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ETIC.の存在意義は何か?2022年を振り返って

こんにちは、ETIC.の番野です。

早いもので、2022年ももう終わりです。
皆さんにとって今年はどんな一年だったでしょうか。

実は、ETIC.は2023年で設立30周年(!?)を迎えます。

自律分散型組織(ティール組織)に移行したこともあり、
「私たちの存在意義は何か?」について、
ここ半年ほど議論・対話を続けています。

私自身のこの一年を振り返った時に、
この問いにつながる経験が多かったと感じています。

今日はそのことについて書かせてください。

※以下、組織の共通見解ではなく、私個人の意見です
※読者の皆さんからの感想やフィードバックもお待ちしています
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挑戦する人のつながりをつくること

今年を振り返って印象に残っていること、
それは、復活しつつある対面での場です。

一つは、社会起業塾をはじめとする研修プログラム。

研修自体も良い場面にたくさん出会いましたが、
休憩時間や懇親会での参加者同士の交流が一番思い出されます。

何かを目指して挑戦する仲間とつながり、想いを共有できる喜び。
抱えていた悩みや葛藤を打ち明けることで得られる新しい視点。
自由な空間だからこそ生まれる、偶然の出会い。

孤独になりがちな起業家やリーダーの皆さんに、再びこうした場を
提供できるようになったのは私たちにとっても大きな喜びです。

またこうした関係性が、場の心理的安全性を高め、
研修自体での議論や対話もより深いものにしてくれました。

この先に、様々な連携や創発が生まれる期待もあります。

オンラインでも様々な工夫をしていたのですが、
やはり限界があったと感じています。


社会起業塾イニシアティブ 12月に開催したレビューセッションでの1枚

一人ひとりの思いを大事にすること

もう一つは、各団体の現場を積極的に訪問できたことです。

あらかじめ言っておきますが、
オンライン会議の便利さを否定するつもりはありません。

コロナ以前からそうでしたが、
地理的に離れていても簡単に打ち合わせができます。

加えて、ここはコロナで大きく変わったのですが、
選考や報告のプロセスを基本的に全てオンラインにしました。
特に地方の団体にとっては大幅な負担減になったと思います。

それにより地方で活動する素晴らしい団体やリーダーに
これまで以上に出会えるようになりました。

一方で、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、
活動現場の訪問が難しい状況が続いていました。

私たちは、「支援」と呼ばれる仕事をしていますが、
こちらの視点から感じていることの押し付けは望んでいません。
実際、そんな支援は全く有効ではありません。

相手が、日々どんな風景の中で、どんな人と、何を大切にしながら
仕事をしているのか。そのことを理解したうえで、提案をしていくことが求められます。

NPO法人カタリバさんと一緒に、休眠預金を活用して
地域でユースセンターを立ち上げる団体の支援をしているのですが、
訪問してみて地域性の違い、それぞれの団体が大事にしたいことの違いを
強く感じました。

現場の風景を共有させてもらってからのオンライン面談は
以前よりも良い時間になっています。

新しい一年に向けて

コロナになって不要不急の対面活動ができず、チームにも戸惑いがあった時期に
「文句を言っても仕方がない。オンラインという選択肢と徹底的に仲良くなろう」
という話をしたことが思い出されます。

残念ながら(?)オンラインで対面と同じ価値は生み出せませんでしたが、
新しい選択肢を手に入れたことは間違いありません。

そしてハイブリッドが可能になった今年一年を振り返った時、
「挑戦する人のつながりをつくること」
「一人ひとりの思いを大事にすること」が
私たちの大切な存在意義ではないかと再確認できました。

来年は、反転攻勢の一年だと思っています。
改めてこのメルマガの配信リストも眺めましたが、
長くご一緒できていない方も、たくさんいらっしゃいます。
良い形でご一緒出来ますよう、様々な活動を創っていきたいと思います。

来年もどうぞよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください。

- INFORMATION -


ジェレミー・ハンター教授
Special Session for Social Leaders
人生を意図的にシフトさせ、
新たなステージを迎える半年間
「Transition(トランジション) 2023」のご案内


マインドフルネスやセルフマネジメントを、米国ピーターF.ドラッカースクールでMBAやエグゼクティブに教えてきた、世界でも草分けの一人ジェレミー・ハンター氏による特別セッションです。

今回のテーマは「Transition(トランジション)」。
仕事での役職の変化や転職、結婚など、目に見える変化(Change)とは異なり、「Transition(トランジション)」は、自分自身の内側に起きる変容のこと。
心理的な変容であり、目に見える変化(Change)と同時期に起きることもあれば、目に見えない変化であるTransition(トランジション)のみが起きることもあります。ジェレミーさんはこういった大人になってからの成長は意図的にするものだと言い、本セッションの目的でもあります。
立ち止まる機会をつくり、自分の人生を考える時間を持ち、丁寧に見つめることで、Transition(トランジション)を意識的に体験します。まずはTransition(トランジション)を知り、そして対処の仕方を学び、半年のセッションで実践していきます。

