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キャリアを自分で選べない転勤族妻こそ「理想の人生像」を持っておくべき理由

「働き方の多様化」「自分主体のキャリア形成」などのワードが飛び交う中、「時代と逆行している気がする…」とモヤモヤしがちな転勤族妻。国内転勤でも子どもの転校や環境の変化に対応しなければならず大変なのに、海外転勤となった時はもう、自分のキャリアどころではなくなってしまいますよね。「夫の会社の規定やビザの関係…ハードルが多すぎて、もう仕事は辞めてついていくしかない」と、キャリアを中断せざるを得ない人はきっと多いと思います。

私自身も実際、国内転勤で1度、海外転勤で1度、仕事を辞めています。だからこそ今思うのは、自分主体でキャリアを選べない立場だからこそ「理想の人生像」を持っておくべきだということ。一見、矛盾しているように感じるかもしれませんが、自分の中で一つ軸を持っておくことが、自分自身の気持ちの安定にも繋がると実感しています。

この記事では、私が自ら感じた"転勤族妻のキャリア問題"について、今考えていることをまとめてみます。転勤族ではなくても、家庭の都合で思うようなキャリア形成ができないと悩むすべての人にとって、何かしらのヒントになれたら嬉しいです。

自分が「好きだから」「やりたいから」だけでは選べない現実

私はもともと国際協力業界で働いていて、その業界以外で仕事をすることはまったく考えられませんでした。夫との結婚が決まり、九州への引っ越しを機にスパッと退職したのも「またいつでも働けるだろう」と思っていたから。でも、子どもが産まれ、関東に戻ってきて、すでに数年間のブランクがあった私は、「やりたい仕事」にすぐに戻ることはできませんでした。

フリーのWEBライターとしてゼロからキャリアを積みなおした私は、運よくミッションに心から共感できる会社へ就職することができましたが、2年半後、夫の海外(タイ)転勤により、またもや退職することになってしまいました。

自分が「やりたい」と思う仕事に、やりたいだけコミットするなんてこと、小さい子どもを持ち、かつ転勤族妻である私には無理なんだと悟ったのは30代後半。「なんで私だけが我慢しなきゃいけないの?」と涙する日々でした。

まず考えるべきは「今の環境下でできること」

でも、仕事を辞めて海外に引っ越してきた今、「今の環境下でできること」を見つけて行動に起こそう!と気持ちを整理して挑戦していることがあります。

私の場合、ビザの関係で「報酬を受け取って仕事をすること」が叶わない環境なので、「ならば無償で良いからできる仕事を見つけよう」と思考を転換。現在、国際協力業界で広報PRのプロボノを行うほか、比較的得意とするインタビューライティングのお仕事も無償でいくつか受けています。

(無償でお仕事を引き受けることには賛否両論あるかもしれませんが、駐妻という制限のなか、やむを得ない決断でした)

「スキル的にできること」というよりも、「今置かれている環境下でもできること」を見つけて実践する。やることさえ決まってしまえば、あとは行動に移すだけ!知り合いに「こんなことできるけど、どう?力になれるかな?」と打診してみるのもおすすめです。

「できること」から「やりたいことに近いこと」を抽出

「今置かれている環境下でもできることを見つける」のであれば、自分のやりたいことなんてできないんじゃないか…と思われるかもしれませんが、そんなことはないと思っています。

「今置かれている環境下でもできること」って意外とけっこうたくさんあるので、その分、道しるべである「理想の人生像」はとても大切。「今の環境では無理だけど、〇年後にはこうなっていたい」という像があれば、「できること」を「やりたいこと」に近づけていくことができます。

例えば、「タイ料理を習う」「タイ語を極める」「子どもの教育に力を入れる」などたーくさん駐在妻にも選択肢(=今置かれている環境下でもできること)はありますが、私には「ゆくゆくは国際協力業界の広報PR職に就く」という理想像があるので、インタビューライティングの仕事や広報PRのプロボノを"選んで"トライしています。「できること」の中から抽出した「やりたいことに近いこと」だから、無償でもやろうって思えるんですよね。

(報酬を得る)仕事ではないけど。キャリアと呼べるものじゃないかもしれないけど。それでも「理想の人生像」に必要なものをちゃんと選んで、経験を積んでおきたい。そう気持ちを整理して行動することこそが、キャリアを自分で選べない私たちに欠かせないことなのではないでしょうか。

"モヤモヤ"を"ワクワク"に変えられるのは自分だけ

"転職"じゃないからエージェントにも頼れない。"キャリア"じゃないからキャリアコーチングもちょっと違う(はず)。

そんな曖昧な霧がかった道を一人で歩くのだから、誰も導いてはくれなくて、頼れるのは自分の中にある「理想の人生像」だけなんですよね。

さて、そんな私も理想像を目指し、霧の中を歩いている途中。上記いろいろと書いてみましたが、答え合わせはこれからです!

まずはできることから、無理なくコツコツと。その先にどんな景色が広がっているのか…「答えはすべて自分次第」と考えると、"モヤモヤ"が"ワクワク"に変わっていく気がします。

少しでも共感してくれる人がいたら、嬉しいです♪




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