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リハ職の”頑張っているのに昇給しない”発言は、正当な主張?ただの不満?

湿度が高くなり、蒸し暑さを増してきた今日この頃。

日本中が熱帯雨林のような気候に包まれる中、ワニ子はこんなつぶやきをしました。

「分かりきった内容だから、反応はないよなー」と思っていた矢先。

な  ぜ  伸  び  た

前回の生活期のリハビリの内容ほどではないが、まさかの好反応。
(ちなみに下のnoteを書くキッカケとなったツイートはインプレッション25,000の大台に・・・)

”昇給ツイート”が伸びたキッカケとなったのは、ある理学療法士さんのツイートでした。


簡単にまとめると「休みも取らずに色々なことに頑張って着々と階段を上って、資格を取ったり名前が残る業績を残したりしているのに満足できない程度の昇給しかなかった」です。

分からないこともないけど何だかなーと思いつつ、気になったことが一つ。

「リハ職って昇給についてどう考えているんだろう?」

Twitterでリハ職を対象に”昇給”について検索すると、ザックリ見ただけでも昇給関連のツイートが月平均50個近くも
(ワニ子調べ(主観)で”職種×昇給”でつぶやきが多かったのは、看護師>理学療法士>介護士>作業療法士>>>医師>>>放射線技師>>>>>臨床検査技師でした)

今回は”昇給ツイート”の詳細を書いていくわけですが、まずは読むにあたって注意してほしいことがあります。

■”昇給”というルールは存在しないので今回の内容は主観が多くを占める
■”昇給”を訴えることが悪いと言っているわけではない
■”昇給”するためのノウハウを書いているわけではない

てことで、今回はワニ子の思う”昇給の条件”をもとに「昇給を求めるのは正当な主張 or ただの不満の垂れ流し」なのかを検証していこうと思います。今日書いたことで言いたいことはただ一つ。

努力の量でもらうお金の額が決まると思うなよ

です。今回の内容はリハ職に限らず多くの働く人たちに共通する内容だと思いますので、ぜひ最後までご覧くだしあ。

①昇給をするには条件がある

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いきなりですが、今からみなさんは社員にお給料を払う経営者になった前提で次のことをお考えください。

「あ、この人になら給料を増やしても良いな」と思う出来事

ここで「この人がんばってるからお金あげちゃおう!」と考えた方は、この記事を最後まで読むかすぐにブラウザバックするかの二択をお勧めします。

なぜなら「がんばってるからお金をあげる」という発想が”昇給ツイート”の根幹であり、このnoteを読んでも全く理解できない or 考え方を変えるキッカケになるかの二択になり得るから。

とりあえず、ここから先は最後まで読んでくださる方のためだけに書きます(酒を飲みながら書いてるから乱文でもゆるして)

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さて、昇給には条件があるというタイトルを回収していくわけですが・・・

みなさんが思う「昇給の条件」とは何でしょうか?
私が思う「昇給の条件」は以下の5つです!

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こう見ると色々昇給の条件がありそう…!
給料を上げるなんて簡単なこと…!と思えるかも。一つひとつ解説します。

①インセンティブのクリア

そのまんまの意味ですが、会社によっては「○○の資格を取ったら給料プラス△万円」とか「契約件数〇件とったら△円プラス」などのノルマを達成することで一時的に昇給するものです。

リハ職は何がインセンティブとして設定されているのか分かりませんが、会社によっては学会発表数や論文投稿数がインセンティブになっているのかもしれません。
これは会社によって異なるので、就業規則や経営者の意向を知らないと把握できない範囲ですね。

②キャリアラダー等の条件をクリア

こちらは最近の会社だと普通に導入されているものです。今までの「経験年数を重ねればお金が増える」から「成果を出して一定の条件をクリアしたら基本給が増える」という形ですね。時代ですね。ナウいですね。

インセンティブと違うのは、基本給の変化になるので年収の底上げになるということです。
キャリアラダーは経営者からの「うちの会社はこんな人材が欲しい&育てたい」というメッセージです。なので、ノルマを下回った場合は降給もあり得ます。弱肉強食ではありますが、成果さえ出せれば良い制度。

③定期な昇給

これは一番伝統的でなじみのあるものですね。経験年数が増えれば給料が増えるといった、とてもシンプルな形です。語ることなし!!

④組織規模の収入額の増加

これは個人の努力に関係ないことも多いのですが、好景気で会社全体の収入額が増えた場合にボーナスが上がるなどして収入が増えることを指してます。
自分が頑張っても自分だけの収入が増えるわけではないので、仕事のやりがいにはつながりにくい?内容かもしれません。

⑤その他

語ることなし。人生コネよコネ

これら5つを「努力で何とかなるもの」「努力なんぞ関係ないもの」に分けてみました。

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うん、そうだね。努力したら昇給するかどうかは、経営者の意向に合っているかどうかがポイントですね。

リハビリするのに「英検2級がんばって取りました!金くれ!」って言っても、経営者的には何のメリットもないので昇給は認められないってことですね。

②昇給することは会社的に義務ではない

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ここまで読んだ人は中々物好きだと思います。
そんな物好きな方の中に「働く上で昇給は当たり前」と思っている方はいますか?

実は法律的には昇給に対する義務はありません

では、なぜ会社側は昇給を行うのでしょうか?考えられる理由は以下の通りです。

■昇給が社員のモチベーションとなり離職率を下げられるから
■就業規則に書いてあるから
■昇給が文化的なものになっているから

この中で一番強制力がありそうなものは「就業規則」ですね。

会社によっては就業規則に昇給の条件などが書いてあることも。
しかし、中には「経営状況次第では(昇給に関して)この限りではないものとする」といった一文が付け足されていることもあります。

つまり、経営者の判断によって昇給の有無をコントロールできるようにしている場合があるということですね。/(^o^)\ナンテコッタイ

③昇給に対する「正当な主張」と「ただの不満」との違い

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ここまで読んできた方なら、なんとなく昇給に対する「正当な主張」「ただの不満」との違いを分かってきたのではないでしょうか?

