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【不滅のあなたへ】2021春アニメ期待値&1話レビュー④【86/長瀞さん/擾乱/バクテン!!】


※この記事はネタバレなしで安心してお読みいただけます

早いもんで4回目となりました。

このランキングシリーズを一通り終えたら個人的今期絶対観たほうがいいアニメ厳選note書きます。このシリーズはそれの延長戦だと思ってもらえれば幸いです。

これまでのnote


今回は軽いの1作品、評価の高い4作品を紹介するのでボリューム感満載です。ぜひ参考にしてみてください。


評価基準

脚本、作画、映像、音楽の4観点で100点満点。

☆×1=5点 ★×1=2.5点 +α

基本的には原作・アプリ・1期は評価の対象ではなく、1~2クールのアニメを作品として評価した場合にどれだけ自分の中でお勧めできるかという評価軸で点数をつけています。70点あったら普通の人の85点くらいだと思ってもらって大丈夫です。個人的な好き嫌いを点数に反映させたくないのであくまで点数=クオリティです。

それではどうぞ!


86―エイティシックス―

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#01「アンダーテイカー」

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ギアーデ帝国が開発した完全自律無人戦闘機械〈レギオン〉の侵攻に対応すべく、その隣国であるサンマグノリア共和国が開発した無人戦闘機械〈ジャガーノート〉。だが、無人機とは名ばかりであり、そこには“人”として認められていない者たち――エイティシックス――が搭乗し、道具のように扱われていたのである。エイティシックスで編成された部隊〈スピアヘッド〉の隊長である少年・シンは、ただ死を待つような絶望的な戦場の中で、ある目的のために戦いを続けていた。そこに新たな指揮管制官〈ハンドラー〉として、共和国軍人のエリート・レーナが着任する。彼女はエイティシックスたちの犠牲の元に成り立つ共和国の体制を嫌悪しており、“人型の豚”として蔑まれていた彼らに人間として接しようとしていた。死と隣り合わせに最前線に立ち続けるエイティシックスの少年と、将来を嘱望されるエリートの才女。決して交わることがなかったはずのふたりが、激しい戦いの中で未来を見る――。

脚本:☆☆☆☆
作画:☆☆☆☆☆
映像:☆☆☆☆☆
音楽:☆☆☆☆

総合:90点

電撃文庫原作の戦争アニメ。大本営発表とか戦時中の日本みたいだし、『鉄血のオルフェンズ』のような雰囲気が漂ってる。製作はかの有名なA-1 Picturesなので安心でしょう。

話が難しいんだよな~クオリティは高いけど面白くなるかはまだわからない。ロボットが最前線で戦っていて戦死者0人です!って発表してるくせに実際は少年少女が奴隷みたいにこき使われてるとかいう地獄。それを指揮する少佐は最年少で昇級したけど感情に流されやすくて明らか指揮官に向いてない少女

戦闘機の装甲はナイフで削り取れるほど脆く、壊滅した街で死者を弔うのは日常茶飯事。そんな希望のない世界で戦う少年は何を想い、生きるのか。

それっぽいっこと言ってみましたが正直まだまだストーリーがわからない。良作にはなるはず。



イジらないで、長瀞さん

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第1話 センパイって、ちょっと…/センパイって怒らないんですか?

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地味で気弱なオタク男子高校生〝センパイ〟は、図書室で勉強中、派手な女子たちに自作の漫画を見られてしまう。センパイをバカにする女子たち。しかしそんな中、センパイに興味を持って近づいてくる女子が一人……彼女の名は、長瀞。思わずドキドキするセンパイだったが、彼女はとんでもない性癖の持ち主だった……!

