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技術書でごはんを食べられるかについて #技術書典

技術書でご飯は食べられるのか? #技術書典  がとても興味深かったので、僕なりの感想をまとめてみます。

まず結論からいうと、時給換算すると割が良くないとしても、たとえば、本業の時間を減らして、あいた時間で技術調査・開発・執筆をして、収入もあるという選択肢があるというのは素晴らしいと思っています。

是非とも今後もこの傾向が続いてほしいと願っています。

ただ現状で唯一の場である技術書典も、主催・運営の方々の負担が大きいところがあるかなというのもあります(取り越し苦労かもしれません)。

何かしら技術同人誌界隈で、新たな動きがあるといいかもしれないと思っています。

技術同人誌の収益について

この話題ではみなさん言ってますが、技術書の執筆は、収益率の良い技術同人誌と言えど、時給換算でいうと低いです。

税金の処理だったり経費のあれこれだったりの面倒でいえばさらに大変です。ただ、フリーランスとの相性は良いです。

なお、商業の本は「著者の取り分って何%だろうねー。ハハハ」ってところからお察しください。

さて、商業だと食えないけど同人誌ならというのは、漫画家のかたと似た構図だと言えます。漫画家も商業を専業でやろうとすると食えなくて、同人誌収益がメインという話、ちらほら聞きますよね。

同人誌で収益を得るとは何事か!?みたいなタイプの人もいるかもしれませんが、その議論については「もうほんとに何十年も議論されつくしてる」議題なので特に触れません。みんなのスタンスはどれも正しいのです。

冒頭に書いたことの繰り返しですが、時給換算すると割が良くないとしても、本業の時間を減らして、あいた時間で技術調査・開発・執筆をして、収入もあるという選択肢があるというのは素晴らしいと思いませんか?

商業誌は今後も衰退することは間違いありません。書きたがる人がいないし、展開速度があまりにも遅いからです。

商業の技術書が衰退している現代で、しかも技術の進化速度が年々上がり続けてる現状で、ニッチあるいは最先端・トレンドの技術について、早くキャッチアップして体系立った本をまとめる人たちがいるというのは、僕はとても素晴らしいことだと思っています。

もちろん既知の技術についてもです。(ただしこちらは、商業がまだ強いかもしれません。特に枯れた技術の場合)

技術書典

そんな景気の良い技術同人誌界隈ですが、じつは技術書典以外にも既に立ち上がってるイベントもいくつかありますし、それ以外にも話だけあったパターンなんかもあります。

それらの中で技術書典は唯一大成功を収め、開催ごとに規模を拡大しているイベントです。今回ついに来場者数が1万人を超えました。

技術書典は、超技術書典以外は毎回参加(初回は委託で参加、それ以後は全部サークル参加)している僕は、毎回「ああ雰囲気もいいし、参加してるサークルの本もいいし、何よりこの規模のイベントを事件・事故無く対応してる主催・運営の皆様、パない」と感謝の限りです。今後もせめてパトロン枠で応募を続けたいと思ってます(そしていつかは、ブロンズでもいいからスポンサーしたい)。

参加者としてはとてもありがたいイベントなのですが、運営するにあたっては苦労がめっちゃ多いんだろうなぁというのはあります。技術書典4では申し込み倍率による当落の問題がありましたし、今回も当落問題はまだ残っています。(知り合いのサークル主が何人か落ちています)

じゃぁ規模を拡大していくか?となるとそれはもちろん難しくて、規模を拡大すればするほどお金と必要スタッフ人員数がどんどん増えていきます。

参加者として見ても、規模が大きくなると「サークル数が既に全探査できるレベルじゃない」「チェックしきれない」「財布が持たない」「荷物持ちきれない」というような問題が生じるわけです。

いろいろなサークルが集まってるからこそのメリットは、一般参加者・サークル参加者、双方にとって、とても大きなものです。ですが、そのメリットは複数のパラメータスライダーを調節しなければいけない類いのものです。開催規模・費用・労力・サークル数・快適度などなど。

当落問題もデリケートで、とてもやっかいな問題です。

あくまでたとえばの話ですが、年4回開催にして一回の規模を少し小さくするというパターンだと、主催・運営の労力を度外視すれば、アリかもしれません。一般来場者は年4回のお祭りに来ると何か欲しい本があるし、参加しやすくなる。サークル参加者は年4回新刊を出せる人はそうそういないだろうし、落選者は次回イベントでは優遇みたいな感じだと、今までの技術書典同様に、年2回は参加できるかもしれません。(もちろん、これはたとえばの話です。いろいろと問題はあると思いますし、きっとご検討済みです。)

補完できるような何かが求められている?

技術書典を補完できるような場があれば良いかもしれません。ただし、それはもちろん、並大抵じゃない大変さを持っています。

その中で、僕主催ではないですが、最初の開催で少しだけお手伝いをしたのが、再販Nightです。

技術同人誌再販Night★ #技術書典 の人気本が再集合&LT
技術同人誌再販Night★#2 #技術書典 #夏コミの技術書が集合 &LT

IT勉強会と同じように平日夜開催でLTをしたり、お酒を飲んだり食べ物を食べるスペースがあります。そこに即売会スペースが足されたものです。

技術書典ではサークル主が忙しすぎて、コミュニケーションがとれない・他のサークルの本を買いに行くと既に売り切れてるなどの問題があります。

そこで、サークル主が青春(他のサークルさん巡りやコミュニケーション)を取り戻すためのイベントです。

ただし、このイベントは参加者にとって楽しいイベントではありますが、数を出せるイベントではありません。

他には、技術同人誌の頒布に直接の関係があるわけではないですが、非公式アフターがあります。

技術書典3 非公式アフター
技術同人イベント打ち上げ(4/22)
技術書典非公式アフター(10/08)

こちらも毎回参加者が増えて、盛り上がっています。僕も10/08の会場の下見に行ったりとほんの少しだけ協力をしています。

再販Nightも非公式アフターも、親方が主催しているイベントです。ちなみに時々技術書典公式の人と間違われることがあるらしいのですが、親方は技術書典主催・運営とは無関係です。非公式の人です。だから非公式アフター。

親方はとても行動力があって、こういうイベントごとが好きな人物ですが、家庭を持っていて「徳を消費」しながらやっているため、どうしても動きに制限がかかることもあります。(徳はお子さんや奥さんへの家族サービスで回復します)

僕ももうちょっと彼をサポートできればいいのですが…。

あとは、他にもいくつか技術同人のイベントなどがあります。

アイデアだけ出たものとしては「VR即売会」はどうか?というものもありました。

きっと他にも動きはあると思います。僕の観測範囲以外の動きはあるはずです。

本当に可能かはわかりませんが、僕の方で考えていることもあります。

最後に

本業の時間を減らして、執筆し、収益もあるというスタイルは、とても素晴らしいと思っていますし、僕も実践を続けていきたいところです。

技術書典主催・運営の方々には感謝してもし足りないです。いつもありがとうございます。お世話になっております。何かしら恩返しをしたいと常々思っております。

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