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娘の晴れ姿を残そうとセルフ写真館で奮闘した話。


この春、娘が小学校を卒業する。

制服がないので、卒業式では何を着るのかなあと思っていたら、9割以上の女の子が袴を着るという(最近の札幌あるあるとか)。

夏頃にそれを知り、娘の希望を聞くと、やはり袴がいいと。

慌ててママ友から情報収集し、レンタル着物を予約した。思っていたよりレンタルのお値段が高いので(泣)、当日の着付け、髪のセットは私が自力でやることにした(何とかしてみせる!←謎の自信)。

浴衣の着付けしか経験がないため、着物屋さんで1度着付けを練習(去年の秋)。着物は袴用に丈が短くなっていて、帯さえ結べれば何とかなりそう、と少し自信がつく。

ところが、着付け代を節約しようと着付けの練習をしたのに、素敵な袴を前にしたら、娘の晴れ姿を写真で綺麗に残しておきたいなあと欲が出てきてしまった。それこそ、人生で一度きり。

でも、一般的な写真館で撮ると、ものすごく費用がかかる(人件費とかアルバム代とか)。それはそれで、きっと素敵な写真が残せるとは思うのだけど、卒業記念でそこまでするのもなあと、躊躇してしまう(娘よ、ごめん)。

それに、私は自分でフォトブックやパネルを作るのが好きなので、データがほしい派なのだ。

何かいい方法はないものかと検索していたら、「セルフ写真館」というものに辿り着いた。

さすが札幌。程よい都会なので、そういう写真館がいくつもある。その中で、割と近くにあって、コスパが良さそうなところに目星を付けた。


しかも、近々、娘を連れて着付けの練習に行く日があり、そのまま写真を撮ってしまおうと思い付いたのだ。その日なら、先生の手直しが入るので、素敵に着付けできているはず!

我ながら、いいアイデアだ。



そして、先日。そのプランを決行した。天気は晴れ。気温も高く、暖かい。雪解けで道路はベチャベチャだけれど、吹雪とかよりよっぽどマシ。ツイてる!


思っていた通り、先生の手ほどきを受けて、ピシッと着付けが出来た。髪の毛をハーフアップにしてリボンを付け、ほんのりポイントメイクだけ施す。若者の流行りは分からないが、とりあえず晴れ姿が完成した。かわいい(親バカ)。娘も気に入っている様子。


いいぞ、いいぞ。その勢いだ!


そして、写真館に移動。こじんまりとしたスペースながらも、真っ白な空間に、色々な小物が用意されている。なんか、おしゃれ~。

スタッフのお姉さんが、優しく丁寧に撮影の流れを教えてくれる。

・準備時間、10分。どんな風に撮影するか、小物やポーズを考える。

・撮影時間は15分。カメラは固定。モニターに写った姿を見ながら、リモコン(無線)のシャッターボタンを押すだけ。その瞬間、ストロボが焚ける。

・連写は出来ない。1枚ずつ撮る。

・あまりカメラに近付かずに、壁から2歩くらい前で撮影して、後で写真をトリミングするのがおすすめ。

・終わったら、プリントしてもらう写真(Lサイズ、2枚)を選び、データは全てスマホに転送。

・お会計3000円。

以上。

わー、なんて効率的と感心していたら。

お姉さん「はーい!では今から、準備時間に入りますね。」

さ、早速?

ピッ。タイマー開始。

部屋には、割と最近のKーPOPがまあまあなボリュームで流れている。テンションを上げるためか。そうか、これは韓国風なのか!なるほど、なるほど。

若い子達なら色んなポーズや構図を思い付くんだろうな。おもちゃのサングラスとかぬいぐるみもある。

プリクラですら最後に撮ったのいつ?というくらいご無沙汰なので、一瞬不安に襲われた。大丈夫か?私。


でも、そんなことは言ってられない。だって、こうしている間にも、時間はどんどん過ぎていくのだから!

