分けるのもやむを得ませんが、ICカード利用対象外区間を最小限になるようにしてほしいです。そのうえで、ポイント付与または額面割引による回数券サービスを。
様々な方法が考えられますが
月あたりの利用金額に応じてポイント付与数を増やして割引率を高める方法が公平で簡単だと思いました。「こども」や「障害者」など福祉割引運賃対象者も月あたりの利用金額でポイント付与割引率が上がる仕組みならば、割引による減収をある程度調整でき鉄道会社の収入もある程度維持できます。

ICカードによる回数券的サービス方法例:
基本は支払運賃に対して2%のポイント付与(できたら小数点は切り上げてほしい)
そのうえで、
月あたり利用金額2000円利用ごとにボーナスポイント付与。
2000円到達時      60p
4000円到達時     120p
6000円到達時     180p
8000円到達時     200p
10000円到達時    200p
以降2000円到達ごとに 200p
月当たりの利用金額に応じて割引率が増す仕組みで最終的におよそ10%の割引率で安定するような設定に。
加えて、乗客が前もって窓口などで任意に設定した区間を一日一定金額以上乗車するとその日は運賃を引き去らないという方法による擬似的な1日乗車券サービスもあるとなお良いです。個人的にはこういうサービスがほしい。地元でも。
これは日常生活利用客向けのサービスです。先程申し上げた広範囲対象の企画乗車券は旅行などによる訪問者や沿線住民であっても比較的長い距離を利用する場面向けの商品です。

【2】線路や周辺の整備で速度向上を!
→JR西日本の「ローカル線」は主に崖があって見通しが悪く落石等の危険性がある箇所では極端に速度を落としています(時速15km~30kmで徐行する箇所が非常に多いです)。それは体感的にも鉄道の価値を毀損してしまい、利用意欲を無くさせてしまいかねないと思わせます。
こんな超低速走行をしなくても良いようにがけ崩れの危険があるような箇所は治水治山の防災も兼ねた改良工事がされるようになってほしいです。直接の補助金投入のほか、次に挙げる方法で鉄道事業の収入を増やせると良いのでは


【3】鉄道事業の収入増加策ローカル線などにも設備投資が出来るよう、基本の普通運賃や定期券の割引率の見直しによる収入増を図る必要がある
通勤通学混雑が解消しないのは運賃抑制によって充分な設備投資が出来ないことにあると聞きました。ローカル線の存廃問題も同じだと思います。増発も含めた設備投資が出来ないため消極策を繰り返し存廃問題・最悪廃止に行き着く…。その構造を考えると割引割安ありきな考えも改める必要性があるのでは。
簡単に言うと「値上げ」が必要です。割引率の高い通学定期・(行なっている場合)高齢者定期の割引率見直しも含めて。
定期券の値上げに際しては、割高感を感じさせない商売方法もあると良いでしょう。全ての定期券購入者を対象に、ICカードでの買い物をした際に優待ポイントの付与。路線バスなど他社の交通機関定期券との同時購入で両方の交通機関定期券のセット割引商売など。

運賃値上げによる収入増加策と併せ、乗客や国民に公共交通運賃を補助する形の補助金制度が出来ると面白いと思います。この考えは以前読んでいた本からの受け売りです。
(「公共交通クーポン」「交通バウチャー」という概念を聞きました)
「公共交通クーポン」…日本経済評論社 鉄道は地球を救う126ページ(この本には「国鉄無賃論」の概念もありました。
「交通バウチャー」…戒光祥出版 満員電車がなくなる日改訂版 153ページ

また、JRを今の株式会社の形で続ける場合、株主優待の方法工夫で住民からの出資と鉄道利用を促す必要もあるでしょう。日本国内企業活動の営利利潤が過剰配当などの形で国外資本に持ち去られるのを少しでも抑える狙いもあります。
JR沿線住民にJRの株式を買ってもらうには、株主優待の工夫が必要です。具体的には、

1・在来線全線全区間をICカード利用対応に(全区間が無理な時は最小限の区間で範囲分ける)

2・その上で、株主名義のICカード利用で額面割引またはポイント割増付与による鉄道運賃の優待割引。(ほかのポイント付与サービス等に上乗せする)

1~2単元(100~200株)では約4%前後、3~4単元以上では約9%前後の優待割引率にするなどして、一般住民乗客が株式を買いやすい設定にする。この方法ならば、ICカードで在来線(主に普通列車)を利用すればするほど株式投資で言う優待利回りが増える仕組みになります。

【4】公共交通機関の運営自体を民間営利企業と同列に扱い考える制度やあり方価値観の見直し
→より公共財として見なしていく制度的・財源的あり方の模索と実現

鉄道などの公共交通を民間営利企業と同列に扱い採算性に価値を狭めるような価値観や制度は日本特有だと以前から聞いていました。このあり方を見直す必要があると思います。具体的にどのような制度が望ましいかまで申し上げられる知識等が不充分で申し訳ありません。

学芸出版社 「日本一のローカル線をつくる たま駅長に学ぶ公共交通再生」 

という本、一度しか読めていないのですが、この本に同様の指摘がありました。


【5】道の駅や路線バスターミナル等も鉄軌道駅と結節
→交通機関全体の接続性を高める

各地に「道の駅」が整備されましたが「鉄軌道の駅」と併設してほしいと常に思います。車ありきにならずに済みますので。
また、例としてSL列車が運行される島根の津和野に行った時の話を挙げます。
津和野駅から少し離れた場所に路線バスの営業所がありました。出来れば拠点駅にバスの拠点(営業所)も併設できると交通機関全体の利便性が高まり、鉄道もバスも維持活用しやすくなるのではと考えながら観光していました。


以上が
芸備線・木次線を始めとしたローカル鉄道線の維持活用策に関する考えでした。
カープ列車のラッピングのための募金活動なども聞いています。勿論この様な取り組みも大事で実際に行動できる方々には頭が上がりません。とはいえ、本来は公共交通機関の本質的な改善策を取るのが先決で、それを実際に取り組めることが理想です。


もしよろしければサポートおねがいします。このnoteでは提案型の意見投稿になるよう努めて参ります。