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夢の中で

立ち上がる虹が
疲れた体に少しだけ元気をくれた。

疲れて伏せていた視線をふと上げた瞬間だった。

あそこは雨が降っているのか…。

人の心も行動も
一寸先はわからない。

そして、たとえ雨だとしても
他から見れば虹を立てる要素になることもある。

物事の判断は一方からだけではつけられないのだ。



目の前に虹が見えると
幸せな気持ちになるのはなぜか?

七色の作り出す世界がまるで
天国みたいだからだろうか。

掴めそうで掴めない
プリズムの光。

その儚さがいいのかもしれない。

と、いうことは
疲れたこの実のある身も
実のない幻のようなものに癒されるというわけだ。

おもしろいな。

だったら最初から
夢の中だけで生きていたら、いい。

いいのだ。

そして、本当は
現実だと思っているこの世界は
夢みたいなものなのだ。

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