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『リンダリンダリンダ』の話 #おすすめ名作映画

『リンダリンダリンダ』を初めて見たのは学生時代だった。当時は月額課金の動画サービスはなかったので、レンタルDVDショップで借りたのを覚えている。裏面には、韓国人留学生が文化祭でバンドを結成する話だと書いてあった。大学では韓国から来た留学生が多数いたが、彼ら彼女らがフィクションのテーマとなることはない。マイノリティの人たちを扱った映画として興味を持った。
その『リンダリンダリンダ』という映画は、私のお気に入りとなった。好きな邦画、おすすめの邦画を聞かれるとよくこの本を挙げる。私にとって思い出深い作品である。
『リンダリンダリンダ』は、女子高生たちが文化祭を目指してバンドをやる映画である。けんか別れしたメンバーの代わりに、たまたまその場にいた韓国人留学生を迎え入れる。その導入がとてもユニークだ。文化祭に向けてバンドの練習をする傍ら、恋愛や先輩後輩の関係など、さまざまな人間関係が描かれる。その描写は丁寧で、とても美しい。
もちろん、渦中の韓国人留学生が、日本人にとって理想の外国人過ぎるという批判もあるかもしれない。ただ、当時の私にとっては、社会問題を扱った作品以外で外国人が自然な形で出る映画は画期的だった。作品のところどころに使われている韓国語も、独特の趣があった。この社会に韓国の文化が当たり前にあるように、フィクションの中でも韓国の文化が当たり前に語られてほしい。そう思った作品だった。


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