改めて簡単にまとめてみましょう!

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(画像小さかったらすみません)

あれですね、思いやりと根拠を持って主張しろってことですね。

個人的に思う昇給アピールのポイントとしては4つあると思ってます。

①自己努力がどのように会社の利益となるかを提示する
②上記の内容の根拠となるデータ等を示す
③相手の意向(特に賃金を払う経営者)をくみ取った上で主張する
④相手の期待することと自分の期待することの折り合いを付けつつ、どこに話の焦点を当ててオチどころを作るか想定する

一つでも欠けるとただの不満になりかねないので、注意が必要ですね!
ちなみに個人的な話ですが、新卒時代に勤務していた職場で昇給に対する不満を訴えたら、会社から軽く干されたのでご注意くださいませ!!

てことで、元のツイートを参考に学会発表が昇給の理由にならないと思う私なりの理由を述べていこうと思います。

④なぜ「学会発表」が昇給の理由にならない理由を考えてみた

学会発表の多くは自主的に行うものなので、自分の努力を認めてほしいと思って昇給を希望される方は多いのではないでしょうか?

中には「学会発表をすることで会社の広報活動の一環として役に立つ」と思っている方もいるのでは?

ということで、本当に学会発表に広報力があるのかどうかを調べてみました。

Q.リハ職が就職・転職する理由に「学会発表」および「学術活動」に関する内容は含まれているのか?

まずはこちらのデータをご覧ください。

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1~2年目の理学療法士に対する転職・退職理由のアンケート結果ですが、学術関連の内容については一切触れられていません。

その他の情報を探してみても、データとして示されているものは特にありませんでした。

また、様々な転職サイトを当たり「転職をする際に確認しておいた方が良いポイント」や「転職した先輩たちの転職理由」のような情報も集めてみましたが、研究などの学術活動に関する内容は見つけられず・・・。

つまり、学術活動が活発だから or 学会発表を通じて入職した等の情報は見当たらないということです。

(もしかしたら、記録に残らない井戸端会議レベルでは「学術活動頑張ってる職場にいきたい!」と言っているのかもしれませんが、ワニ子リサーチでは発見できませんでした)

Q.つまり、学術活動は昇給を目的とするなら意味ない?

私はそんなことないのかなーと思います。それは、学術活動を通して職員育成を行えたり学習意欲の高い組織文化を作ったりするキッカケになりえるからです!

また、転職理由に「自分のスキルを活かしたい」や「スキルアップを図りたい」という意見もあったので、それがもし研究活動のことを指しているのであれば、求人の一端を担っていると考えられそうですね!

そういった意味では、会社にクリーンなイメージを付けられるので昇給対象の行為として良いのかもしれませんね!

⑤「昇給率が悪いから副業する」という残念な発想

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さて、お遊びはここまでだ。

ここからは人によっては耳が痛い話かもしれません。

”昇給”についてTwitterを中心に調べていると、バーターのごとく出てくるのが「副業」
その論法としては大体が以下の通りです。

■リハビリ職は昇給が少ない。だからこそ副業で稼ごう!
■ブログで副収入を増やして、リハビリを副業にやるつもりで!

あ、うん、はい。他職種で申し訳ないし生意気なこと言うけど、そんな志しの奴に担当される当事者は、どんな顔してリハビリを受ければいいの?

たしかに副業は副収入を増やす手段としては最適・効率的だと思います。

ただ、利用負担額の一部を国や市から援助をもらうインフラとして成り立っている医療・介護・福祉に遣える者が持つべき志しではなくない?とは思ってしまいます。

その上、昇給額が少ないかどうかは正直、個人のアピールの仕方・努力の方向性が大きく関わります。

「昇給できないのは制度や会社のせい」と思い込み、そこに対する打開策を十分に模索せずに副業に手を出すのは、将来の自分の首を絞めることになるぞ・・・と思いながら見ていたワニ子でした。

・・・とは言いつつも、リハビリの仕事にやりがいを持っていて家族を養うためや研修費を稼ぐために副業をしようと考えている方もいるとは思います。

副業って居酒屋で働いてもネットビジネスをやっても同じ副業なので、せっかくやるなら「雇用契約を結んで正当な方法で稼げるもの」「自分の本業のスキルをより高めてくれるもの」の方が良いんじゃない?と、生意気ながら思っている次第です。

⑥登る山を間違えると昇給しなくて当たり前

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さあ、やっとでオチでございます。
正直書いている身としては2000文字超えたあたりから「こんな文量を見る人いるのかな・・・」と不安になりながら書いている次第でございます。

登る山(経営者が望むもの)とは違う山を登れば、当然ながら昇給という目的地にたどり着くわけがありません。ここら辺は抑えておきたいですね。

今回の伝えたいことのまとめのコーナーですが、一言でまとめさせてもらいます。

経営者になったつもりで”昇給する条件”を考えて行動せよ!

です。ただ、仕事は昇給が全てじゃないですけどね!

ここまで読んで「つまり昇給するにはどうしたら良いの!?副業はダメなの!?」という方がいれば、日食なつこさんの「レーテンシー」という曲をお聞きください。
聴けば努力の仕方を理解できるかと思います!

https://youtu.be/YJh-3TlxPzM

てことで、最後までご覧いただいた方はお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

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