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【2/3】羽越・奥羽新幹線ルート案詳細《 秋田~新潟県境・山形空港 》

羽越・奥羽新幹線ルート案の詳細な説明に加え「秋田新幹線」のフル規格車両対応化と狭軌在来線との並列案、そして東北新幹線・東北本線・釜石線の花巻空港への乗り入れ想定、狭軌在来線列車による鶴岡市・庄内空港・酒田市~山形空港・仙台空港間連絡優等列車構想も申し上げます。

タイトル画像には
特に地方鉄道の問題に関して、決して個別路線の収支等だけで安直に廃止すべきなどと考えるのではなく交通機関全体の結節強化と維持活性化を図り地方の生き残りにつなげる、そんな想いを込めました。
空港アクセスを広く捉えることでより広い範囲の新幹線と在来線に空港アクセス鉄道整備効果を行き渡らせる概念を描いたつもりです。

以下より各地域の説明をしていきます。

羽越奥羽新幹線ルート案秋田山形

↑まずは羽越・奥羽新幹線のうち、秋田駅から山形県境までの全体図
二重線は完全複線を想定しています。

庄内空港付近の羽越・奥羽新幹線

↑新潟県境と山形空港付近(東西の中心がずれてしまいすみません…)
以上がこの記事で申し上げる範囲の全体像の図面でした。

【秋田駅から新潟県境・山形空港間 ルート選定の要点】

●秋田駅~秋田空港~由利高原鉄道鳥海山ろく線(矢島線)までは羽越・奥羽新幹線の共同利用(フル規格完全複線)
→建設費全体の効率的使用・在来線との明確な並行をしないことによって「並行在来線経営分離問題」を避け、在来線も快速・特急等の優等列車の継続運行を図る
→矢島線駅に接続する経路によって、矢島線未開通区間における鉄道網の疑似的接続を図る

●青森市~秋田市間同様、「先行整備する区間」と「後から整備する区間」に分けて建設。先行整備区間はフル規格複線以上対応の構造物を造り、狭軌在来線の単線で暫定運行
→秋田~秋田空港~矢島線内の駅~遊佐・院内または同駅西側の間
 ※後述する秋田新幹線フル規格対応化の兼ね合いで
  秋田~秋田空港間は先行整備完了時点で狭軌と標準軌フル規格の並列
→東酒田駅付近~庄内空港~羽前大山(鶴岡駅西方)付近の間

●庄内空港~山形空港・仙台空港を連絡する在来線列車の運行も併せて行なう(庄内空港~仙台空港間は「先行整備」時点で、庄内空港~山形空港は「山形新幹線」区間を標準軌フル規格と狭軌の並列化完了次第開始)
→陸羽西線・陸羽東線経由ならば山形県から仙台空港へ直通可能と思われる。鉄道網と組み合わせることが最も有効な地方空港活性化活用策であり、鉄道網など交通機関全体の生き残りにもつながる。新幹線だけでなく在来線路線網も空港連絡鉄道として機能させる必要性
また、
山形で「中速鉄道」の概念が提唱されたと聞くが私の認識では在来線の線路や車両の改良を想定していると思われる。
だが、標準軌フル規格の線路を奥羽・羽越新幹線の整備で対応すべき見地、狭軌在来線の路線網も維持発展しておき新幹線在来線共に鉄道網の迂回予備機能(リダンダンシー)を確保する観点(東日本大震災時の臨時貨物列車も忘れてはいけない)から、
陸羽西線(及び陸羽東線)の改良手法は狭軌在来線改良による高速化が最適(狭軌在来線による「中速鉄道」も可)。

羽越・奥羽新幹線整備と連動して、「秋田新幹線」も「E5系(はやぶさ等)」のような「フル規格車両」が入線できるよう改良(フル規格の中でも最も長編成で最も大きな車体寸法に地上設備の建築限界を合わせるよう改修)するほか、花巻空港へ新幹線と在来線乗り入れも。田沢湖線はフル規格線路増設と標準軌にした線路幅を狭軌に(再び改軌する)
→新幹線及び在来線鉄道網全体の機能強化と航空網との連携

