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ホテル・ムンバイ

2008年のムンバイ同時多発テロの時に、タージマハル・ホテルで起きた惨事に基づいて描かれた作品。オーストラリア、インド、アメリカ合作。

終わりがけ、料理長とホテルマンのアルジュンがホテルの外で抱き合うシーンと、アルジュンが家族と再会したシーンに感動。オベロイ料理長 を演じた俳優 アヌパム・カー氏は、実際この事件が起きた時に、そう遠くない場所で仕事(撮影)をしており、この惨事を描く作品に出演することは、感情的にかなり重いものがあったそうだ。

この事件を起こした大元はまだ捕らえられていないと言われている。実際に命令に従って犯行に関わった10人の青年は、もちろん加害者であるわけだが、同時に貧しいイスラム教徒という境遇であるが故に洗脳されてしまった被害者でもあることを、示唆している。

宿泊客のひとり、ロシア人の元特殊任務部隊員のワシリーが、「祈るな、それが全ての元凶だ。」と言ったのが皮肉だ。

こういった事件を映画にすることは、賛否両論あるけれど、私は観てよかったなと思った。アルジュンを演じた デヴ・パテルはさすがの演技。彼の出ている作品はどれも良さそうだな。アメリカ人のVIP客を演じたアーミー・ハマーはどこかで見たことがあるぞ・・・と思ったら、「コードネームu.n.c.l.e.」だった。「Call me by your name」はまだ観ていない。


「祈りが全ての元凶」とは私は思わない。宗教的な祈りだけが、祈りではないし、平和を祈ろう。


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