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誰が得して損をする?老人と病院の蜜月関係

とある総合病院を受診した。その病院がいろいろとひどかったのだが、それはさておき別の根深い問題があった。そこには日本の闇とも言える、歪んだシステムが息づいていたのを僕は見逃さなかった。

どういうわけか、病院内は老人の患者ばかりがごった返していて異質な空間を呈していた。病院=病気や怪我をした人が来るところ。どうしてこんなに偏った老人ばかりが集まっているのだろう?とふと疑問に思った。

そこでハッとした。もしかしてこの病院は、完全にビジネスとして運営されているのではないか?よく見れば、身なりが小綺麗な老人の患者ばかり。みすぼらしい様子がまるでなく、病院の広いエントランスで顔を合わせるなりお喋りをしている様子まで見られる。

日本の高齢者の健康保険の負担割合は、1割〜2割。一日でも長生きしたい老人は、ほんのちょっとの自己負担で済むのだから、さぞ手厚い予防医療を求めるだろう。
それに応じて、病院は入念すぎる検査や診察を提供する。点数が付くほどいい。引き換えに国の負担する医療費8割~9割をごっそり搾取するシステムだ。
これぞ需要と供給。なんてオイシイ商売だ。患者も病院もWin-Winじゃん。では彼等が得をして、一体誰が損をしているのだろう?
それは、平日働き詰めで病院に行くことも滅多にない、あくせく働く若者達だ。彼等はろくに恩恵も受けず、高齢者と介護者を支えるために、年々上がる保険料を我慢して払うしかない。

病院とは本来、一人でも多くの人の命を救うためのものだ。老人を手厚く迎え入れ、国の社会保障費をむさぼり食う、搾取のシステムが密かに存在する。これぞ正に日本の闇、このシステムを心から侮蔑したい。