●新庄~山形間は在来線に沿いフル規格線路新設。こちらも標準軌在来線線路を狭軌に戻す。

特に(院内以南の)奥羽新幹線と「秋田新幹線」は
・東北新幹線と羽越新幹線という「東西を連絡」するような経路になり、比較的路線延長が短くなること
・建設維持管理費・運行管理維持管理の面で実現性・路線持続性を高める観点
・「新幹線では遠い遠距離(東京・大阪以外の各地方を中心)」は全国的に鉄道網の空港経由の上、地方航空で対応すること
以上から、
最高速度は「新幹線としては控えめ」にするのが望ましい。カーブも従来の新幹線よりきつくできるしそうするのが良い。
また、風雪害対策が採れるならば、ミニ新幹線化された区間を中心に「在来線にフル規格線路を横付けするような敷設方法」(「在来線複線化」に近い方法で、見た目は現「秋田新幹線」秋田~大曲間のような感じになる)を採るのもあり。

※(新幹線の「超高速運転」は既存の路線で行なうのが合理的。高速運転に対応した設備であること・既存新幹線路線は路線特性上「東京~主要地方」間で航空との競合関係が残ってしまうため)

先に全体的な説明の仕方をしました。以下より各地の想定図を掲載します。


【「秋田新幹線」のフル規格対応化と花巻空港への鉄道乗り入れ】

秋田新幹線もフル規格対応に
花巻空港と東北新幹線東北本線釜石線

図面に文章を入れてしまいました。スマホ端末だと読みにくいと思われます。そのため記事本文でも説明させてください。

「秋田新幹線」も「新幹線」の路線網です。ですが、「フル規格車両」は入れないし田沢湖線は単線で標準軌化されたので「狭軌車両」も走れない(四季島・SLのような象徴的列車や在来線貨物なども走れない。在来線狭軌線路網としては寸断されてしまった)。
言ってみれば「中途半端」な線路になっています。
鉄道網の迂回予備(リダンダンシー)機能確保や地方同士間の結びつきを図ることが日本全体の安全保障や「地方創生」に必要なので、インフラ整備の一環で鉄道網の強化を図るべきと考えます。
そのため、「秋田新幹線」区間も「フル規格車両」と「狭軌在来線車両」の両方が走れるようにするべき観点から、羽越・奥羽新幹線ルート案と合わせてこの考えを申し上げている次第です。

わたくし個人的な整備構想についての説明ですが
・(新設するフル規格新幹線)秋田~秋田空港間は羽越・奥羽新幹線に加え、「フル規格車両対応の秋田新幹線」も秋田空港まで共同利用
・そこから奥羽本線峰吉川まで線路を伸ばす
・峰吉川~大曲間の新幹線側線路を「フル規格車両対応の『建築限界』に改修」
・大曲~盛岡間は田沢湖線に沿って在来線複線化的にフル規格線路を増線し、既存の田沢湖線線路は再度狭軌に。または、田沢湖線に沿ってフル規格線路と狭軌線路を並列する高架的構造物を建設。いずれも最高速度時速260kmを超えるような規格ではなく、時速130km以上で運転できる程度の曲線等の規格設計で線路敷設を行なうのが望ましいです(建設維持管理費の効率化)。
「新仙岩トンネル」の建築限界自体は必ず複線フル規格以上に対応しておく。そしてフル規格車両線路と狭軌車両線路の並列対応

・花巻空港へは、東北新幹線・東北本線・釜石線全て途中駅になるように乗り入れ。
・新幹線の新花巻駅、釜石線似内駅は新設する花巻空港ターミナル併設駅に統合。在来線の新花巻駅は駅名改称の上存続。
・既存の東北新幹線線路(新花巻駅前後)は、速達列車通過線や新幹線貨物、保線車両等を含めた新幹線の車両基地などとして活用。
・東北本線上の「花巻空港駅」は新設する東北本線線路上に移設(駅名改称必須)
・既存の東北本線線路(花巻駅~石鳥谷駅)は貨物線などとして活用。その際、鉄道・道路・航空の総合的な物流結節拠点を造るのも良いと考えます。花巻も新幹線・在来線・空港・(高速)道路が一か所に集まっており、旅客・物流共に結節点になり得る好立地だと思います。

【庄内空港付近と在来線による空港連絡列車】

庄内空港と羽越新幹線

↑庄内空港付近詳細図

山形新幹線も空港アクセス鉄道に

↑庄内空港~仙台空港・山形空港を結ぶ(狭軌)在来線列車の運行系統概念図です

先に図面からは外れてしまいましたが酒田駅北側にある遊佐駅について申し上げます。個人的には、当初この駅は羽越新幹線と羽越本線の接続点として考えていましたが、特急停車駅であることと立地的な要素から新幹線接続駅にするのも良いと考えるようになりました。

