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日本では成長思考の浸透が重要

原文:Instilling Growth Mindset is Critical in Japan | Toshi Iwata | Medium

IMD World Digital Competitiveness Rankings 2022の私なりの解釈(レポート全文は下にスクロールしてPDF参照を。日本はP102、シンガポールはP142に掲載)

デジタル分野での日本の低迷(63国中29位)は、驚くことではなく、急速な発展が日常であるシンガポール(63国中4位)から帰国して感じたことである。日本が再び世界をリードする国、賞賛される国になるには、まだまだ長い道のりがあり、改善すべき点がいくつかある。固定観念が文化全体に浸透している(私の観察)ので、すべては成長思考を導入する必要性につながる。従って、教育における革命が鍵になる。

人材

  1. 日本の労働力と学生の国際的な露出度(63位/63国中)。これは好奇心によるところが大きい(成長思考-後述)。外国人労働者・外国人留学生を受け入れ、国内の多様性を高める(54位/63国中)。これは異文化に対するオープンな姿勢のことで、好奇心と関係があるので、成長思考でもある

  2. デジタル/テクノロジー・スキルを高めること(ランキング62/63)。国内の競合他社をベンチマークとするならば、間違ったベンチマークを使っている。外に目を向けよう(後述)。

ビジネスの危機感と敏捷性

  1. チャンスと脅威を見極めて生かすこと(63/63)。日本はすべてにおいて消極的すぎる。世界は変化しているのに、日本は自己完結していると感じている。これは江戸時代の鎖国よりひどい精神的な鎖国と言える。外をどう見るかということで、やはり好奇心と成長意欲の問題だと思う

  2. 企業のアジリティ(63/63)。そう、日本は何かを変えるのが遅すぎる。これはおそらく、合意による意思決定でありながら階層的なリーダーシップ、そしてハイコンテクストなコミュニケーションとが相まって生まれたものであろう(ページトップ画像(The Cultural Map by Erin Meyer)参照)。個人のリーダーシップ、そして組織の隅々まで多くの人にリーダーシップを発揮する気概が鍵になる現代のリーダーシップに成長思考の発揮は必要不可欠だ。参照:本物のリーダーは無知を自覚し、「学びの旅」に人々を巻き込む | 岩田 俊之 | Note

  3. ビッグデータ、アナリティクスの活用(63/63)。ビッグデータやアナリティクスの活用を始めるには、成長思考が必要であると私は見ている。しかし、日本では全体的に、よく計画を立て、間違いのないようにし、計画通りに進めることが素晴らしいことという固定観念が蔓延している。このようなプロセスでは、発明やイノベーションを起こすことはできない。すでに知られているものを磨いて完璧にするのに役立つだけである。必要なのは、"データを見ることで何がわかるのか "という疑問の姿勢。これは演繹的推論を帰納的推論にひっくり返すことである。生活のあらゆる場面で科学的手法を使うこと。ビジネスにおいても言えることだ。ビジネスは科学的な方法で行うことができる。このことは、Eric Ries氏が著書「The Lean Startup」の中で明確に示している。マインドセットが成長思考にシフトしたとき、人はビッグデータを手に入れ、分析を始めたくなる。仮説から入ってはいけない。

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