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最後の最後にtembûr購入 Govendナイト@イスタンブール

バルタサズを入手するまでは練習用に購入したkopuzでやりくりしようと思っていたが、やはり演奏会で使用するとなると心許ない。そもそもタンブール、セタールなどはNesimîという調弦で、リズムを刻みながら掻き鳴らす楽器だが、kopuzは調弦も異なるし、基本はアルペジオで奏でる楽器。つまり別物なのだ。そして私にkopuzに取り組むモチベーションは今のところない。

ショートネックのサズを購入した工房のAdnanに連絡してみた。彼が得意とするのはタンブール制作なので、きっと良い提案をしてくれるだろうと信頼していた。すると、予算内のタンブールがあるというのでその足で工房を訪ねた。AdnanはDersîmに帰省中で
弟のSinanが迎えてくれた。

そして「僕らの先生だよ」と、そこでKopuzをものすごく良い音で演奏している人を紹介してくれた。

Sinanは既に私に提案する2本を準備してくれていた。「こっちは桑の木、こっちはマホガニー、どっちが好き?」2本を試奏してみる。どちらも閉じているな、という印象。どうしよう、、買うつもりで来たけど、、

すると先生がどちらも弾いてみて、Sinanにあれこれ指示し始めた。それを聞いて微調整。



それを経てもう一度弾いてみる。あれまぁ、桑の方は一気に開いた。マホガニーはあまり変化がないよう。

「こっちは開きましたね!こっちは閉じてる」
「そうだね、こっちの方がいいね」

というわけで、桑の方を選択。



「Adnanが少しさげてあげて、って言ってたから」

と、伝えていた予算よりも価格を下げて提示してくれた。

嬉しい。タンブールは始めたばかり。日本でYouTubeなんか見ながら練習しよう。

夜はGovend(クルドのダンス)のイベント。Gever出身のSametがやっているバーで行われる。少し遅めの時間に行ってみると、バーはほぼ満席で、めちゃくちゃ盛り上がっていた。いろんな種類のGovendが繰り出されていくが、私は結婚式で定番になっているいくつかしか知らないので、全く参加できない。

地域ごとに様々な種類のGovendがある。楽しそうに踊る人たちの姿を見て、あぁやっぱりGovendのことももっと知りたいな、と思った。



実はあまり体調が良くなかったので、Sametに挨拶して早めに帰ることに。

「明後日日本に帰るよ。あなたと知り合えて良かった。来年また会おうね」
「気をつけてね。来年はここで、えりかのコンサートをやろう」

希望のある素敵な計画!inshallah!

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