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「多様性」って何だろう? 海外の企業で勤務経験がある2人に聞いてみた!

「省・小・精」から生み出す価値で、人と地球を豊かに彩る

このパーパスの実現に向けて、エプソンでは多様な個性を持った人たちが、分け隔てなく活躍できる企業文化の醸成に取り組んでいます。
「社員が語るエプソンのDE&I」は、エプソンにおける「DE&Iの現在地」を社員の声を通じて発信するとともに、企業における多様性・公平性・包括性について改めて考えていく企画です。


第4回のテーマは「『多様性』って何だろう?」
海外の企業での勤務を経て、キャリア採用で入社した外国籍の社員お2人に、エプソンで感じたことについて、語っていただきました。


【プロフィール】アルジェイ・デュラ
フィリピン出身。フィリピンでキャリアをスタート。他社での勤務を経験後、施設系エンジニアとしてのキャリアアップを目指し2010年にEpson Precision (Philippines), Inc. (EPPI*)へ入社。EPPIで7年働いた後、アメリカ系企業のフィリピン工場へ転職。その後、オファーを受けて、2020年の1月にエプソンの広丘事業所(長野県塩尻市)での勤務を開始。EPPIを含む総務施設を担当。
*EPPIはエプソンがプリンターやプロジェクターを製造するフィリピンの製造拠点。

【プロフィール】古野アグネス
ポーランド生まれ。2歳の時、家族とドイツへ。南ドイツでホテルチェーンを展開する企業でのWebマーケティング業務を経て、東京のホテルでマーケティングおよびブランディング業務を担当。海外で事業展開する企業へのキャリアアップを目指し、2023年1月にエプソンへ。広報IR部でグローバルPRを担当。

※記事の内容、所属、役職等は取材を実施した2023年10月26日時点のものです


― 入社前、エプソンにどのようなイメージを持っていましたか?

アルジェイ:
 エプソンというブランド名はもちろん知っていました。ただ、「プリンターの会社」という印象が強かったですね。EPPIへ入社し、プリンターだけでなくプロジェクターを製造していることを知りました。また、工場の規模や、取り扱う部品点数は自分が想像していたよりずっと多かったです。

アグネス:子供の頃、我が家に初めてやってきたプリンターはエプソン製でした。また、父はセイコーの腕時計を大切に使っていました。
そんな思い出もあり、“レトロかわいい” イメージをエプソンに対して持っていました。
転職活動時に、あらためてエプソンという会社を調べ、世界中に販売や製造のネットワークを持っていることを知りました。これまでの経験や語学能力を生かせる場があるのでは、と思いキャリア採用の試験を受けることに決めました。


 ― 実際に働いてみてどうでしょうか?

アルジェイ:EPPIでの勤務経験から、裁量を持たせてもらえる、勤務スケジュールに柔軟性がある、などエプソンの働く環境は良いと感じていました。
エプソンの広丘事業所での仕事のオファーを受けた時に、「挑戦しよう!」と思えたのも、EPPIでの良い経験があったことが理由の1つです。

アグネス:
私にはまだ小さい子供がいます。前職がサービス業で土日祝日も勤務していたので、カレンダーどおりに休めて、在宅勤務など柔軟性のある働き方ができる点は大きな魅力ですね。
現在のグローバルPR業務では、世界各国・地域の販売会社と協働することが多いです。目的を共有し、一緒にゴールに向かう、という雰囲気がエプソングループ内で醸成されている、と感じます。

アルジェイ:それは私も感じますね。EPPIと広丘事業所をつないでオンライン会議を定期的にしていますが、日本側から海外の製造現場へ一方的に何かを指示する、ということはなく、対等な立場でのディスカッションが行われています。


良い点だと感じているのは、どんなところですか?

アルジェイ:
同僚やリーダー、上司に意見を尊重してもらえている、と感じています。

アグネス:皆さんフランクに接してくれます。
入社前は、「毎日全員スーツで出社し、静まり返ったオフィスで黙々と仕事をするような職場かも…?」と想像していましたが、まったく違いましたね。


―戸惑っていることはありますか?

 
アルジェイ:略語がとにかく多いです!
一般的な言葉は調べればよいのですが、社内の用語だと、辞書に載っているわけではないですし。慣れるまで大変でした。

アグネス:そうそう(笑)Epson America Inc. はEAI、Epson Europe B.V. はEEBというように、世界中にあるグループ会社を略称で呼ぶことが多く、入社した頃はまったく分からなくて困りました。

アルジェイ:言葉の壁もありますね。日本語はまだまだ勉強中です。
特に漢字には苦戦しています。でも、同僚の皆さんも一生懸命に英語でのコミュニケーションを図ろうとしてくれていて、心強いです。

アグネス:日本の企業ではよくあることだと思いますが、エプソンで長く働いてきたメンバーが多いと感じます。ある種のコミュニティができあがっていて、「入っていきにくい…」と感じることも当初はありました。
また、皆さんとてもフランクに接してくれる一方、仕事を進める際、担当に与えられる仕事の裁量が異なることについては、戸惑うこともあります。

上司の確認を得て進める、というよりは、「ちょっとコーヒーでも飲みながら、話をしましょうか?」と、フランクに意見を交換しながら進めることが、ドイツの職場では多かったので。


― 働いてみて、「エプソンは多様性のある会社だ」と感じますか?
 
アルジェイ:「違う意見を安心して、自由に述べられるのが多様性のある状態だ」と、私は思っています。
エプソンにおいて、自分の意見は同僚や上司に尊重されている、と感じますね。多様性がある、と言えると思います。

アグネス:例えばヨーロッパと日本では、歴史的・地理的な背景が異なっています。「多様性」を私の育ったドイツと同じ文脈では語れない、と思います。
他国と国境を接していないこともあり、移民など外国籍の人がコミュニティに占める割合も少ないです。

そもそも「多様性」とは、必ずしも外国籍社員が多くいることではないのでは、と感じています。
人はそれぞれが多様な意見を持っています。その意見を率直に表明できれば、それも多様性でしょう。
もう少し自分自身の持つ意見を生かせると、より多様性が進み組織にも良い変化が訪れるのでは、と考えます。

日本社会では、どうしても空気を読んで、会話の文脈や状況から期待される行動を求められる面があります。
「男性だから」「女性だから」あるいは「日本人だから」「外国人だから」、ということにとらわれ過ぎず、もう少し「自分らしさ」を出してもいいのではないでしょうか?

アルジェイ:そうですね。フィリピンでも、もう少し率直に自分の気持ちや意見を表現します。日本のコミュニケーションスタイルは違う、と思うことはあります。
ただ、徐々に変化してきているとも思います。現在では、広丘事業所の総務施設担当者、エプソンからの赴任者とEPPIメンバーが自由に意見を交わす場面がよくあります。
言葉も含め、お互いに対する理解が進んできているのではないでしょうか。


― 今後、何が大切になってくると思いますか?

 
アルジェイ:「あなたの意見は尊重されている」という肯定感を、誰もが感じられるような風土づくりが大切だと思います。

アグネス:そうですね。やはり「自分自身であること」が大切だと思います。
それぞれが、自分らしい意見を自由に交換できれば、さらに多様性のある、活発な組織になっていくのでは、と思います。
そのためにも、もう少し「ゆとり」が必要だと感じることがあります。率直なコミュニケーションを通し、信頼関係を築くための時間や機会をもっと確保していけるといいですね。



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