見出し画像

ふたりごはんは美味しかったんだよね


とある出会いに終わりが来た。

恋愛感情はないと言われて

私は少しあったけれど

常に違う感情に置き換えて会う。

そんな関係だった。

それでも過去の辛い思い出と

現在独り身の寂しさの

「穴埋め」をしてくれるお相手だった。

まだまだ若いお相手は

よくある「独り立ち」の真似事をしたいと言い

私は自宅での「ひとり時間」の一瞬を

「ふたり時間」にする事を提案した。

「お互いの利益」という建前で。

実のところは私には恋愛感情もあったけれど

二人の「誤差」がありすぎて

隠し通すしかなかったように今は思う。


お互いに「ひま」な時間が多くなった時は

いろんな所へ出かけたし

恋愛感情はないとはいえ

恋人同士のような言動もしてもらった気がする。

これがお相手の「穴埋め方」だったのかもしれない。

後々私には心を惑わされ苦しくなるのだけれど。

結局はお相手が私に寄りかかり過ぎ
(そうさせたのは私だと思う)

私は私で自分の立ち位置を守らねばと

二人の距離感がどんどんおかしくなって

最悪の事態を招いてサヨナラ。

元々、付き合っていたわけでもなかったし

親子でもなかったし友達とも少し違う

そんな微妙な関係だったから

綺麗な別れもないのだと私は思った。


それでも二人の時間は楽しかったし

十分すぎるほど「心の穴」は埋まったし

「触れる」(変な意味ではなく)事の暖かさも知る事が一瞬だけど知る事が出来た。

兎にも角にも出会えてよかったと私は思う。

でも今後はお互いのため

これ以上関係や思い出を悪くはしたくないために

私的には「泣く泣く」離れる事を決めた。

決してそれは「別れる」ではなく

「離れる」「関係性の解消」として。

私的にはもう

出来る限り顔を合わせる事もないようにしたいと思う。

お相手にすれば深く知り合う前のように

何気ない会話くらいはしたいのかもしれないけれど。

ふと中島みゆきの曲が頭をよぎる。

♫僕の望みはFade out
 君の望みはCut out
 ますます冷める恋心♫

それでも…

二人で過ごした時間はいい思い出だし

何よりも何よりも

二人で囲む食卓は幸せで

ふたりごはんは美味しかったのだよ。


そして…

お相手が撮る写真には

私の知らない私がいた。


短い間になったけれど
幸せな時間をありがとう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?