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春と夏の狭間の夜

暇つぶしに入ったお店で本を3冊も買ってしまった。

帰り道、もう外は完全に夜。

荷物はスマホと3冊の本だけの身軽な体で自転車に乗り
ちょっと生ぬるいけど心地いい夜道を駆けた。


5月は1週間に1冊のペースで小説を読んでいる。
小学生の頃から小説が大好きで
よく本を読んでいたけれども
社会人になって明らかに本から離れていた。

最近買うのは雑誌ばかり。
それと読むとしたら、無料で読めるWEB漫画。


4月が仕事が忙しくてたくさん人に会い
たくさん刺激を受けてずっと興奮状態だった。

そんなとき帰り道にふらっと寄ったTSUTAYAで
なんとなく手に取った本を、
気づいたら1時間くらい立ち読みしていて驚いた。

首や背中は痛いし目もパサパサになったけど
それ以上に爽快でスッキリした、
温泉から上がって休憩室で湯冷めしているときみたいな
そんな気持ちになった。


読書ってすごい。


そのときそう思った。

わたしは気持ちの振り幅がかなり大きい方だと思う。
感受性が豊かすぎてたまに困る。
落ち込む時も谷底まで落ち込むけど
嬉しい時や興奮した時も手に負えない。

自分なのに自分を扱えない時が結構ある。
たまに自分が野生の猛獣なんじゃないかって感じるくらい。

まあ感受性が豊かだからこそ
生まれるものもあるんだから
全否定するつもりはないけど、まあ疲れる。
できれば波を立てずに日々を淡々と過ごしたい。

どうすればこの猛獣を手懐けられるだろう。

それが27年間のわたしの悩みだった、
んだけれども。


小説を読めばいい。


という答えに辿り着いた。
小説はすごい。
気持ちをフラットに戻してくれる。
そして面白い。
そしてそしてSNSを1時間眺めていたら
悪いことをした気になるけど
小説を1時間読んだら充実した気になる。
つまり元気になれる。


そう思ってからずっと本を読んでいる。


今日また3冊買ってしまった。
幸い時間はたっぷりある。
もはや気持ちをフラットにするために
と言うよりもただ読書が楽しいだけになっている。

今日も夜更かしして本を読もう。


わたしを楽しむくらしのすきま


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