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私が一歩進むと、世界は二歩近づく

先週の金曜日、ちゃこさんにお会いした。

ちゃこさんは、懐かしい映画を観てるみたいな、心地よくて、でも少し甘い痛みを感じるようなテキストを毎日更新している。短期間であっという間にファンを増やしていくちゃこさんを、私は関心するやら嫉妬するやら、でも気になるから毎日読んじゃうやらで、とにかくここ最近めちゃくちゃ注目していた。
特に、「許さなくていい」で書いた通り、ちゃこさんの記事の一つが自分の経験とものすごく重なったこともあって、この人と話してみたい、と思っていた。

ちょうどそれと前後するタイミングで、ちゃこさんが、東京に来る用事があるのでnoteの人誰か会えないかな、ということをツイートしていた。

エエーッちゃこさん来るのかよ。めちゃめちゃチャンスじゃん。

とツイートを見た瞬間に思った。
しかし、Twitterでは相互フォローだったものの、その時点でちゃこさんとは一切絡みがなかった。
「誰か」とは言うけど、これは「仲の良い」という枕詞が隠れているやつなのでは?
私がいきなりリプを送ったらキモいし迷惑なだけなのでは?

私は3時間くらい悩み、リプライの文章を書いては直し書いては直し、ほかの誰かが「会いましょう」とリプを送ってないかを何度も確認した。

知らない人とツイッターで連絡を取ってリアルで会おうとするなんて、この間までの私だったら絶対にできなかった。
でも、このあいだ、推しのライブに行きたすぎて初めてツイッターで知らない人とチケットのやりとりをした経験が私の背中を押してくれた。
チャンスがあるのなら、飛び込まないともったいない。ダメならダメでそこで終わるけれど、踏み出さなかったらその後ずっと「あの時リプ送っとけばよかったな」と思うことになる。
「嫌だったら断ってくれるだろう」と自分に言い聞かせて、リプライを送った。

ちゃこさんはすぐ、しかもフレンドリーに返事をくれて、それで金曜の対面が実現した。

*

当日は、同じくちゃこさんにメッセージを送っていた文豪りんごさんともタイミングが合って、3人で会うことになった。

生身のちゃこさんは終始ニコニコして大らかさの滲む人だった。色んなことを受け入れてくれる空気があって、笑顔がチャーミングで、私はとにかくちゃこさんを笑わせたくて調子に乗ってべらべらしゃべった。

りんごさんはびっくりするくらい若くて、自分のやっていることや夢について、明るくてらいなく語る人だった。
私がりんごさんと同い年の時は、知らない人にメッセージを送って会おうとする勇気なんてなかったし、斜に構えていたから自分の夢を人に語ったりすることなんてできなかった。

記憶力が弱すぎるので、何をしゃべったとか正直全然覚えていないのだけど、とにかく心地よくて、楽しい時間だった。

*

予想以上にいい時間をもらうことができて、だから二人と別れた後、リプを送ってよかったなあ、と改めて思った。
そしてこうも思った。
自分一人が踏み出してもダメだ。相手も踏み出してくれなければ世界はつながらない。金曜のあの時間が実現したのは、私だけじゃなくて、ちゃこさんとりんごさんの一歩があったからだ。
一歩進んだら、世界は二歩近づくのだ。
それってすごいことだ。超お得だ。
十歩、百歩と進んだら、世界はさらに加速度的に広がっていくってことだ。
それってめちゃめちゃ、未来が楽しみになる話だ。

*

金曜日は雨で、あいにくの天気だなって思っていた。
でもそのおかげで、いつもは馬鹿みたいに並んでいるタピオカドリンクの店がすいていて、3人でタピオカミルクティーを買って飲んだ。
その時にはもう、今日は雨でラッキーだったな、と思うようになっていた。

#エッセイ #コラム #ツイッター #日記


ハッピーになります。