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不調時の干渉はつらい 心配事だらけの最終日@イスタンブール

クルドダンスナイトに参加したあと、Taksimのジーザス宅で一泊した。トルコではイベントやコンサートの開始時間が20:30や21:00とやや遅い。そのあとカドゥキョイまで帰ろうとすると、船の運航はもう終わっているので、メトロで何度か乗り換えてかなり遠回りしなければならない。

外泊は面倒なので気が進まないが、ジーザスの弟Fatihが「どこにいるんだ、何してるんだ、なんで来ないんだ」と頻繁に連絡してくるので、顔を出しておくことにした。

が、当のFatihは友達と外で飲んでいて不在。ちなみに家主のジーザスは亡命してアメリカで暮らしているし、こないだまで住んでいたスパイダーマンTurgayも出ていったという。Fatih不在。Airbnbで宿泊しているらしい女の子が一人いるのみだ。

そして私は体調がどんどん悪くなる。いったん寝るが、かなり早朝に目覚め、咳もコホコホ出るので、さっさとカドゥキョイへ帰ることにする。が、早すぎて船もドルムシュもないし、バスは永遠にこない。

仕方なく歩いていると、Fatihから電話。話す気力がなく、最初は無視していたが、あまりにしつこいので出る。帰宅するともう私がいないものだから、どこにいるんだ、何してるんだ、という内容。

「体調が悪くて咳も出るし、もう一人の女の子にも悪いから出てきた」

というと、

なんでそんなことするんだ!なんでここで休まないんだ!ここはえりかの家なのに!タクシーで今すぐ帰ってこい!

的なことをすごい剣幕で何度も言われる。体調が悪すぎて、聞くのも話すのもつらく、

「めちゃくちゃしんどいからテキストに切り替えていい?」と言って電話を切る。

そして公共交通機関を諦めてタクシーで帰ることに。Taksimではなくカドゥキョイへ。

このタクシーのドライバーもまたおしゃべり大好き。私が明らかにぐったりしているのに絶え間なく話しかけてくる。

「トルコ語わかりません」と言っても「繰り返し練習すれば話せるようになるぞ!」と当たり前のことを説いてくる。

目的地に着くころには更にぐったり。

頼む、ほっといてくれ。

12時からインタビューを受ける予定が入っていたが、とても行けそうにないと思い連絡。とりあえず夕方まで様子見て、また連絡する、ということにした。

SerbestやMiradの友人でもある記者なので、求めに応じたかったし、最終日なのに伏せって終わりというのも寂しかった。薬を飲んでスコンと寝る。目覚めると、なんとか行けそうな感じだったので身支度して出かける。

カラキョイでインタビューと動画の撮影。顔色が汚くて写されたくなかったが仕方ない。インタビューの内容は毎回たいてい同じだが、集中力も欠いていてなかなか言葉が出てこない。

「そんなにストレス感じないで、リラックスして」と励まされつつなんとか話す。

Geverでの滞在が長かったので、自ずとGeverの話が多くなる。すると、Serhad地域Bezîd出身の彼は、「Gever、Gever、Geverの話ばっかり。Serhadがクルディスタンで最高なのに」と拗ね始める。ジャーナリストなのにお国への愛がほとばしってあからさまに拗ねるのがクルドらしくておもしろかった。

結局取材に3時間ほどかかりかなり疲れたが、先日放映されたWAAR TVの番組で言い漏らしてしまい悔いが残っていた内容について今回話せたのでよかった。

撮影の合間に
イスタンブールはやっぱり美しい



帰りにまたFatihから鬼電。かれこれ5年ほどの交流があり、彼がいいヤツで、好意でしかないのはよくわかっているが、放っておいてほしい時にここまで干渉されると辟易してしまう。

しばらく経ってから、「カドゥキョイの家にいる。体調悪いから寝てる」とメッセージすると。「Temam」とだけ返ってきた。

明日帰国。飛行機の中で咳が止まらなくならないかだけが心配。あと本を買いすぎて重量も心配。あとサズ3本あるから全部載せてもらえるか心配。心配事だらけ!

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