脚本:☆☆☆
作画:☆☆☆
映像:☆☆☆
音楽:☆☆☆

総合:60点

からかい上手の高木さん宇崎ちゃんは遊びたい!に次ぐ性癖拗らせ系アニメ。製作はテレコム・アニメーションフィルム。ルパン三世ばっか作ってるアニメ会社。

ヒロイン声優上坂すみれなんだけど正直上手いかどうか聞かれたら新人声優かと疑ってしまったくらい浮いてる。すみぺwww演技しろwwwみたいに笑える人なら楽しめると思うけど。すみぺのドSキャラで性癖くすぶられたい変態は観た方がいいです。(※追記。気になったのは1話冒頭だけで2話でもう慣れた、なんも考えず見たら普通に合ってる)

作品上作画が上振れすることはないだろうけど最終話まで普通に安定するタイプ。でも原作ファンや一定層こういうの好きな人たちがいるのは知ってるし低コストである程度の収益が見込める良作。オンライン講義が暇なときにでも観る。




擾乱 THE PRINCESS OF SNOW AND BLOOD

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一話 機密事項一〇一アオキシュラノハナ

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時は明治64年。舞台は94歳の徳川慶喜が絶対権力を維持し続けている日本。街は明治時代の文化の色を残しつつも、科学技術と陰陽道の発展が進み近未来的な雰囲気を醸し出していた。しかし、きらびやかな街の裏には、慶喜暗殺すなわち体制の崩壊を目論んでいる輩〜反体制派組織・クチナワ〜が影を潜めていた。その駆除を任されたのは、政府の闇の処刑人組織『鵺(ぬえ)』。鵺に所属する雪村咲羽(ゆきむらさわ)は幼い頃、クチナワの首領に家族を殺害され、家族の仇を討つことを目的に生きていた。

脚本:☆☆☆☆
作画:☆☆☆☆★
映像:☆☆☆☆★
音楽:☆☆☆☆

総合:85点

独特な作画、このアニメ時代にしては挑戦的な舞台設定・アダルトな雰囲気、製作会社BAKKEN RECORDってどこだ?と思って調べてみるとびっくり!アニメ界の重鎮・タツノコプロの別名義とのこと。

明治時代まで徳川幕府が実権を握っていたらというIF設定から始まり、さまざまなファンタジー要素を取り入れた必殺仕事人。青き力で変身して獣異形を倒すとかいう設定が特に説明も挟まれずに登場するので、鬼滅めっちゃ流行ったしこの手の話はなんとなく理解できるけど1話で説明シーンあってもよかったんじゃない?と感じた。まあでもこういう雰囲気はめちゃくちゃ好きだし個人的に推し作品。脚本はどうなるかわからない。なにせこんな攻めた設定しといてオリジナルアニメというんだからタツノコプロの時代に流されないスタンスには惚れ惚れする。海外の支持はかなり獲得できそう。

作画が独特と前述したように、筆で描いたかのようなキャラクター作画は『どろろ』を彷彿とさせる。クオリティの高い作品である一方、人を選ぶ作品でもあるため人気作品の裏でひっそりと評価される隠れた名作になる…かもしれない。僕は好きです(念押し)。



バクテン!!

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#01 バク転したい!

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中学生活最後の夏、双葉翔太郎は、ふと訪れた体育館で「男子新体操」と出会う。翌年、私立蒼秀館高等学校(=アオ高)に入学し、男子新体操部の門を叩いた翔太郎を迎えたのは、個性的な先輩たちと、同じ1年であり中学男子新体操のスターだった美里良夜。先輩たちと美里に見守られ、さっそく「バク転」に挑戦する翔太郎だったが……。

脚本:☆☆☆☆
作画:☆☆☆☆
映像:☆☆☆☆★
音楽:☆☆☆☆

総合:82.5点

ポスターだけ観た印象はゴリゴリにCG使って体操表現するんだろうなと。実際観た感じは手書きとCGをかなりうまくハイブリッドさせて体操シーンはモーションキャプチャ。表情描写を頑張っているので観ていて違和感はない。製作会社はZEXCS。『あさがおと加瀬さん。』や『フレームアームズ・ガール』といった作画に関しては文句なしのところが担当。

これもまたオリジナルアニメというのだから驚き。ノイタミナ枠は良作が多いというのがアニメ界隈では通例だが、今作はどうだろうか。

東日本大震災発生から10年となる2021年に、フジテレビがアニプレックス・イオンエンターテインメントと共同で岩手県・宮城県・福島県の被災3県を舞台にしたアニメ作品を発表するプロジェクト「ずっとおうえん。プロジェクト 2011+10…」の一環として制作される作品。宮城県岩沼市を舞台として、高校生男子新体操部の青春ストーリーが描かれる。—wikipediaより引用

