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『リライト』

『リライト』

君は歌っていた とても楽しそうに幸せそうに笑いながら歌っていた

そんな君の姿が輝いて見えた

だから僕はその姿と共にその歌を覚えた

君がこの世から旅立ってしまってからは その歌を聴くと君を思い出して悲しくなるから

その歌が嫌いだった

だけど月日が流れて僕は年を取った

君はあの日のままだけど 僕は君より年上になった

君と僕の年の差が開く程、寂しいけれど

僕は君がもう居ないということを受け入れられるようになった

だから嫌いになってたあの歌もたまに口ずさむ

あの日の君の姿を思い出しながら口ずさむ

君が居ないと悲しいというのは変わらないけれど

今はもうあの歌を口ずさんでも涙は出ない

僕は長い時間をかけて現実を受け入れて

そしてまたあの歌を好きになった

違う街で違う人があの歌を歌ってた

街も人も違うのに やっぱり僕は君を思い出した

あの日の君を思い出すと いつでも君は笑っている

それが唯一の救いです

君は最後まで笑ってた

だから僕も笑うよ 笑ってあの歌を歌おう

僕は君を忘れない 君と、歌と、君の笑顔

9月の空には一層強く君を想って歌おう

君と過ごした日々は僕の宝物だから