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30過ぎたって家で号泣することもある

だから1年目のわたしへ。もっと肩の力抜いて、生きていこう。

社会人一年目。念願叶ってやりたい仕事に就いたわたしは、毎日毎日それはもう、正しく「社畜」という言葉が似合うかのように働き続けた。

もともとベンチャー企業だったので社員数は40人くらい。入社2ヶ月で6人いた同期はわたしを入れて2人になり、そのさらに1ヶ月後、社員が10人減った。後から聞いた話だが、副社長と大揉めしてまるっと別の会社に引き抜かれたらしい。


PCの扱いにも慣れていて知識もあったわたしは、入社半年にして営業成績トップになった。年間休日は92日(くらい)、就業時間は9:30〜18:30だけど半強制的に8:30に出社し、18:30まで電話が鳴り続けるので、毎日帰宅は22時過ぎ。

正直そこの会社での2年間はあまりよく覚えていない。毎日会社のために早く起き、会社のために夜は寝、週末は体力の回復のために努めた。趣味の時間も、友達や家族のスケジュールにも合わせるのもできなくなった。実家に住んでいたのは不幸中の幸いで、身の回りのことは全部してもらっていた。その分家賃を多く入れて。

だけどそんな生活は長くは続かないし、心もどんどんすり減っていった。大切にしたいものは手のひらからこぼれ落ち、何もかもがうまくいかなくなり、夜、理由もなく涙することもあった。

ああ、もう限界なんだな、と見切りをつけ、会社を辞めた。


もう、理由もなく泣きたくない、と思って選んだフリーランスを経てまた会社員に戻り、組織で仕事をする大変さを知り、また、家で号泣することとなった。

ずっとやりたかった仕事ができている、任されている。だけれど自分の「やりたい」と「できる」が釣り合わない。「やりたい」のに「できない」自分がいる。

せっかく任せられたのに。せっかく挑戦できるのに。このままじゃ信用を失ってしまう、どうしよう、どうしよう。でも誰にも相談できない。

そんなプレッシャーに30を過ぎても押しつぶされそうになることがある。


自分を大切にしたい。好きな仕事をしたい。やりたいことを成功させたい。褒められたい。全部できれば最高だけど、全部できるように努力するけど。やっぱりまだわたしはそこまで出来ていないから。

1年目のわたしへ、30を過ぎても何度も壁にぶち当たるし、家に帰って自分の不甲斐なさに号泣するし、不安に押しつぶされそうになる。

だからそんなに頑張らないで。すぐになんか出来ないから、一歩ずつ、今できる両手に収まるだけを、一生懸命丁寧にやろう。


そしたらきっといつか、「やりたい」が「できる」ようになると、思う。


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