これまでに200名以上のソーシャルリーダーが参加してきたセッションです。講師のハンター氏からのメッセージや、これまでの参加者の声も参考にしていただけましたら幸いです。

《概要》
●日時(全6回への参加が必須)※間に30分の休憩をはさみます
2023年1月26日(木)、2月9日(木)、3月2日(木)、3月8日(水)、5月10日(水)、5月31日(水)各10:00~13:30

●場所:オンライン(Zoom)

●対象:
・ETIC.が主催するプログラムに参加したことがある、または、ETIC.が提供するサービスを利用したことがある方(スタッフの方の参加も歓迎です)
・過去に参加した方からの推薦がある方(ETIC.スタッフからの推薦も含む)

●参加費:本プログラムは、利益を目的としておらず、日本のソーシャルセクターにこのセッションが必要だと考える、ジェレミーさんの協力と、事務局のボランティアベースの活動により成り立っています。
参加費は、【一般】と【ソーシャルリーダー】の2種類を設けています。
【一般(営利企業)】27万円(税込)/人
【ソーシャルリーダー特別価格】12万円(税込)/人

●申し込み、詳細はこちら


【1月5日締切】「ビジコンなかの2022」日常をもっと豊かにするビジネスプラン公募中


中野区では、コロナ禍における持続可能な社会の実現を目指して、日常をもっと豊かにするサービスや事業を展開するビジネスプランからより優れたものを選出する「ビジコンなかの2022」の公募を行っています。

応募資格は、中野区を含む地域、住民などを対象として展開する新たなビジネスプラン(事業開始予定または事業開始から概ね3年未満)であることなど。
《詳細》ビジコンなかの2022

厳選な審査のもと、最優秀賞には表彰とともに賞金30万円が贈呈されます。
そのほか、特別賞として三井住友海上火災保険株式会社 SDGs賞には賞金10万円、優秀賞には賞金5万円が贈られる予定です。
※審査の結果、各賞は「該当者なし」とする場合があります。


■審査項目
「SDGs」達成に資する優れた取り組みを行っているか(各種の社会課題解決につながっているか)
・独自性(顧客層・マネタイズなど、既存のビジネスプランと異なる、または模倣しづらい点はあるか)
・地域貢献性(雇用創出・区外からの集客等、区内経済への好影響を生み出せるか)
・収益性(売上や利益を安定的に生み出せるビジネスモデルになっているか)
・経営者力(ビジネスプランを実現できる実績や能力、人脈などを持っているのか)
・「新型コロナウィルス感染症」への対応力(非対面型・密の回避などのコロナ対策がとりやすいか)

■エントリー方法
・「ビジコンなかの2022」締切 : 1月5日(木)
・応募資料 : 専用の応募シートあり(サイト下部よりDLできます)
・提出先 : ビジコンなかの2022事務局宛




「ふるさと納税」を活用したご寄附のお願い


NPO法人ETIC.は2022年11月より「次代の多様性あふれるアントレプレナーシップを応援する取組み」を【渋谷区NPO支援型ふるさと納税】で始めています。

社会起業家という言葉は一般的になり、スタートアップ起業家が若者たちにとって憧れの存在となっています。
投資家を軸とした人・資金の支援環境は、ここ数年で充実してきており、頭一つ抜きん出たチャレンジは注目を集められるようになりました。

一方で、問題意識や想いを持ち始めたばかりの若者への教育・支援環境は依然として変わらず、最初の一歩目を踏み出せるかどうかは、本人の努力や偶然の環境に委ねられています。

そこで、わたしたちは、創業以来29年間でETIC.が培ってきたネットワークを、WEB3のテクノロジーの進展を追い風に、応援・つながりを得る環境を「デジタルコミュニティ」上に実現し、起業家精神(アントレプレナーシップ)のすそ野を拡げていきたいと思います。

今回ご縁をいただいて、ETIC.が20年間拠点を構えてきた渋谷区とともに、
ふるさと納税を活用しての寄附募集を行うことができました。
もしよろしければ、ふるさと納税をされる枠の一部を、
このETIC.の30年目の新たな試みに後押しいただけると嬉しいです。

渋谷区ふるさと納税NPO法人ETIC.のWEBページ
■目標金額:1,500万円
■募集締切:12月31日(土)23:59


Editor's Note - 編集後記 -

このメールマガジンの編集長をしています、川上果穂です。
本年も大変お世話になりました。
多くの皆さまにご購読いただいており、感謝の気持ちでいっぱいです。
ぜひ感想をお寄せいただけますと幸いです。
https://bit.ly/3SUbuDB

さて、本日の配信をもって、私は少し早い仕事納めとなります。
私にとって2022年は、育休からの復帰や広島への移住と慌ただしかった一方で、先が読めないわくわく感に溢れた一年だったように思います。

来年も「読んでよかった、おもしろかった」と言っていただけるようなメールマガジンを目指してまいりますので、引き続きご愛読いただけますと幸いです。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

全国各地で連日大雪のニュースですね。皆様どうかお体ご自愛ください。
よいお年を!
(川上果穂)

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