ストーリーはコテコテの青春群像劇。元々別のスポーツで補欠だった主人公がひょんなことから高校入学と同時に別の部活に入部。そこには実力こそあれど人数が足りておらず、思うようにいかない先輩たち。そしてトップクラスの実力を持ちながら強豪校ではなく”ここ”に来た謎の新入生。インターハイ出場を懸けて彼らはどう成長していくのか―。みたいな?ありきたりだけどなんだかんだテンプレの青春ものは面白いから観れちゃうよね~という。

ただ、体操枠は体操ザムライとかいうバケモン作品が存在するのでどうしても比べられてしまう印象。だけど『三月のライオン』に対する『りゅうおうのおしごと』みたいな感じで脚本重視で個人戦、家族愛のザムライに対してガチの体操描写、団体戦、そして友情のバクテン!!なので上手く棲み分けできそうな印象。個人的にザムライが好きすぎるので安直に大層なことは言えないけどこの作品もかなり質が良さそう。もっと数年前に出てたらな~

OPもEDも気合入ってる。メイン10人の声優はかなり有名どころばっかりでこれも気合入ってる。オリジナルアニメのいいとこって原作の評価に甘えて手を抜くことができないし一種の賭けだから製作陣が本気になって作品作りに取り組むところなんですよね。この作品も例に違わずそのような作品になってくれそうな予感がヒシヒシと伝わってきたのであたたかい目で見守ろうと思います。



不滅のあなたへ

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第1話 最後のひとり

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フシは最初、地上に投げ込まれた“球”だった。持っていたのは「刺激を受けた物の姿へ変化できる能力」と「死んでも再生できる能力」。球から石、オオカミ、そして少年へと姿を変化させていくが、赤子のように何も知らぬままさまよう。やがて出会う人々に生きる術を教えられ温かい感情を知り、人間を模して成長していくフシ。宿命の敵・ノッカーとの壮絶な闘い、大切な人との別れ…痛みに耐えながら自分の生き方を選びとり、力強く生きるフシの永遠の旅を描く。

脚本:☆☆☆☆☆
作画:☆☆☆☆
映像:☆☆☆☆☆
音楽:☆☆☆☆☆

総合:95点

NHKがおくる今季一の傑作、覇権に最も近い作品。

あらすじ読んだらわかるよね、もう面白いもん。原作は『聲の形』の作者によるマガジン連載作品。筆者は前情報なしで観てますが、原作漫画を読んで大いに期待している視聴者が多いみたい。RPGならドラクエをやるときのような安心感期待をもって観れる。生物の起源への興味をファンタジーを通して伝えてくれるような作品で、『ゴールデンカムイ』ほど直接的でないにしろ教養になるような、まさにNHKの本気といったような作品になるのだろう。

1話では特にサバイバルで役立つ知識を多く取り入れており、ケガの応急処置、極寒の地での食料管理・保存、道なき道を進む際のマーキングへの意識などなど。生と死をダイレクトに取り扱っており、宮崎駿作品を観ているときのような感覚を覚える。

作画は特段秀でているわけではないが高水準で安定しており、映像としての質が高くカット割りが優れておりとても見やすい。背景作画がちょっと弱いかな。語り手・津田健次郎の導入も魅力的。主人公・フシ役の川島零士さんはアニメ初主演だが苦しむ際の演技が劇場版かと思うほど鬼気迫っており引き込まれる。OPに宇多田ヒカル起用とかマジ?金かかってるなぁ。

このアニメを観るときはなにかの片手間でなく、ぜひ細かいところまで集中して視聴してほしい。絶対に後悔はしないだろう。



まとめ

86―エイティシックス―:90点
イジらないで、長瀞さん:60点
擾乱 THE PRINCESS OF SNOW AND BLOOD:85点
バクテン!!:82.5点
不滅のあなたへ:95点

未消化アニメも残り5作品となったが今期こんなにも迫力のある作品が眠っているとは思いもしなかった。冬アニメが豊作すぎて春は不作だのなんだの言われているが、目立った作品がアレなだけで本質的なトップ層は冬といい勝負してるんじゃないかな。

観るものないからとりあえずランキングに上がっている異世界ものを観て「最近のアニメはつまんねぇな~」と嘆く人たちに自分の声が届いたら本望だなどと思いながら、今回も筆を執りました。

お疲れ様でした。


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