庄内空港付近についてです。
東酒田駅付近から羽前大山駅付近は「先行整備」の中でも早い段階から整備されてほしいです。もちろんフル規格複線以上の構造物で。(庄内空港は地下駅とし、短時間停車ですぐ出発する運行形態を。在来線非電化車両にも対応し換気対策や万一の際の避難対策もしやすい設計が望ましいです)
そして、鶴岡駅~(羽前大山駅付近アプローチ線経由)~庄内空港駅~(東酒田駅付近アプローチ線経由)酒田駅~余目駅~陸羽西線陸羽東線経由仙台空港間の在来線優等列車の運行を。
これは、鉄道と航空の接続連携に加え、 新幹線整備自体 在来線網の整備・活用も併せてを行なうことが新幹線整備事業の意義を高めるために必要だと考えているから繰り返し申し上げていることです。
その後、
「後から整備する区間」整備で奥羽本線新庄~山形間もフル規格車両と狭軌在来線車両両方が走れるよう整備。その際山形空港経由にしたうえで、鶴岡駅・庄内空港・酒田駅・余目駅~山形空港・山形駅間を連絡する狭軌在来線列車も運行。
「後から整備する区間」の建設が完成した際には東酒田駅と羽前大山駅を新幹線接続駅として開業する想定です。東酒田駅は高速道路上のバス停とも接続し高速バスとも結節。羽前大山駅は例えば「新鶴岡」などに駅名改称。並行する高速道路と敷地等を共同利用できる場合はそうすることで土地や予算等の有効活用を。

なお、図面に酒田駅付近に「新幹線貨物」も想定した線路新設を描いています。既存貨物線活用と船舶交通との結節。前述した「在来線空港連絡列車」もこの経路にしても良いとも思います。

【羽越・奥羽新幹線秋田駅から山形・新潟県境と山形駅付近の整備順序】

ルート案や関連する構想案の説明が重複してしまったかもしれず申し訳ございません。文章構成の未熟さをご容赦ください。以下に「まとめ」として、この区間の整備順序をGIF画像と静止画でお伝えし、今回の説明を終えたいと思います。

整備順序GIF画像↓

羽越奥羽新幹線中間区間の整備順序をアニメに


整備順序の静止画です(説明書きも加えています)↓

1羽越奥羽新幹線整備順序
2羽越奥羽新幹線整備順序
3羽越奥羽新幹線整備順序


残りは新潟県・福島県区間です。後日作成し投稿したいです。
ですが、生活上の都合もあり、投稿できなくなる可能性も想定しています。そこで今考えていることを先に申し上げておきます。

新幹線と在来線で新潟空港乗り入れをするべき。新潟市内からだけでなく越後線・磐越西線・信越本線からの乗り入れや後述する北陸新幹線方面からの乗り入れも行うと空港乗り入れ事業の意義が飛躍的に高まる。
新潟空港乗り入れと併せて上越妙高~上越新幹線区間の整備も優先べき。「ルート」は柏崎経由だけにこだわらず、北越急行や飯山線とも接続する経路も検討するべき(在来線網との接続連携で新幹線在来線共に路線維持発展を図るべき)。経路選定は「工事しやすい地質」や「(JR以外も含め)既存在来線との接続」を重視すること。

山形~米沢はあえて山形鉄道(長井線)と接続する経路。
※かみのやま温泉などの区間は狭軌に戻し、米坂線も活用の上、新潟~米沢~山形~仙台間の狭軌在来線による優等列車運行対応できる在来線改良。
→「新幹線に並行する在来線は新幹線が捉えきれない地域を補う快速・特急等の確保」に加え、新幹線と交差する在来線(まさに「新幹線から見た支線」) も 改良・活性化活用することが新幹線整備事業の意義を高める

米沢~山形間の 新トンネルの福島側出口→福島駅 の間でSLとフル規格車両併走イベントできるような整備もすると福島県との協力関係も築けるかもしれない。
そのため福島~米沢間も新トンネル(←建築限界はフル規格複線以上)を含め優先的に先行整備建設し、「なすの」号を米沢まで延長運転する運行形態を先につくっておく(全線開業の布石にする



もしよろしければサポートおねがいします。このnoteでは提案型の意見投稿になるよう努めて参ります。