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誕生日について考えること

誕生日って不思議な日だ。その人がこの世に誕生した日。ということでおめでたい日、尊い日とされているが、はたして本当にそうだろうか。

この世に意志をもって生まれた人間は誰ひとりとしていない。わたし自身、手放しで「生まれてきてよかった!」とは思わない。両親が子を望んだのは確からしいけれど、わたしが生まれたのはたまたまだ。
子育てが終わったと両親が考えているのはいつなのかと考えつつ(就職したときかな? 援助が不要という意味で)、それまでの20数年間、この子を生んでよかったと毎日欠かさず思っていたかといえばおそらくそんなことはないだろう。憎たらしいやつだと思ったことだってあるだろう。子どもがいない人生を想像して、そのほうがよかったと思う瞬間だってあっただろう。

それなのに一生懸命育ててくれた、そのことにたいする感謝の念は、大人になるにつれて増してきている。誕生日は両親とわたしにとっては特別な記念日なのだ。おめでとうというよりはありがとうの日が、誕生日。

4月19日は夫の誕生日だ。
わたしたちは1年半ほど前に結婚式を挙げた。その準備過程で、たがいの生い立ちを話し合ったり、子どもの頃の写真をみたりしてあらためて思った。この人は両親から愛されて育った人なんだなって。だからわたしは、夫とその両親にたいして臆することなく「おめでとう」と言える。結婚式をして本当によかった。

誕生日おめでとう。寝る前言ったけど、起きたらもっかい言おう。


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