とりあえず、娘と相談しながら、小物は、クマのぬいぐるみ(巨大)、スワッグ風の造花、アンティーク調の本のレプリカ、白木の丸椅子、白いボックスを使うことにした。

サンプル写真のアルバムが置いてあり、ポーズを参考にさせてもらう。立ったり、椅子に座ってみたり。娘もちょっとだけネットで検索していたらしく、いくつかポーズを思い付くと(ナイス!)。

普段、娘は眼鏡をかけているのだが、眼鏡が光るかもしれないから、かけたバージョンとかけないバージョンで撮ろう、と。

そこまで決めた時、「ピピピピピピ…」タイマーが準備時間の終了を告げる。

はあ。10分って、めちゃくちゃ短いな。


お姉さん「それでは今から、撮影時間に入りますね!お楽しみくださいね~。」


ピッ。タイマー開始。容赦ない。第2ラウンド開始だ。


お姉さんが部屋を出た瞬間、私は、テンション高めのシャッターおばさんと化した。

ーーね、こっち見て~。あ、いいね~。じゃあクマちゃんだっこしてみようか?わー、かわいい!いいじゃん。手をこうしてみて~。袖の柄見せようか。この本、持ってみる?あら~、賢そう。もうちょい顎引いてみる?手をこう、伸ばしてみてー。クラークさんみたい(Boys, Be ambitious)だね。いい、いい!あっ、この椅子に座ってみよ。足は揃えてねー。あらら、素敵~。んじゃ次は、この台の横に立ってみる?わ、いいじゃん。ちょっとこっち側見てみよー。目線外すのもいいね!後ろ姿も撮っちゃう?あらー、リボンがかわいい。うんうん、いい感じ!


小物を出し入れしたり、髪の毛や着物の袖をなおしたり。1人で娘の周りをクルクル働き蜂のように動き回りながら、シャッターを押しに押した。

途中でちゃっかり、娘との2ショットも2枚ほど撮った。

最後の方は、娘がおふざけのサングラスやおもちゃのティアラを持って来たりして、好きに撮った。


「ピピピピピピ…」15分が経過。

びっくりするほど、気力と体力を消耗している。

はああ~、終わった…。セルフ写真って、難しいんだなあ。

部屋に入ってきたお姉さんが、慰めの言葉をかけてくれる。

「袴、すごくお似合いですね~。いいお写真がたくさん撮れていましたよ。」



そして、パソコンでデータを見せてもらう。

シャッターを切るのが精一杯で、いいショットが撮れているのか全然自信がなかったのだけれど、思っていたより自然な笑顔の娘がたくさん映っている。ポーズも小物もバラエティに富んでいるではないか。

ーーあれ?結構、いいんじゃない??

娘と顔を見合わせる。ニヤリ。

気に入った2枚を選んでプリントアウトしてもらい、データ(なんと72枚!)をAirDropで受け取って、お会計。


滞在時間、45分ほど。あっという間だったが、大満足でスタジオを後にした。


途中、夫が様子を見に来たのだが、スタジオ入りが2人までのプランだったので、中には入れず。ごめん、夫よ。送迎ありがとう。





そして、帰宅。いただいた写真のデータを見ながらニヤニヤしている私がいた。フォトブックを作るのが楽しみだ。

プロの技には到底及ばないだろうけど、スタジオを借りたことで、明るく、綺麗な写真がたくさん撮れた。セルフだからこそ引き出せる表情も、あるかもしれない。


家族みんなで予約したり、カップルやお友達同士で利用するのも良さそう。できれば、どんな写真が撮りたいかイメトレしていくと、焦らなくていいかもしれない。



おまけ。

「皆さん(若者)、そうされていますよ。」とお姉さんにおすすめされたので、スマホを固定して定点撮影していた。写真撮影15分間の一部始終。これがメイキング動画ってことか。

帰ってから見返したら、大奮闘するシャッターおばさん(私)の姿がばっちり撮れていた。そして、動画の3分の1くらいは、スマホの存在をすっかり忘れたおばさんのお尻が画面いっぱいに映っていた(笑)。

これはこれで、何ともいえないメモリー。青春の1ページだ(誰の)。



最後までお読み頂き、ありがとうございました。

とても楽しくて、貴重な体験でした。

セルフ写真館、おすすめですよ♩




***2024/2/20追記***

ありがとうございました♩


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