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起伏を求めて湖水地方へ#2 DAY2:Keswick/ケズィックにもあったストーンサークルとラブリーキュートな宿。

前回に引き続き湖水地方の話。湖水地方北の中心の街、ケズィック(ケズウィック)/Keswickにバスで移動します。(日本語表記にユレがある)

1,素敵なお宿にチェックイン

南から北上する555バスの終点であるKeswickの街のバスターミナルの一つ手前で降車ボタンを押してバスから降りる。

バスは北へ
濃いめの灰色の石の外観の建物が多い

雨は降っていないが引き続き雲に覆われ、いつ降っても何の驚きもない白っぽい空である。予め予約していた宿に歩いて向かうと、石造りの教会のちかくのかわいらしい民宿にたどり着いた。玄関には「外靴を脱いで入ってね」という案内があり、こじんまりとした前庭には木のベンチがおかれ黄色いチューリップが数輪咲いている。ピンポンを押すと、優しそうな初老の男性が出てきてマイケルと名乗り歓迎してくれ、部屋まで案内してくれる。

宿の入り口

ふわふわの絨毯が敷き詰められた廊下、歩幅の狭い階段を上り部屋に案内された部屋にくるっとカギをさしこみ回して入ると、想像以上にラブリーキュートなお部屋で、男性一人登山旅行には、なんだかもったいないというか、につかわなさすぎて、思わず笑ってしまう。

お部屋がラブリー

脱いだ靴を、用意されているトレイに置いて部屋と宿を少し探索する。この部屋、入ったときにはラブリーなテキスタイルに目がおもわずいったが、よく見るとめちゃくちゃ清潔でキレイに整っている。決して新しいわけでもないし、モノが少ないわけでもないが、宿全体が丁寧さにまとわれているようでこちらもなんだか自然と背筋がのびるくらいである。バスタブと洗面台があるバスルームも機能的な美しさを感じる。

決して華美でない丁寧な日常の美しさ、だ

全体的に長年使い古された革製品にしか出せないような美しさにも似た、一朝一夕では絶対に出てこない美だ。たぶんおじさんもおばさんも特別なことをしているつもりはなく、長年毎日毎日丁寧に、しかし淡々とゲストを迎えにきた結果の空気感なんだろうな、と思う。2晩お世話になったが、シンプルな朝食の美しさなどやほどよい距離間含め、ああ、いい宿に泊まれたという思いを常に抱きながら、彼らの丁寧に連綿と続いてきたであろう営みをゲストとして垣間見れたことは湖水地方にきて今回印象に残ったことのひとつである。ちなみにもう一つは湖水地方原産のHeadwick種の羊の仔羊シーズンにここにこれたことである。

全てがきちんとしている

2,湖水地方にもストーンサークル

いい宿に巡り合えた喜びを感じながら、まだ雨は降らなさそうなので、せっかくだしKeswick近郊を軽く走りにいこうと地図を見ていたら、街の西側にCastlerigg Stone Circleというストーンサークルがあることに気づき、そこに行ってみることに。16時5分過ぎに宿を出て先ほどバスで通った道を少し戻って、高台の住宅地を抜け、羊の放牧地の脇を登っていくとゆっくりしたランニングで30分弱で到着した。

住宅街を抜けて少し坂を登る
途中羊さんたちがたくさん

歩くと1時間弱くらいか。それなりに観光客もいて、このエリアの立ち寄りスポットになっているのだろう。有名なストーンヘンジほど大きな石ではないが、たしかに環状に並んでいる。そして周囲は天気こそ悪いものの荒涼とした山や丘に囲まれなかなかの絶景である。石のうえに人がたったり子供が石を跳び箱にしたり、ちょっとそんな扱いでいいのか?と不安になるが誰も気にしていないのでそんなものなのかもしれない…。

ちゃんと環状になっている
ストーンサークルの案内

3,羊たちの中を抜けてLow Rigg(277m)へ行ってみる

ストーンサークル滞在をそこそこに、雨が降る前にもう少し行ってみようとストーンサークルから谷の向こう側にある丘陵にいってみることにした。地図ではLow Rigg(277m)、HIgh Rigg(357m)といった表示がある。

上にあるマークがストーンサークルの場所

高台にあるストーンサークルから一度谷側におりるとき、舗装路を進むこともできたが、フットパスがあったのでそちらに行くと見事に羊たちの中を通っていくことになった。

その後舗装路におりると今度はハイランド牛がいて初めて見るのでうれしくなる。しばらく舗装路を進むと進行右側にフットパスの入り口を示す標識とゲートがあるので、そこからまた放牧地に入っていく。

登っていく
しばらくすると池(沼)がある

少し上ると池がある平らな土地があり、羊の群れがたくさんいたのだが、他のところと同様にここにも大量の仔羊がいていきなり現れた人間に「メーメー」と戸惑ってバタバタ走っている。驚かせてごめんね~と思いながらも淡々と進むべき方向に進むが、この仔羊たち逃げる場所がわかっていないのか、進みたい方向に逃げていくのでこちらもちょっと猶予を与えるが、こっちが動かないと向こうもなかなか動かない。親羊もおそらく「そっちじゃないよー」とメーメー言っているが、なんかみんなでわちゃわちゃしている。最終的には少し小高い岩場にみんなで逃げて、そこからちらっとこちらの様子をうかがっているので、ひょっとすると鬼ごっこみたいなノリでからかわれているのかも、という気すらしてくるがいずれにしてもとにかくかわいい。

かわいい羊エリアを抜けると今度は荒涼とした風景の中に白と黒の馬が現れるので、まるで異世界ファンタジーの世界にでもいるのでは、という気分になってくる。

ファンタジーの世界みたい
異世界感

ストーンサークルを出発して30分くらいでLow Riggの頂上と思われるところにたどり着いた。この先も進んでいけるが、小雨が降り始めたので同じ道を戻ることにした。晴れていたら眺めは良さそう。

山頂と思われる
ピークからの眺め

最後、Keswick to Threlkeld Railway Trailという鉄道跡と思われるトレイルを進み街に帰ってきた。

常に羊がいっぱい
野うさぎ
街に戻ってきました

ということで12km弱で無事雨にも降られず帰ってきてベトナム料理屋でフォーを食べた。

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